スタ辞苑〜全国スタジアム観戦記〜

スポーツをもっと面白く観るためのスタジアムガイド発信中!毎週金曜日18時+α更新予定。

MENU

世界最高峰のモータースポーツ・F1グランプリとは?【コラムその162】

言わずと知れたモータースポーツ世界最高峰の大会、それがF1グランプリです。

 

たとえモータースポーツに詳しくなくてもその名は高い知名度があり、日本では「〇-1グランプリ」の名が付く大会が数多あります(M-1グランプリなど)。

 

今回はそんなF1グランプリが一体どんな大会なのか、その歴史から紐解いてみたいと思います。

1.「F1グランプリ」とは?

まず、「F1グランプリ」とはどういう意味なのでしょうか?

その言葉の意味を解読していきましょう。

 

F1のFはフォーミュラの略で、「規格」を指します。

この規格とは、簡単に言えば「車輪とドライバーがむき出しになっていること」です。

その他にもタイヤやエンジンなど非常に細かく規格が決められていて、日本では基本的に公道を走れないほど専門性の高い車両です。

 

この規格を満たす中で最高級のクラスがF1、ということになります。

この下にF2、F3、F4まで設定されています。

 

グランプリはモータースポーツでそれぞれの国・地域における最高位のレースのことを指します。

4輪はF1、2輪はMotoGPなどに限定された名称で、かなり格式高いレース名なのです。

 

ただし特に何か規定があるわけではないですし、日本ではモータースポーツ以外のいろいろなところでグランプリの名前が使われていますね。

一般的な名称なので使用自体は特に問題ありません。

 

ということで「F1グランプリ」の意味をまとめますと、

・最高級の規格を満たしたレーシングカーで行われる、世界各地で行われる最高峰のレース大会

となります。

言葉の意味をちゃんと捉えるとより深く理解ができますね。

 

2.F1グランプリのはじまり

そもそも、F1グランプリはどうやって始まったのでしょうか?

 

もっとも古い起源は、フランスで1906年に行われた「ACFグランプリ」

その後車両の規格が整備されながら、ヨーロッパ各地でグランプリが行われるようになりました。

 

それらのグランプリが集約され、1930年代にはヨーロッパ・ドライバーズ選手権が発足しました。

その中にはナチスドイツの威信を背負ったメルセデスベンツとアウトウニオン(現アウディ)の名前も刻まれています。

 

第二次大戦による中断を経てグランプリが再開されると、1949年には世界選手権の構想が固まりました。

こうして1950年、F1世界選手権が始まったのです。

 

なお、厳密にはF1とグランプリ、世界選手権はそれぞれバラバラの意味合いを持っており、これが第1回F1グランプリである、とはいえないようです。

このあたりは非常に複雑な定義になっているのです。

 

実際に今の「年間17戦前後のグランプリからなる世界選手権」という形式になったのは1984年のことです。

 

3.F1ドライバーになるには

F1ドライバーになるには、どのような道をたどればいいのでしょうか?

 

まず前提として、F1には10チーム各2人のドライバーがいます。

つまり世界でたった20人しかF1ドライバーになれない、あまりにも狭き門なのです。

これほど人数が絞られている世界最高峰の大会は他にはないでしょう。

 

F1ドライバーになるには、スーパーライセンスと呼ばれる最上位のライセンスが必要です。その条件は、

・各レースカテゴリに2年以上(開催レース数の80%以上)参戦し、参戦した年の成績に応じて与えられる「スーパーライセンスポイント」を過去3年間で40点以上獲得していること
・近年のF1マシンで300km以上の距離を走行した経験があること
・自動車運転免許を取得していること
・年齢が18歳以上であること

となっています。

 

下の二つは誰でも余裕で通りますし、F1マシンで300㎞以上の走行はお金と時間さえ無限にあればできなくはなさそうですが、一番上の条件は一般人がどうひっくり返っても無理ですね。

 

F1ドライバーのようなトップレーサーになるためには、子供の頃からゴーカートなどで技術を磨き上げ、その後も順当に経験と実績を積み上げていくことが必要となります。

まずその機会を用意するところからして、普通の家庭では非常に難しいと言わざるを得ないでしょう。

 

F1ドライバーとは、あらゆる意味で選ばれた人たちしか到達できない頂なのです。

 

4.日本とF1グランプリ

最後に、日本とF1グランプリのかかわりについてみていきましょう。

その関係性は、新たに記事がもう一本書けるほど濃密なものです。

 

日本国内でのF1人気に大きく影響したのが、フジテレビによる地上波中継でした。

1986年まではテレビ朝日やTBSで番組が放送されていましたが、ダイジェスト版のみで知る人ぞ知るマニアックなコンテンツでした。

 

しかし1987年の日本グランプリ再開と中島悟参戦をきっかけに、フジテレビが日本グランプリ中継を決定。

すると大会運営より日本グランプリだけでなく全戦中継を促され、フジテレビもそれに応じました。

このあたりの大胆さはフジテレビならでは、バブル期ならではという感じがします。

 

するとアイルトンセナ人気や古舘伊知郎による独特の実況で人気が高まり、一時は20%を超える高視聴率を記録するまでになりました。

いわゆるF1ブームの到来です。

 

しかしフジテレビの地上波中継は2011年をもって終了、日本グランプリの入場者数も減少の一途をたどりました。

 

一方でF1ブームによってついたコアなファンはしっかり残っており、2022年からは角田裕毅の存在もあって入場者数は増加に転じました。

とりわけ日本のファンは自国だけでなく各国のドライバーにも温かく接するという特徴があり、各ドライバーからもおおむね好印象を持たれているようです。

 

また、日本からこれまでF1に参戦したのは4チームです。

それがコジマ、スーパーアグリ、トヨタ、ホンダです。

 

今現在は参戦しているチームがないのが少し寂しいですが、ホンダはまだF1とのかかわりが残っていますし、またいつか復活してくれると嬉しいですね。

 

そして、F1にフルタイムドライバーとして選ばれし20人に入ったことがある日本人は10人

中嶋悟、鈴木亜久里、片山右京、井上隆智穂、中野信治、高木虎之介、佐藤琢磨、中嶋一貴、小林可夢偉、そして現役の角田裕毅です。

 

そのうち、鈴木亜久里と小林可夢偉、佐藤琢磨は最高3位に入ったことがあるなど表彰台にも手が届いています。

角田にはいつか表彰台の頂点に立ってほしいですね。

 

5.まとめ

以上、F1グランプリについて調べてみました。

いろいろあって人気も落ち着いてしまった印象のあるF1ですが、まだまだそのネームバリューは健在で、日本グランプリの人気もだいぶ持ち直してきました。

 

かつてのように多くの日本人に見られるという状況にはならないかもしれませんが、今後もコアなファンはつき続けるのでしょう。

そしていつか、日本人ドライバーが頂点に立つ日を楽しみにしたいですね。

 

他のコラムはこちらからどうぞ↓

sportskansen.hatenablog.jp