前回はこれまでのオリンピック開会式の歴史をご紹介してきました。
しかし、オリンピックの開会式はどこで行われるのか…?
もちろん、スタジアムです!
というわけで、今回はこのブログのタイトルにもなっている、オリンピックスタジアムについてご紹介していきたいと思います。
もちろん全てをご紹介することはできませんので、個人的に面白いと思ったものをピックアップしていきます。
各国が世界に誇るスタジアムの数々をご覧ください。
- 1.オリンピックスタジアムについて
- 2.パナシナイコスタジアム(1896、1906アテネオリンピック)
- 3.ロサンゼルス・メモリアル・コロシアム(1932、1984ロサンゼルスオリンピック)
- 4.ベルリン・オリンピアシュタディオン(1936ベルリンオリンピック)
- 5.メルボルン・クリケット・グラウンド(1956メルボルンオリンピック)
- 6.国立霞ヶ丘陸上競技場(1964東京オリンピック)
- 7.ミュンヘン・オリンピアシュタディオン(1972ミュンヘンオリンピック)
- 8.ルジニキ・スタジアム(1980モスクワオリンピック)
- 9.センテニアル・オリンピックスタジアム(1996アトランタオリンピック)
- 10.北京国家体育場(2008北京オリンピック)
- 11.ロンドン・スタジアム(2012ロンドンオリンピック)
- 12.エスタジオ・ド・マラカナン(2016リオデジャネイロオリンピック)
- 13.国立競技場(2020東京オリンピック)
- 14.まとめ
1.オリンピックスタジアムについて
近代オリンピックは1894年にギリシャのアテネで行われたものが最初になりますが、2016年リオオリンピックまでの夏季オリンピックが行われた28のスタジアムのうち閉鎖されているのはわずかに3つ。
基本的にはオリンピックスタジアムというのは半永久的に使われると思って差し支えないでしょう。
ちなみに日本の国立霞ヶ丘陸上競技場(1964東京オリンピック)も閉鎖にカウントされていますが、ご存じの通り建て替えされています。
残りの二つはどちらもロンドンにあり、一つはBBCの施設、もう一つはウェンブリースタジアムでこちらも建て替えされています。
2.パナシナイコスタジアム(1896、1906アテネオリンピック)
記念すべき最初の近代オリンピックが行われたスタジアム。現存してるってのがロマンありますよね。
建設されたのはなんと紀元前329年。スタジアムの紹介で紀元前を使うとは思いませんでした。
それでも収容人数は4万5000人で、現代のスタジアムと比べてもそん色ない規模を誇ります。
今のスタジアムと違うのは極端な直線の長さ。この狭さではどうやらサッカーをやるのは難しそうです(^_^;)
ちなみに2004年のアテネオリンピックではマラソンのゴール地点となりました。野口みずきの金メダルはこのスタジアムで生まれたのですね。
いずれは世界遺産にもなりそうな、人類史にも残る貴重なスタジアムではないかと思います。
3.ロサンゼルス・メモリアル・コロシアム(1932、1984ロサンゼルスオリンピック)
二度のオリンピックが行われたのは、先ほどのパナシナイコスタジアムとこのロサンゼルスメモリアルコロシアムだけ。
さらに2028年のオリンピックでも使われる予定なので、世界で唯一3度のオリンピックが開催されるスタジアムとなります。
基本的にはアメフトのスタジアムとして使われていますが、かつてメジャーリーグのロサンゼルスドジャースの本拠地として使われていたことがあります。
アメフトのスタジアムで野球…?そんな無茶な…?
という感想は大正解。ライトが91mなのに対しレフトはたったの76mしかありませんでした。
にもかかわらず、1959年のワールドシリーズでは9万2000人以上の人を集めました。さすがにアメスポは次元が違う…。
更に2008年にはドジャースのロサンゼルス移転50周年を記念した試合が行われ、アメリカスポーツ史上最多となる11万5300人を記録。もはや桁が違います…。
また1968年にはボクシングのラウル・ロハス対西城正三の試合が行われ、西城が勝利し日本人で初めて海外で王座を獲得しました。日本ボクシング界にとっても神聖な場所なのです。
4.ベルリン・オリンピアシュタディオン(1936ベルリンオリンピック)
ベルリンオリンピックのために作られたスタジアム。ドイツ語ではスタジアムをシュタディオンというのか…。ドイツ語も勉強できるスタ辞苑です。
現在ではサッカークラブであるヘルタBSCのホームスタジアムとなっています。
1974年のサッカーワールドカップでも用いられましたが、このスタジアムがある西ベルリンはアメリカ合衆国、イギリス、フランスにより管理されていたので、扱いとしては唯一開催国以外で試合が行われた事例、ということになります。
また2006年のワールドカップでも用いられましたが、かの有名なジダン頭突き事件が起きたのはまさしくこのスタジアムです。
サッカー以外では、ウサイン・ボルトが100m、200mで今なおアンタッチャブルレコードになっている世界記録を打ち立てたのもこのスタジアムです。
5.メルボルン・クリケット・グラウンド(1956メルボルンオリンピック)
唯一クリケットのスタジアムが使われたのがメルボルンオリンピック。なんともオーストラリアらしいと言えます。
1854年に開場した非常に歴史の長いスタジアムで、オーストラリア国定遺産にも指定されています。
クリケットという競技の性質上、とにかくデカい!収容人数は10万人を超え、南半球最大のスタジアムです。
余談ですが地球最大のスタジアムがどこにあるかというと…(考えてみてください)
なんと北朝鮮なのです!当てられた人いるんでしょうか?
名前をメーデースタジアムと言い、収容人数はなんと11万4000人。あのマスゲームが行われるのはこのスタジアムなんですねえ。
一回行ってみたいけどなあ…。
改めて見るとそろいすぎて気持ち悪い。
6.国立霞ヶ丘陸上競技場(1964東京オリンピック)
今は無き通称旧国立競技場。オリンピックのために作られたと思われがちですが、実は国立競技場ができてから東京オリンピックの招致が決まっています。
オリンピック後はワールドカップの招致まで日本にこれに匹敵する規模のサッカーが出来るスタジアムはなく、長らく日本サッカーの聖地として愛されてきました。
しかしワールドカップをきっかけに日本各地に国立競技場よりも使いやすいスタジアムが増加。そして2020東京オリンピックの招致が決まると新国立競技場を作るため解体されました。
7.ミュンヘン・オリンピアシュタディオン(1972ミュンヘンオリンピック)
ベルリン・オリンピアシュタディオンと同じく、オリンピックとワールドカップ決勝を行った、ドイツを代表するスタジアム。なのですが…。
バイエルンミュンヘン、そして1860ミュンヘンがホームスタジアムをアリアンツ・アリーナに移し、さらに2006ドイツワールドカップもそちらで行われたので、だいぶ存在感はなくなってしまいました。
陸上競技場であること、そして傾斜が緩くて見にくかったことは大きな問題ではあったようですが…。
日本でもいずれ陸上競技場からサッカースタジアムへの移行が頻繁に行われるのかもしれません。世界のスタジアム事情を知る上でも大事なスタジアムと言えるでしょう。
8.ルジニキ・スタジアム(1980モスクワオリンピック)
ロシアの首都モスクワにある、ロシアを代表するスタジアム。ロシア語ではスタディオーン・ルジニキー。ルジニキ‐
オリンピック開催時には10万3000人もの観客を収容できましたが、ロシアワールドカップに合わせて陸上トラックを撤去し、収容人数は8万1000人に。それでも8万人か…。
1982年にはルジニキの惨事と呼ばれる群衆事故が発生したことでも知られています。
UEFAカップの試合終了間際帰ろうとした人たちと、試合中の歓声に気付き戻ろうとする人たちが交錯し、将棋倒し状態になり66人もの死者を出す大事故になりました。
スタジアムというのはとにかく人が集まる場所ですから、こういうことにならないよう観客である我々も気を付けていきたいところです…。
ちなみに、1989年には新日本プロレスが興行をしたこともあります。うーん、バブリー!
9.センテニアル・オリンピックスタジアム(1996アトランタオリンピック)
センテニアル・オリンピックスタジアムは、アトランタにあったスタジアムです。
過去形になっていることからも分かるように、このスタジアムは実質現存していません。
というのも、そもそもオリンピック終了後に野球場に改築されることが決まっていたからです。アメリカらしい、なんとも奇抜で効率的な発想ですね。
そうしてできたのがアトランタブレーブスの本拠地であったターナー・フィールドです。写真で見ても元がオリンピックスタジアムであったことが分からないくらいキレイに作り替えられています。
ちなみにオーロラビジョンとして日本の三菱電機が作ったものが使われていました。当時はギネス記録の大きさでしたが、その後東京競馬場に抜かれています。
お気付きの方もおられるかもしれませんが、また過去形になっています。ということで、現在はジョージア・ステート・スタジアムというアメフト専用スタジアムになっています。
とはいえ写真で見ると元々野球場であった遺構がだいぶ強く残っています。それでもNFLで使用するわけでなく、もともとのオリンピックスタジアムから比べるとだいぶ小規模になりました。
そんなわけで、オリンピックスタジアム→野球場→アメフトスタジアムという数奇な運命をたどったセンテニアル・オリンピックスタジアムのご紹介でした。
10.北京国家体育場(2008北京オリンピック)
「鳥の巣」の愛称を持つ、中国最大のスタジアム。デザイン性にも非常に優れています。日本もこういうカッコいいスタジアム作れよなあ…
ただスタジアムはともかく、北京オリンピックのために作られた施設の多くはその後使われることなく廃墟と化してしまっているようです。とりあえず日本はそういうことの無いようにしてほしいものです…。
また中国はサッカーが弱いので、サッカーでの使用例は少ないそうです。ワールドカップに出られるくらいにまで強くなればいいのでしょうが…。
2022年の北京オリンピックでも開会式会場として使われ、世界で初めて夏冬のオリンピック開会式が行われるスタジアムとなります。
11.ロンドン・スタジアム(2012ロンドンオリンピック)
2012年のロンドンオリンピックで使われたスタジアム。
特筆事項としては、2019年にヨーロッパで初めてのメジャーリーグ公式戦ニューヨークヤンキースvsボストンレッドソックスの試合が開催されたことでしょう。
ヨーロッパにはメジャーリーグの試合を行える規模の野球場がなかったので、陸上競技場を無理やり改装して野球を行えるようにしたそうです。
とはいえ突貫工事でありましたので、マウンドが低かったりしてピッチャーが本来の実力を十分に出せませんでした。
ヤンキースの田中将大、レッドソックスのリック・ポーセロの両先発がメジャーリーグの歴史上はじめて初回持たず降板するという波乱の展開。
結局17対13という超大味な試合となり、途中で飽きて帰ってしまったお客さんも目立ちました(序盤は盛り上がったんですけどね)。
それでもチケットは売れたようですし、アメリカ文化に触れてイギリスの人たちもベースボールを楽しんでいたようです。
あとなぜか阪神の高山のユニフォームを着て来場している人がいて、ちょっと話題になりました。なぜ高山…。
http://blog.livedoor.jp/rock1963roll/archives/5073462.html
2020年にも開催の予定でしたが、コロナの影響で中止となってしまいました。
でも収束すればきっとまた試合が開催されるでしょう。その時にはもうちょっと投手有利の球場にしてほしいですね。
12.エスタジオ・ド・マラカナン(2016リオデジャネイロオリンピック)
このエスタジオ・ド・マラカナンは、サッカー専用スタジアムとしては初めてオリンピックのメインスタジアムとなりました。サッカー王国ブラジルらしいですね。
規模としてもサッカースタジアムとしては世界最大を誇り、ブラジルにおけるサッカーの聖地と言われています。
1950年にウルグアイに逆転負けしワールドカップ優勝を逃したマラカナンの悲劇、およびリオオリンピックサッカーでブラジルが初めて金メダルを獲得したマラカナンの歓喜の舞台となり、ブラジルサッカー界が酸いも甘いも経験してきたスタジアムです。
ちなみに、コロナウイルス感染者のための臨時の病院がこのスタジアムの駐車場に作られています。その割にブラジルの大統領はコロナに関して大雑把だしなんかすごい国だよなあ…。
13.国立競技場(2020東京オリンピック)
無事、国立競技場もオリンピックスタジアムとして名を連ねることとなりました。中止となっていたらオリンピックスタジアムですらなかったわけですからね…。
今後国立競技場が日本国民に愛されるスタジアムとなるかは、これからのふるまい次第でしょう。
こうして世界中のオリンピックスタジアムを見てみますと用途に応じて作り替えられていますので、思い切って大胆に改築をしてしまった方がいいでしょう。
結局今の国立競技場が中途半端になってしまっているのは各界の要望を全部聞き入れようとしたからですので…。
いずれにせよこのままなあなあで済ませてしまうにはあまりにも惜しい施設です。
私が国立競技場を訪れた時の感想はこちら。
14.まとめ
各国が誇るオリンピックスタジアムの数々を紹介しました。
こうしてみると現在も活用されているもの、されていないもの、野球場になったものなどさまざまで面白いですね。
是非とも世界各国を回っていってみたいなあ、と思いました。
日本の国立競技場も今後みんなに愛されるスタジアムになればいいですね。
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