注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】

ジャイアンツタウンスタジアムは、2025年開場、東京都稲城市にある読売ジャイアンツファームの本拠地。
巨人の二軍がこれまで使用してきた読売ジャイアンツ球場とは別の施設であり、所在地も神奈川と東京で異なっている(距離は600メートルほど)。
巨人は2016年三軍を立ち上げたが、しばらくは二軍と三軍で読売ジャイアンツ球場を共用してきた。
そういった事情もあって、すぐ近くにあった東京都稲城市の土地を買い取り作ったのが「TOKYO GIANTS TOWN」であり、その中核施設であるジャイアンツタウンスタジアムである。
スタンドはかつての二軍本拠地だった巨人軍多摩川グラウンドをイメージしており、フィールドの形状や大きさは東京ドームとほぼ同じとなっている。
プレーのしやすさにも徹底的に配慮した構造となっているが、アマチュアにも積極的に貸し出し東京の球場不足解消にも貢献する。
更には球場外周に水族館や飲食店街を作る計画もあり、試合の有無にかかわらず楽しめる球場を目指している。
こういったのコンセプトはエスコンフィールドHOKKAIDOなどと通ずるが、二軍で実現するあたりさすが球界の盟主と言ったところか。
【アクセス】
最寄まで★★★☆☆

最寄は京王相模原線、京王よみうりランド駅。
その名の通りよみうりランドの最寄り駅。
もう一つよく似た小田急小田原線の読売ランド前駅があるが、ジャイアンツタウンに行くにはちょっと遠い。
そしてよみうりランドに行くのにも京王よみうりランド駅の方が便利である。
最寄から★★★☆☆

駅からは無料シャトルバス、あるいは徒歩。
ジャイアンツタウンには早速分譲マンションが建つらしい。シニアが住むには結構不便そうだけど…。

駅前で一番目立つのはもちろんよみうりランド。
他にも各方面へバスが出ている。

ジャイアンツタウン行きの無料バスはこの横断歩道を渡ったところ。
私も乗るつもりだったが、最初のバスが出るまで結構待ちそうだったのでやっぱり歩いてみることに。

駐輪場からひそかに徒歩ルートの案内がある。
徒歩だと18分、と公式ではアナウンスされている。

横断歩道を渡り左折。

お墓があるので、線香の匂いを感じながらその横をそっと抜けていく。
球場の奥にはありがた山と呼ばれる無縁仏が集まった場所があるようだが、再開発によって消滅しつつあるようだ。
無事浮かばれているといいのだが…

その反対側では梨やブドウを作っているようだ。
東京と言えどどことなく田舎の空気が漂う。

緩やかな坂道を登っていくと左手に観覧車が見えるが、もしや右に見える絶望の階段は…

やはり球場へ向かう階段だった。「階段を登っていく」、という指示が妙に腹立たしい。
そして一体何段あるのだろう。

選手たちもここで足腰を鍛えていたりするのだろうか。
巨人への道は遠い。
途中途中にベンチがあるので休みながら登ることも可能だが、いったん休むともう登る気がなくなるジレンマ。

ようやく到着。日ごろの運動不足解消にはなる。
が、やはりバスに乗るのがオススメだろう。

おかげで景色は素晴らしい。
頑張れば新宿あたりまで見える…かな?

この急坂を回避するため、よみうりランドへはゴンドラが伸びている。
ジャイアンツタウンもにぎわうようになればゴンドラを作ってくれる…かも。

階段を上ると球場はすぐそこだが、横断歩道がないので遠回りさせられる。
もっとも、横断する人が絶えないが…(フェンスでも立てたらいいのに)

こちらがジャイアンツタウン。
これから球場の周りが街として栄えていくのだろうか。

横断歩道はこちら。
コンビニやスーパーなんかもあるので買い物は可能。
ちなみに駅前の駐輪場から球場前までゆっくり歩いて17分ほどだった。
徒歩18分の看板に偽りなし(個人差があります)。

また球場隣には「東京ジャイアンツタウン」というバス停ができた(なんで読売じゃないんだ?)。
小田急線やJR南武線を利用する場合はこちらを利用するといいだろう。
【観戦環境】★★★★★

周囲の環境はジャイアンツ球場とよく似ているが、中身は全くの別物。
めちゃくちゃ見やすい!
前述の通り球場の形状は東京ドームとほぼ同じで、雰囲気はV9時代の巨人軍多摩川グラウンドをイメージしている。
まさに巨人の歴史が詰め込まれた球場だ。

外野の後方には水族館を建設中で、2027年の完成を目指している。
こんな山の上に水族館とはなんとも面白い。完成したらぜひまた訪れたい。

ビジョンはボールカウント、時計以外は全面LED。
表示される情報は球速、球数、ランナーの位置など。欲を言えばバッターの成績が欲しい。

そんなわけで球団のロゴもばっちり映せる。
とても色鮮やかで二軍施設としては最上級品。

悪天候だったのが幸いして、灯がともる照明塔を楽しむこともできた。
ずいぶん高い位置から照らし出している。妙に横長だし面白い照明だ。
この照明の高さは選手の目線に入りづらいように設計されており、また下からも照射することで打球が見えなくなるのを防いでいる。
今度はナイトゲームを訪れその真価を鑑賞したいところだ。

外野の照明は内野に比べて少し低い。
両側に青い照明もあるようだが、どういった効果があるのだろうか?やはり夜に見てみたい。

一塁側と、

三塁側にそれぞれエキサイトシートも設けられている。
二軍の施設としては異例だ。
そして一塁側の方が少し席数が多そう。やはり巨人側だからか。
一軍と違って争奪戦にはならなそうだし、今度はここから観戦してみるのも面白そうだな。

こちらはバックネット裏の席。テーブルがついていて記者も安心して仕事が出来る。
スタンドがカクカクとした直線状になっているのもまた面白い。

バックネット裏からの眺め。スタジアム全体が見えてとてもいい景色だ。
ネットが上のスタンドとつながっているので、ボールが飛んでくる心配もない。

このボックスには使い終わったグローブを入れると再生して使われるようだ。
なかなか入れる機会がなさそうではあるが。

こちらは一塁側のコンコース。
おそらく球場建設を支援した人や団体の名前が柱に書かれているが、オレンジと黒で「TOKYO」

そして「GIANTS」と書かれている。
読売ジャイアンツではなく東京ジャイアンツなんだなあ。

そして長嶋さんの名シーンがこれ以上ない大きさで展示されている。
この大きさで見るとすごい迫力だ。

さらには選手たちのパネルがずらり。
もしかして全部二軍時代の写真なのだろうか?

岡本和真や坂本勇人は特に大きく。
巨人ほどになると二軍だけで十分な歴史があるというわけだ。

ちょっとしたグッズショップもある。
なんとなく全体的に観客数のわりにスタッフの数が多くて、ちょっと監視されているような気分にもなる。

トイレの入り口にはバットの上に乗った人が。どういう状態?
トイレ自体は非常にキレイでとても快適だった。

さらに奥へ進むと長嶋さんの特別コーナーが。

私自身巨人ファンではないし長嶋さんの現役時代も知らないが、数々の名場面ははっきり覚えている。
それだけ印象深かったということだ。
きっと往年のファンからしたらこのエリアだけで1日語りつくせるだろう。
長嶋の歴史は巨人、ひいてはプロ野球の歴史でもある。

お亡くなりになったということもあるのかもしれないが、あまりにも特別な扱いを受けている。
王さんなんて長嶋さんと一緒に移っている写真がちらほらあるくらいだ。
やはり巨人軍の象徴は、いつになっても長嶋茂雄ただ一人なのである。


そんな建物の中、実はブルペンになっている。
投球練習などしていたらずっと見ていたくなるだろう。

ちなみにブルペンの建物はここにある。
上に登る階段があるがこの時は登れないようだった。ここでバーベキューイベントとかやって欲しい。

試合開始2時間前を過ぎると外野エリアにも入ることができる。

立ち飲み食いしながら観戦することもできる。
仲間と語らいながらのんびり野球観戦、なんてのには最高だ。

さすがにちょっと内野は遠く見える。
その分ホームランボールはキャッチし放題だ。

通路はバックスクリーンの裏手に伸びている。

恒例のスクリーン裏へ。
バックスクリーン自体は頑丈に作られており、その上にビジョンの骨組みがのっかっている。

レフト側はライト側とうって変わって芝生エリアになっている。
こちらはピクニック気分で観戦、なんてのに最高だ。ライトは呑み屋、レフトは公園である。

こちらは三塁側のコンコース。一塁側に比べるとビジター側だからかさっぱりしている。
子供たちが描いた絵が飾ってあるようだ。

三塁側はテラスのような広い場所がある。
もしかしたらこの下がビジター側のブルペンになっているのかも?

コンコースからグラウンドが見える光景は一塁も三塁も同じ。開放感があってとても良い。
スタジアムの収容人数は決して多くないが、その分コンパクトにまとまっていてどの席からも選手が近く感じられる。
また防球ネットは上のスタンドに直結していてボールが来る恐れがないうえ、上のスタンドが屋根代わりになって雨や日差しもある程度遮られる。
風が強いとちょっと吹き込んでくるが、それはどうしようもないか…。

そんな上のスタンドへ。ここからでも十分すぎるほど近く見える。
グラウンド全体を見るという意味ではこっちの方がいいかも。

三塁側には放送ブースがあるが、その奥のスタンドには一塁側と違って座席は設けられていないようだ。
現在は植物が植えられているが、将来的にはここも座席にする計画もあるとのこと。
またバックネット裏は屋根が日光を透過できるようになっている。晴れた日はとても気持ちいいだろう。

一塁側には座席が用意されている。
基本的には自由席として運用されているが、この試合ではまだ満席にはなっていなかったので席取りを心配する必要はないだろう。
なお一階と違って屋根はないので、雨具や日焼け止めの準備が必要だ。
ここに1000円の違いがある。

二階からでもいい景色だし、座席もセパレート跳ね上げ式の上ドリンクホルダーまでついて言うことなし。
さすがに巨人の二軍だけあって細部までしっかり作られている。

続いて外へ。ジャイアンツタウンとスタジアムのパネルが用意されている。

球場前にはキッチンカーとテーブルが用意されており、試合前の時間をのんびり過ごすことができる。
いろんな施設が増えてきたらもっと楽しくなるだろう。

そんな球場の隣にはサブグラウンドがあり、選手たちがアップしている様子を見ることができる。サイン待ちのファンも大勢押し寄せていた。
サブグラウンドは地元のイベントでも活用できるようになっており、地域の活性化にも貢献する。
ちなみに球場自体も高校野球や大学野球などのアマチュア野球、ソフトボールのJDリーグなどでも使用されている。
新しい地域密着型の二軍施設だ。

サブグラウンドと球場前の広場、そして左側は駐車場となっている。
東京の街並みを見下ろせて良い眺めだ。
【雰囲気】★★★★☆

目の前を歩いていくのは長野久義。
実績を残した選手やコーチもすぐ近くで見られるのが二軍施設の良いところ。

試合前には少しタオルを回したりする。
得点時には「VIVA GIANTS」がスピーカーから流れタオル回しができる。東京ドームだと応援団主導なので新鮮。
そういやMCの人がちょっと大声を出すと音割れしていたのが気になった。
最新設備だろうになぜ?

メンバー交換には桑田監督、稲葉監督が登場。
いくらなんでも豪華すぎるっぴ。

試合前の演出映像は白黒になっており、多摩川で積み重ねてきた歴史と伝統を感じさせる。
一軍とはまた違った演出ができるあたり、「巨人の二軍」ブランドの強さがうかがい知れる。
二軍単体での演出となると、他の球団ではなかなかできない芸当だろう。
阪神や中日ですら二軍となるとあまり演出の印象がないし(ナゴヤ球場はできそうではある)。

試合前には子供が散らばり選手を待つ、一軍でよく見るイベントが行われる。
この日が休日だったからかな?さすがに平日はやらないだろう。


ビジョンのおかげで試合演出もばっちり行われる。
伝統と新技術を織り交ぜたジャイアンツタウンスタジアムならではの演出だ。

少数精鋭のチアも登場。
コンパクトながらちゃんとプロ野球の興行になっている。

ラッキーセブンには闘魂込めても流れる。
応援団はいないが、自主的にチャンステーマなどの応援を楽しんでいる人はいた。

試合の方はなかなかに乱打戦となった。
見ている分には楽しかった。しかも早めに終わったし。

挨拶も行われる。
ひどい負け方したときとかめっちゃ嫌だろうな、といつも思う。

ぞろぞろと家路へ。
この後のんびり読売ランド前駅まで坂を下って歩きました。
【グルメ】★★★★☆

一番目立つ場所にあるこちらは「G×DOMDOM」。
日本初のハンバーガーチェーンであるドムドムバーガーがジャイアンツとコラボした店舗。

名物はこちらの「ビッグジードムバーガー」。
いやー黒いねえ。黒星を食べるってか?
味の方は間違いない。ドムドムバーガーだからね。
他にも選手寮のカレーや焼きそばもあったり、あとは期間限定メニューがころころ変わったりして飽きずに楽しめそう。

こちらには期間限定でいろんなお店が入るらしい。
今回は高尾とろ天そばうどん。東京競馬場の馬そばが高尾名物とろろそばとコラボしたという異色のお店だ。

えーこのうどんめっちゃうまいやん!
期間限定にするにはあまりに惜しい。常設店にしてくれ。

ちなみにレシートにはイースタンリーグ優勝のロゴと優勝おめでとうのメッセージ。
イースタンリーグは2025年をもって形態が代わるから、この時期にしか見られない貴重なレシートだった。
【街との一体感】★★★★☆

球場外にマンホール(というかプレート?)があるくらい。
基本的には再開発真っ最中なので、球場外にあまり施設はない。
とはいえ前述の通りアマチュア野球や地域のイベントでも活用され、「ジャイアンツタウン」というくらいだから街も出来ていくのだろう。
今後の成長に期待したい。
【満足度】★★★★★
球場自体はさすが巨人の施設という感じで素晴らしいし、水族館もできるなど街としてこれからどんどん発展していくのだろう。
とはいえ街として考えると、毎回あの階段を上るのはしんどい。
シャトルバスがあるとはいえさすがに通うのは骨が折れる。
よみうりランドにゴンドラができたように、ジャイアンツタウンにも何かしらアクセスの向上が見られればうれしい。
エスコンフィールドのように、球場を中心とした街づくりが今後発展することを期待したい。
索引を作りました!
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