スタ辞苑〜全国スタジアム観戦記〜

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板橋区立小豆沢体育館~夢破れてなお…~

注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大の情報を元にしています

【概要】

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板橋区立小豆沢体育館は、1968年開館、東京都板橋区にある体育館。

 

ここは2021年まで、東京エクセレンスのホームとして使用されていた。

しかしこの体育館ではサイズの問題でB2リーグのライセンスを取得することができず、その影響で東京エクセレンスはB3への降格を余儀なくされていた。

 

板橋区は新アリーナを作ると約束をしていたものの結局果たされることはなく…。しびれを切らした東京エクセレンスは、神奈川県横浜市にある横浜武道館への移転を決意、チーム名も横浜エクセレンスに改めた。

その辺りの事情については下記の横浜武道館の記事をご覧ください。

sportskansen.hatenablog.jp

 

小豆沢体育館での最終試合は2021年5月に予定されていたものの、コロナの影響で結局無観客試合を余儀なくされてしまい、なんとも締まらない形で東京エクセレンスとしての活動を終了した(私も見に行く予定だったのだが…)。

 

これでてっきり板橋との縁は切れたのだと思っていたが、2021‐22シーズンでも何試合かこの小豆沢体育館での試合が行われた。

板橋との縁は今後も続いていくという宣言なのか、はたまた今シーズン限りで板橋との別れを告げる宣言なのか、それについてはまだわからないところだが…。

今回はそのうちの1試合を観戦した。

【アクセス】

最寄まで★★★☆☆

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最寄は都営三田線の志村坂上駅。板橋区の北東で、埼玉県との県境である荒川も近い。

というかほぼ埼玉県である。

 

最寄から★★★★★

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志村坂上駅からは通りをまっすぐに徒歩5分ほど。

途中には飲食店も多く試合前後にさっと食べるのにも便利だ。

 

【観戦環境】★★★★☆

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施設自体は2009年に改修されているためキレイではあるが、いかんせんBリーグのアリーナとしてはかなり小規模である。これはさすがにB2ライセンスも厳しそうだ。

この日はほぼ満員だったが、それでも500人に満たない程度しか入らなかったようだ(もちろんコロナの影響で1席空けていたが)。


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その分、2階席であっても選手までの距離は近く臨場感はたっぷり。小さい体育館なりの良さもある。

バスケの選手って横にも縦にも本当にデカいよなあ。


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入り口側には体育館の象徴ともいえる舞台があり、その分客席は減ってしまっている。やっぱりエンタメに特化したアリーナの方が雰囲気が出て良いな。

また2階席はご覧のようにベンチ式で4段ほどしかないので、どこからでも見やすい。

 

一方で1階席はパイプ椅子が並べられているだけだ。


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舞台の反対側は一応客席があるが、中央だけ客席が多い不思議な形をしている。その両脇には階段があって下に行けるようになっている。

 

【雰囲気】★★★☆☆

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チアグループも来ていたり、チア教室の子供たちも来ていて華やかではあるが、中央に4面ビジョンがあり光や音の演出も激しい横浜武道館と比べるとやっぱり何か寂しい。

この演出の寂しさを見ると移転もやむなしかな…と感じざるを得ない。

 

とはいえ、きっとこの中にはこの体育館で東京エクセレンスを応援することを生きがいにしていた人もいるんだろうし、MCの人も「この体育館に帰ってこれてなんだか懐かしい」というようなことを言っていたし、やっぱりこのチームの精神はまだこの小豆沢体育館に宿っているんだな…という言いようのない寂しさも覚えた。

この体育館でも横浜市歌をアレンジしたBGMが流れたが、やっぱりここで聞いてもしっくりこないんだよな…。

 

とはいえ、クラブ全体として横浜移転を決断したわけなので、そこはもう割り切ってやっていくしかないだろう。

 

【グルメ】

コロナの影響もあってか、グルメの販売もなく、食べ物の持ち込みも禁止だった。

ただ、なんとなくだけどこれまでもそんなにグルメに力を入れている感じではなかったのかな?という気はする。

 

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志村坂上駅の反対側には、行列必至の名店中華そば伊吹がある。かなり煮干しが強く好みが分かれるが、好きな人は相当ハマる。

せっかくここまで来たなら時間があれば食べてみよう。

 

【街との一体感】★★☆☆☆

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体育館を外から見ると、横浜エクセレンスのロゴがいっぱい貼り付けてあった。この日だけなのか、いつもそうなのかは不明だが…。

常にこの状態なのだとしたら、やっぱり精神的なホームはここということになるのかも…。

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駅から体育館までは特にポスターは見られなかったが、板橋区内を歩くと横浜エクセレンスのポスターが掲示板に貼られているのを見ることができた。

板橋区民にどれほど定着している存在だったんだろうか…。しかし、大きな反対運動があったという話も聞かないから、受け入れるしかなかった、という状態だったのかな…。

 

とはいえ、この狭い東京においてチームが自力で大きなアリーナを作るというのは現実的ではなく、自治体ができないというならもうどうしようもない

横浜への移転は、チームが前進したと捉えて前向きに受け止めていくのが良いのだろう。

 

【満足度】★★★☆☆

いろいろ寂しさも覚えた小豆沢開催だったが、少なくともエクセレンスにとっては横浜への移転はB2、B1への昇格の足掛かりになることは間違いない。

しかしこの雰囲気を見ると、やっぱり板橋との縁は今後も切れないのかなあ、という気もする。その辺りは今後次第ということになるであろうが…。

もしB1まで昇格してなおこの小さい小豆沢体育館で試合をやっていたら面白いな。

 

ともかく、まずは横浜という新天地で大きく成長するしかない。そうでないと移転した意味がないから。

そしてチームが小豆沢体育館で収まりきらないほど大きく成長したら、大手を振って板橋にまた凱旋してほしい。その時はまた見に行きます。

 

 

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