注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】
那覇市営奥武山野球場(沖縄セルラースタジアム那覇)は、1960年竣工、沖縄県那覇市にある野球場。
沖縄県初の本格的な野球場であったのだが、沖縄が日本に返還されたのは1972年、すなわち開場当時はまだアメリカの領地だったのである。
しかし竣工の翌年である1961年、1962年にはプロ野球が開催されたこともある。
2014年にアメリカで巨人阪神戦を行う計画もあったが実施されなかったため、現状では唯一アメリカで日本プロ野球の試合が行われた例になる(海外まで広げると台湾で試合を行ったことはある)。
本土復帰後の1975年にも大洋ホエールズと広島東洋カープの試合が行われたこともあるが、それ以降2006年に大規模な改築が行われるまではしばらくプロ野球で使われることはなかった。
当時は何せ老朽化がひどく、内野スタンドに座席がない、グラウンドが赤土でプレー環境も悪いなどとてもプロ野球開催に堪える球場ではなかったのである。
ということでこの球場は沖縄県から那覇市へと移管され、内野スタンドやスコアボードなどを一新。グラウンドも黒土が入れられ、野球強豪県沖縄を代表する球場として立派に生まれ変わった。
2010年には二軍の公式戦が組まれると、それ以降はほぼ毎年一軍の公式戦でも使用されるようになった。
さらに特筆すべきなのが、読売ジャイアンツが2011年から春季キャンプを行っていることだろう。
巨人は1959年からずっと宮崎でキャンプを行ってきたが、オープン戦が多く組まれるキャンプ後半では各チームが沖縄に集まっている都合上沖縄にいた方が何かと便利なのである。
というわけでキャンプ前半は宮崎、後半は那覇のど真ん中セルラースタジアムでキャンプを組むというスケジュールに落ち着いている。
こんな便利な場所を抑えるあたりはさすが球界の盟主といったところか。
また沖縄県の高校野球で毎年決勝の舞台となっているほか(日程の都合上たいてい日本で一番早く代表校が決まる)、日本プロ野球入りを目指している琉球ブルーオーシャンズが2020年、開幕戦を戦った球場でもある。
現段階ではこの球場を本格的にホームスタジアムにしているわけではないようだが、将来晴れてNPB入りを果たした際には間違いなく本拠地となるはずだ。いつになるかはわからないが…
今回は、東京オリンピックの関係で札幌ドームが使えなくなった日本最北のプロ野球チーム北海道日本ハムファイターズが、日本最南の本格的な野球場であるセルラースタジアムで主催したゲームを観戦してみた。
ファイターズの「元」ホームスタジアムとなった札幌ドームはこちら。
【アクセス】
最寄まで★★★★★
最寄はゆいレールの奥武山公園駅。那覇空港から一本で来ることができ、沖縄県においては随一のアクセスの良さを誇る球場だ。
沖縄本島の真ん中を貫くようにズドーンと鉄道が通っていたら各球場に行くのにすごく便利だろうなあとは思うが、明らかに環境破壊だし需要もないだろうから完全な私のエゴである。
ホームからは球場の全景を見ることができる。
最寄から★★★★★
奥武山公園駅からは徒歩5分ほど。 球場自体にはすぐ着くのだが、内野スタンドは駅から見て反対側にあるのでちょっと面倒といえば面倒である。
とはいえ沖縄県内の他の球場に比べたらよっぽどラクチンだ。
ちょっとわきにそれると、琉球八社の一つ沖宮がある。沖縄独特の神社を楽しむことができるのでぜひ。
今回の沖縄観光記をまとめた記事はこちら。
【観戦環境】★★★★☆
今回はほぼ最前列での観戦となったが、ファウルゾーン自体はそれなりに広いものの選手の臨場感あるプレーを楽しむことができた。
外野には座席がなく芝生になっているあたりは地方球場の趣を感じる。
バックスクリーンの左側にはゆいレールが走り、右側には特徴的な緑の建物が建っている。調べてみたところ沖縄県住宅供給公社の建物とのことだったので、おそらくアパートなのではないかと思う。
実際上の方の階から試合を観戦してるらしき人もいた。ここにプロ野球球団が出来たら毎日試合見放題である。住みたい。
地方球場の良さはこうして選手を間近に見られることだ。プロ野球チームのスタジアムではこんなに近くで選手の様子を見ることなど普通はできない。
このあたりが地方に行く一番の楽しみでもある。
この選手はもうファイターズではなくなってしまったが
内野スタンドはおよそ15000人を収容できる立派なものだ。
地方球場としては珍しく大きな屋根もついていて雨や日差しもしのぎやすい。屋根のアーチ状の独特な形状もまたこの球場の味の一つだ。
ただ写真のように背もたれがついているのは全体の半分ほどで、残りの半分は筆者の座った席も含めただのベンチのような席になっている。
外野の芝生席も含め、本格的にプロ野球球団を作るとなるともう一段上の改修が必要になってくるだろう。
スコアボードも今となっては簡易的といえるLEDのもの。そのためビジョンを使った演出はできない。
コンコースはこんな感じ。V字型の柱が特徴的だ。
コンコースからは一部ではあるが沖縄の海を眺めることができる。青く透き通っており都会の海と比べると非常にキレイだ。
このプレートによると日本石油のおかげで外野に芝生が敷けたのだそうだ。
本当はこのほかにも球場内に沖縄野球の歴史を伝えるギャラリーがあるらしいのだが、今回はプロ野球開催のため入ることはできなかった。
面白そう。
【雰囲気】★★★★☆
試合開始直後の球場。
少し暮れたころの球場。
真っ暗となった球場。
当然沖縄なので19時を過ぎてもしばらくは明るいままだった。
沖縄では野球もサッカーもバスケも試合開始がほかの会場に比べて遅いことが多いが、おそらく沖縄は日が暮れるのが遅いため全体的に生活のサイクルものんびりしているのだろう。
ナイターだとそういった沖縄独特の事情も垣間見ることができ、大変興味深かった。
ヤシの木のはるか上空、闇夜に浮かぶ沖縄セルラースタジアム那覇の電光がなんだかオシャレだった。
【グルメ】
今回はコロナ禍の影響もあって観客数も限られ、それにともなって飲食物の販売はほっともっとのお弁当に限られていた。
そこでファミリーマートに行き、ゴーヤチャンプルー弁当を購入。
沖縄のコンビニではこういった沖縄グルメが充実しているので、何を食べるか迷ったらとりあえずコンビニに入っておけば間違いないのである(物流が県内で完結するためだろう)。
もちろん、市街地も近いのでそちらに行けばいろいろな沖縄グルメを存分に楽しめる。
【満足度】★★★★☆
将来本格的にプロ野球に参入するという前提であればまだまだ足りないところは感じるが、地方の球場として考えれば大変立派だし、随所に沖縄らしさを感じることができる。
今後も沖縄における野球の聖地としての歴史を積み重ねていってほしいし、日本における14球場目のプロ野球本拠地となればこの球場、あるいは沖縄全体も一気に活性化していくことだろう。
沖縄らしさを随所に取り入れながら、どんどん発展していけばこれはもう私のような野球ファンにとってもワクワクが止まらない球場になりますよ。
楽しみです。
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