注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】

品川区立戸越体育館は、1987年開場、東京都品川区にあるSHINAGAWA CITY BASKETBALL CLUBのホームの一つ。
SHINAGAWA CITY BASKETBALL CLUBは現在23区内の小さな体育館を転々としながら試合をしている状態であり、この戸越体育館はその中でも唯一名前の通り品川にある体育館である。
いわば実質的なホームアリーナだ。
今でこそ東京にありながらなかなかかわいそうな状況になってしまっているSHINAGAWA CITY BASKETBALL CLUBであるが、かつては日本バスケのそれなりに中心にいるチームの一つであった。
それが、SHINAGAWA CITY BASKETBALL CLUBの実質的な前身である東京アパッチである。
アパッチはbjリーグ初年度に参加した6チームのうちの一つ。当時は有明コロシアムや代々木第二体育館をホームとする、bjリーグでもかなり華やかなチームであった。
成績も決して悪くなく、2007-08と2008-09シーズンはリーグ準優勝に輝くなど、東京の名に恥じない結果を残していた。
しかし東京アパッチを襲ったのが、東日本大震災だった(アパッチだけではないのだが…)。
この未曽有の大災害は、まだ発展途上だったbjリーグを崩壊させるのには十分すぎる威力であった。
この震災によりアパッチのスポンサーはいなくなり、アパッチはあっけなくbjリーグから消え去ってしまった。
ネット上にはその頃の悲痛なブログが残っている。更新もぱったりと…。
とはいえ、アパッチの代わりに新規参入チームとして東京サンレーヴスが立ち上がることになった。
運営は別会社であるが、チームカラーを同じくした実質的な後継チームであった。
この頃には有明コロシアムや代々木第二体育館ではなく、小規模~中規模程度の体育館で試合を行うことが多くなった。要するに縮小していったわけである。
それでもなお運営はギリギリであったが、再度大きなパンチとなったのが新型コロナウイルスであった。
これによりスポンサーがまたも撤退、あるいは倒産。もはや打つ手がなくなってしまった。
ここに参画してきたのが、FリーグでSHINAGAWA CITY FUTSAL CLUB、そして栃木シティフットボールクラブを運営している大栗崇司氏であった。
これによってまたも存続すること自体はできたものの、もはや東京アパッチの原型はかけらも残らなくなってしまった。
成績も大変なことになってしまい、勝率1割台が続くというピッチャーの打率みたいな状況が続いている。
もちろん入場客数も、東京にありながらBリーグ最下位をひた走っている。もはや何のために存続しているのか、その意義すら怪しくなっている。
そんなゾンビみたいなバスケクラブ、SHINAGAWA CITY BASKETBALL CLUBの試合を見てみることにした。
【アクセス】
最寄まで★★★★☆

最寄りは東急大井町線の戸越公園駅。
大井町線はどちらかというと住民の足という側面が強く、ターミナル駅には直接つながっていない。
それでも東京なので便利には違いないが。
最寄から★★★★☆

戸越公園駅からは徒歩5~10分ほど。
戸越公園商店街を抜けていくが、そこから体育館へ至るには微妙にくねくねした道を行かなければならず若干分かりにくい。
なお、ちょっと気合を入れればJR横須賀線の西大井駅、山手線が通る大崎駅、京浜東北線が通る大井町駅にも歩いて行ける。
いずれも徒歩20分ほどで着くので、そちらの利用も視野に入れておきたい。
【観戦環境】★★★☆☆

とにかく近い、その一言に尽きる、
普段私は一階席をあまり選ばないので、余計に選手が近く感じる。

目の前で行われるプレーの迫力は圧巻。ボールや選手が飛び込んでくる可能性もある。
ドリブルや靴のキュッキュッという音はおろか、足音まで体に直に伝わってくる。すごい臨場感だ。

ビジョンはないが、得点表示は白と黒でオシャレだ。

今回の座席はこちら。そりゃ近いですよ…。

なにせ席の上にもゴールがあるからね…。
なかなかこんな場所はない。

体育館の大きさは明らかにBリーグの興行をやるのに適していない。
土地が狭い東京だから仕方ないんだけどねえ…。
その分?ちゃんと黒一色に染めてあって会場の統一感はある。
会場の装飾はちょっとアルティーリ千葉を想起させる。

座席はもちろん仮設のもの。
狭いし、座りにくいし、物を落としたら一番下まで落ちていくし、崩れるんじゃないかと怖いし、お尻は痛いし、散々だ。
今回の席に関してはこれまで見てきたアリーナと比べるとあまりに特殊すぎて、うまく評価できない、しようがない。
とりあえずお尻に敷くクッションを持っておくことをオススメしたい。
【雰囲気】★★★★☆


チアもいるし、光の演出もあるし、小さいながらもちゃんと「Bリーグの演出」をしていて驚いた。
MCさんも盛り上げ上手だし、一体どこからこのお金が出ているんだ…?
おそらくオーナーの大栗崇司氏の影響はかなり強いのだと思うが…。
この運営はどうやって成り立っているのか、いろいろ疑問は尽きない。どういう構造してるんだろう、このクラブ…。
また観客は300人しかいないのに、会場が小さいおかげでなんだか不思議な一体感、盛り上がりが確かにあった。
意外と楽しいぞ、しながわシティ。
【グルメ】

入り口で亀谷万年堂のナボナをもらった。
こんないいものくれるアリーナ見たことないぞ…。

とはいえ試合情報にはグルメ情報がなく、実際グルメがなかったので戸越銀座で調達することにした。

おいしそうなおにぎり屋さんを見つけふらっと入店。
こういうのでいいんだよ。
【街との一体感】★★☆☆☆

そんな戸越銀座の一角に、モニターでしながわシティの試合情報が流れてきた。
正直何もないだろうと思っていたから驚いた。ちゃんと地域で活動はしていたんだな…。
とはいえまともにホームアリーナもないこの状況で、どうやってファンを広げていけばいいのかははなはだ疑問だ。
品川でファンを増やそうと思ったら戸越が一番確実そうだが、その肝心な試合は戸越で年に数回レベルだからな…。
【満足度】★★★★☆
観客の少なさ、そして会場の狭さ故一体どんなことになっているのかと半分不安もあったのだが、行ってみたら意外と楽しかった。
なんだかんだでコアなファンもいるようだし、東京にいた時代のエクセレンスを思い出すような雰囲気であった。
そして腰を下ろせるホームアリーナがないという点でも共通するところがある。
となると、東京エクセレンスが横浜エクセレンスになったように…?
東京に生き続けるゾンビのようなバスケクラブ、果たして安住の地は見つかるだろうか…。
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