スタ辞苑〜全国スタジアム観戦記〜

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横浜国際プール~プールでバスケ?~

注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大前の情報を元にしています

【概要】

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横浜国際プールは、1998年完成、神奈川県横浜市の横浜ビー・コルセアーズのホームアリーナである。ホームプールと言うべきか?

 

Bリーグでも極めて珍しい、というか唯一、プールを本拠地としているチームである。

実は非常に合理的で、プールは寒い時期は使用せず水を抜いている。そこでその上に板を敷いて、バスケをやっているというわけ。

そんなわけで、シーズン終盤の4月にはプールが使えなくなるため、横浜文化体育館なんかを使う。

 

今はなき文体、そして横浜武道館はこちら。

sportskansen.hatenablog.jp

sportskansen.hatenablog.jp

 

横浜ビー・コルセアーズ(以下ビーコル)は2010年にbjリーグに加盟したプロバスケットボールチーム。2012-13シーズンには見事優勝を果たすが、どうにも観客が入らず、そのまま破綻の危機に陥る。

しかし経営陣の刷新、スポンサー集め、そして集客力の向上を経てなんとか危機を乗り切る。現在の観客数はBリーグでも上位に入るほどだ。

 

そんな感じで経営危機はなんとか乗り切ったものの、今度は成績面で伸び悩む。Bリーグ発足以降、2018-19シーズンに至るまで毎年残留プレーオフを戦っている。

しかし、

・2016-17シーズン

秋田とのプレーオフ第3戦、残り0秒での川村のスリーポイントにより大逆転、残留


秋田ノーザンハピネッツvs横浜ビー・コルセアーズ|B.LEAGUE B1残留プレーオフ1回戦 2016-17 GAME3Highlights|05.14.2017 プロバスケ (Bリーグ)

 

・2017-18シーズン

プレーオフのために徹底して対策してきた西宮、そして順位で横浜に勝る富山との激闘を制し、残留

・2018-19シーズン

北海道との試合に敗れ、B2降格。

…かと思いきや、B2で上位に入ったチームがB1ライセンスを取得できず、残留

・2019-20シーズン

成績としては残留プレーオフ圏内だったがシーズン中止、残留。ついでに2020-21シーズンも残留が決定。

 

とまあ、神がかり的な感じでB1に居座り続けている。ついでにBリーグ初年度も滑り込みでB1への参戦を決めていたりする。

ブースターはやきもきさせられているが、見ていてこんなに面白いチームもなかなかない。今日もビーコルは荒波を行く

【アクセス】

最寄まで★★☆☆☆

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最寄は横浜市営地下鉄グリーンラインの北山田駅。「きたやまだ」でなく「きたやまた」である。

横浜駅からだと30分以上かかり、とても行きやすいとは言いがたい。

ただグリーンラインは東横線日吉駅と横浜線中山駅に接続してるので、この辺に近い人ならちょっとは行きやすいかも?

 

最寄から★★★☆☆

北山田駅からは徒歩5分少々。

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googleマップ上の単純な直線距離では近いが、「心臓破りの階段」が待っている。

体が弱い人は本当に辿り着けないんじゃないかという、バリアフリーとはまるで真逆の構造である。

 

【観戦環境】★★★☆☆

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アリーナではなくプールなので、真ん中らへんならともかく端っこの席になると結構見にくい。

写真では一番端はシートを広げて座れないようにしているが、チケットが売れた時はこれを外すのだろう。が、恐らくだいぶ見にくいと思う。

 

ちなみに2枚目の左側に見えるのは飛び込み台である。プールですから。

またビジョンの質が悪くちょっと見にくい。誰かお金出してキレイにしてくれ!笑

 

【雰囲気】★★★★☆

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ビーコルブースターは相手チームフリースロー時のブーイングが凄まじい事で有名だ。

それがフリースローの成功率に影響してるかは分からないが、相手チームの選手やブースターを威圧する効果があるのは間違いない。多分何気なく見に来た人も萎縮してると思うけど…。

 

ただ、天井から陽の光が入ってくるので光を使った演出はない。逆にこの特性をもっと活かしたイベントとかやっても面白そう。

 

【グルメ】★★★★★

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チーズがのった牛丼を購入。1000円くらいするシロモノだったが、多分人生で食べた牛丼で一番旨かったと思う。

もちろん◯野家も◯き家も◯屋も好きだけど、この牛丼のがうまかった。単に値段が高いしね…。

 

【街との一体感】★★★★☆

横浜市全体で見れば浸透しているとは言いがたいが、北山田駅から横浜国際プールに向かうまでには旗がはためいている。

 

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お隣のセンター北駅のガード下にはビーコルセンターという施設があり、常設のグッズショップ(Bリーグではかなり珍しい)、チアリーダーの拠点となるダンススタジオ、そしてスポーツバーがある。

さらに横浜市営地下鉄の切符とビーコルの試合のチケットをセットにしたタイアップ企画もやっていて、地味ながら地元住民に密着した活動をしているなという印象。

 

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横浜駅近くの郵便局はひっそりと応援してくれている。

 

【満足度】★★★☆☆

不満点もなくはないが、地元に密着しようという意思も感じられるし、頑張ってるなという気概は伝わってくる。

ただ、肝心の成績が…。川崎と神奈川ダービーと題した企画を打ってはいるが、これだけ弱ければ川崎も張り合いがないだろう。

 

現在川崎ブレイブサンダースを運営しているDeNAは、元々ビーコルを買収するつもりであったと言われている。

しかし破産の危機を救ってくれた企業との折り合いを段階的につけたいビーコルと、一気に買い付けたいDeNAで交渉がうまく行かず断念

結局東芝で一本化されていた川崎の買収に至ったという経緯がある。

この時ビーコルとの交渉がうまく行っていれば…。惜しいことをしたものである。仕方ないのだが。

 

しかし前述の通りなんだかんだでB2に落ちていない。受験生のお守りグッズでも売り出したら売れるんじゃなかろうか?

 

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