私はスポーツ観戦が好きです。何でも好きです。
野球、サッカー、バスケはもちろん、バレー、卓球、ラグビー、マラソン、何でもかんでも見ます。
しかし、よく考えたら大事なことをすっかり忘れていました。
「スポーツってなんだ?」ということを…。
そこで今回は、昨今スポーツとして取り上げられるようになったeスポーツを題材にして、スポーツとは何かということを考えます。
1.eスポーツとは?
eスポーツとはコンピュータゲームを用いた競技です。
全世界での視聴者数は3億8500万人を超えるとされており、一大産業として成り立っています。
eスポーツは欧米におけるLANパーティが起源になっているとされています。
LANパーティとは、コンピュータを一か所に持ち込んでLANでつないで遊ぶパーティのことで、友達で集まってファミコンやら64やらのゲームをやって遊ぶのの原型みたいなものでしょうか。
今では様々なゲームが競技として行われており、FPSや格ゲー、スポーツゲーム、パズルなど多岐にわたっています。プロゲーマーというのも存在しており、それぞれのゲームで世界大会が開かれています。
最近では、アジア版オリンピックと言えるアジア競技大会でもeスポーツが行われていて、2022年から正式競技として採用されます。
日本はeスポーツの普及が遅れていると言われていますが、2019年の茨城国体においてeスポーツが行われ話題となりました。数は少ないもののプロゲーマーも誕生してきています。
その一方、eスポーツ先進国と言われているのが韓国です。ゲームをやるためのネットカフェが至る所にあり気軽にゲームができる環境が整っています。
テレビの地上波で放映されたり、世界で唯一のeスポーツ専門チャンネルもあるほどです。
ただ、その韓国でもまだまだ手探り状態ではあるようです。eスポーツが浸透していくには、世界的に見てもまだまだ時間がかかりそうですね。
2.スポーツとはなんだ?
スポーツとは何か?この線引きは極めて難しそうですので、辞書で定義を調べてみましょう。
wikipedia
「スポーツとは、身体運動の有無にかかわらず、一定のルールに則って勝敗を競ったり、楽しみを求めたりする身体活動などの総称である。 」
広辞苑
「陸上競技・野球・テニス・水泳・ボートレースなどから登山・狩猟などにいたるまで、遊戯・競争・肉体的鍛錬の要素を含む身体運動の総称。」
大辞林第三版
「余暇活動・競技・体力づくりとして行う身体運動。陸上競技・水泳・各種球技・スキー・スケート・登山などの総称。」
昔ながらの辞典では身体運動とはっきり定義されているのに対し、wikipediaでは身体運動の有無にかかわらず、と記載されています。明らかにeスポーツを意識したものになっています。
一方で、英単語のsportの語源はラテン語のdeportareという単語です。この単語は何かというと、娯楽、息抜き、生活の役に立たないもの、といった意味合いがあるそうです。
英語圏においては、eスポーツはもちろん、チェスや囲碁といったボードゲームを「マインドスポーツ」といい、スポーツとして捉えています。
つまり、体を動かすかどうかはおいといて、生活とはなんの関係のないものを全てsportという単語で置き換えているわけです。
日本語の「スポーツ」のイメージとは全く異なっていて面白いです。
3.eスポーツはスポーツなのか?
結局のところ問題なのは、英語における「sport」と日本語における「スポーツ」の意味をごちゃごちゃにしてしまっている点だと思います。
日本語の「スポーツ」は辞書にもあるように「身体運動を伴う」イメージがあるわけで、その中にeスポーツを無理やり入れるから違和感が生じてしまいます。
日本では囲碁や将棋を誰もスポーツだとは思っていませんが、強いプロ棋士は尊敬されていますし、一つの文化として成り立っています。
eスポーツが目指すべきはスポーツではなく、囲碁や将棋、チェスといったくくりのほうが近いように思います。そのために必要なのは歴史、実績、普及活動でしょう。今の時点で焦ることは何もありません。
ただ、スポーツと名前を付けることで認知を得られやすい(国体の競技になったりとか)、スポンサーが集まりやすいといった事情もあるようです。
最初のうちは仕方ないかなあとは思いますが、普及が進んできたらスポーツという言葉からは独立していくことも必要かなと思います。
日本語の「スポーツ」にeスポーツはそぐわないですから。
4.まとめ
個人的に言うと私もゲームは結構好きで、ポケモン、スマブラ、マリオカートなど結構それなりにやりこんだ方ではあります(もちろんトップクラスにはかないませんが)。
そうやって子供の頃からスポーツも、ゲームも楽しんできた立場から言うと、手に汗握る試合であれば野球だろうとサッカーだろうとeスポーツだろうと関係ありません。
eスポーツも日本でも根付いていって気軽に大会を見られる環境が整うといいなと思います。
そのためにはとにかく地道に続け、広めていくしか方法はないでしょう。
最後に、ウメハラの「背水の逆転劇」と呼ばれる伝説的なシーンを見てお別れしたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
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