注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】

長野オリンピックスタジアム(南長野運動公園野球場)は、2000年開場、長野県長野市にある野球場。
元々長野運動公園野球場の老朽化に伴い、新たな運動公園の設備の一つとして整備されたスタジアムである。
その中で、1998年の長野オリンピックの開会式・閉会式会場として使用することが決定した。
あまりにもいきなりのとんでもない大舞台である。世界の祭典ですよ…。
そんなわけでまずはオリンピック会場として使われる内野スタンドが作られた。
サクラの花をモチーフにした、いかにもオリンピックスタジアムらしい斬新なスタンドとなった。
なお開会式時点では内野スタンド以外仮設スタンドだったため、ほとんど野球場感はない。
長野オリンピックが終わった春ごろには野球場の建設が再開され、2000年4月に無事完成。
名称は公募によって決められたが、やはり「オリンピック」の応募が多かった。
そこで国際オリンピック委員会の承認を得て、「長野オリンピックスタジアム」に正式決定した。
他の長野オリンピックレガシーと同じく、みだりに五輪マークを使ってはいけないというルールが設けられている。
プロ野球の試合も行われており、2004年にはオールスターゲームが開催されたこともある。
当時はプロ野球再編問題の真っただ中で、セパのオールスターは最後かもしれないと噂されていたためチケットは即完売だったという。
この試合ではSHINJOがホームラン予告にホームスチールを決めるなど暴れまくり、SHINJO劇場を象徴する名シーンとなった。
同年楽天が球界参入を目指すに際し、長野オリンピックスタジアムを本拠地ないし準本拠地とする計画が持ち上がったこともある。
長野オリンピックスタジアムは設備としては十分なものを備えていたが、人口の問題などもあり楽天は東北にシフトしたため、結局今に至るまで試合は行われていない。
個人的にはあまりアクセスも良くないし、ここを本拠地にしていたらいろんな意味でかなり厳しい戦いを強いられていただろうとは感じる。
それでも長野県で最大の球場であることには変わりなく、その後もいろんな球団が主催試合を行っている。
2014年9月2日の巨人vs広島では、広島のロサリオがサイクルヒットを達成したこともある。
また2002年のフレッシュオールスター、2003年のファーム日本選手権が行われているほか、BCリーグの信濃グランセローズが使用している。
ただし高校野球においては、人工芝でのプレーは身体への負担が大きいとして敬遠され気味である。
とはいえ今回観戦した試合のように使われていないわけではない(主球場は松本市野球場だが)。
【アクセス】
最寄まで★★☆☆☆

最寄はJR・しなの鉄道の篠ノ井駅。長野駅からは12分ほどで特急も停車する、長野県で3番目に乗降客数の多い駅。
かつてはオリンピックを想起させるファンファーレが駅メロとして使用されていたが、利用者から耳障りだとクレームがつき1年で取りやめになったというちょっと悲しい歴史がある。
最寄から★★☆☆☆

篠ノ井駅からは徒歩40分ほど。
コミュニティバスもあるのだが、よりによって土日運休というとてもスポーツ観戦には不向きな環境。
一応長野駅からのバスもあるが、最寄バス停からは25分も歩く。
ということで基本的には車必須、あるいはタクシーを利用するしかない立地だ。田舎だねえ…。
【観戦環境】★★★★☆

グラウンドはもちろん、外野フェンス、外野スタンドまで緑一色の目に鮮やかなスタジアム。
後ろの山も相まって、まさしく長野の球場にふさわしいいでたち。

外野スタンドはオリンピック後に増設されたもの。
巨大な仮設スタンドは、緑一色の芝生席へと一新された。

バックスクリーンはもちろん、スコアボードの文字に至るまで緑という徹底ぶり。
長野の人は相当緑にこだわりがあるようだ。
またスコアボードは横に長く、磁気反転式ながらそれなりの情報量を映し出せる。
微妙に左右非対称なのがまた面白い。

ブルペンはグラウンド上にある。
高校野球とかだと開放してくれないことも多いが、この球場は高校野球でも使わせてくれる。

よく見ると照明塔は2種類ある。
外野の照明はオリンピック後に設置されたもの。

そして内野の照明は、オリンピック時から設置されているもの。
オリンピックスタジアムという稀有な歴史ゆえ、その構造もなかなか見ごたえあり。

内野席の後方から。天井の圧迫感があり結構窮屈に感じる。
内野席に座るときは後ろ過ぎず、かつ雨に濡れないほど前過ぎない真ん中くらいの席がオススメか。

座席は個別に分かれてはいるもののドリンクホルダーはなし。
最近の球場と比べるとやはり少し物足りない感じはある。

コンコースからグラウンドが見える感じは好き。
ほっともっとフィールド神戸にちょっと似ている。

球場の真正面は記者席などに使われている。

しかし結構なボロボロ具合。
長野の厳しい天候にもさらされ、劣化も激しくなるのだろう。雪国の宿命か…。

ポールの内側はベンチシートになっており、その外側が外野席。
ここがオリンピック前後の境目ということになる。

屋根は内野席の後方3~4列くらいを覆っている。
もちろん2階席に屋根はない。

サクラの花をモチーフとしたスタンドの中央にはフェンスが設けられている。
コンコースはかなり広くとられている。

トイレはコンコースに大量に設置されている。
こちらもまたオリンピックらしい近未来的なデザインだ。

球場外側のコンコース。やたら広い。

ところどころかなりボロボロになっている。
オリンピックの時はピカピカだったんだろうが…。

階段の上に階段があるというかなり奇抜な構造。
デザイン性のために多少実用性を犠牲にした感じか。それほど大きな問題はなさそうだが。

球場を外側から見る方がサクラの花の形状が分かりやすい。
オリンピックスタジアムらしさは十分だ。
こっちは便器だのなんだのと言われているのに…。

バックスクリーンを裏側から…
見ようと思ったが、木に隠れてよく分からなかった。

オリンピック後に設置された照明も見る。
今この照明が活用される機会はどれくらいあるのだろうか?

外観もちょっとコロシアムっぽくてなんだかカッコいい。
とにかくデザインはとても優れている。

球場外には子供用の遊具なんかもあって憩いの場となっている。
大人が遊んでも結構楽しそうだ。
【雰囲気】★★★☆☆

片方のチームは部員が10人ほど。今の時代は部員の確保にも苦労するようだ…。
試合自体も実力差は顕著であったが、なんとか前を向いて一つ一つアウトを重ねていった。
高校野球はこういうことも起きがちだが、これで選手たちが将来の糧になる何かをつかんでくれればそれでいい。
忘れられがちだが、高校野球はあくまで教育の一環なのだ。

外には長野オリンピックの聖火台が設置されている。
こんな場所でプレーできるなんて、それだけでも人生の財産になるだろう。やってる当時は気付かないかもしれないけどね。
【グルメ】

一応軽食は高校生が売っているようだった。
募金のつもりで買ってみても良かったが、チケットで800円払ってるからいいか。
プロ野球の開催時には信州のご当地グルメが食べられたりするのだろうか。
今度機会があれば行ってみたいところだ。
そんなご当地グルメをしこたま楽しんだ旅の記録はこちら。
【満足度】★★★★☆
立地が悪い、老朽化してる、などの問題はあれど、オリンピックスタジアムで野球が見られるという体験ができるのは日本でここだけ。
なんとか適宜改修しながら、長野の財産として将来にわたって残して欲しいスタジアムである。
オールスターゲームのように、何かの機会でまた日の目を浴びる機会があればいいのだが…。
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