注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】

水戸市立競技場(ケーズデンキスタジアム水戸)は、1987年開場、茨城県水戸市にある水戸ホーリーホックのホームスタジアム。
以前訪れた時の記事はこちら。
水戸ホーリーホック、26年目にして初のJ1昇格。
J2開幕以来25年間昇格も降格もなかった水戸ホーリーホックの昇格は、2025年Jリーグ最大のサプライズとなった。
なにせこれまで水戸ホーリーホックの最高記録は、2003年と2019年の7位。
25年間昇格はおろか、J1昇格プレーオフへの出場すら一度もなかったのだ。
一方でギリギリ降格することはなく、「J2の番人」として確かな存在感を放っていた。
特に若手育成の手腕は定評があり、数々の有望株を次々に育てては輩出してきた。
そんな中で、2025年いきなりJ2優勝を果たしJ1昇格と相成った。J2参入から26年目での初優勝初昇格はもちろん最長記録である。
そして迎えたJ1での戦い、今回の対戦相手は同じ茨城県にホームを置く鹿島アントラーズ。
鹿島アントラーズはこれまでに積み重ねたタイトル実に21、2025年もJ1優勝を果たし、これまでにJ2降格をしたことがない名門中の名門クラブ。
J1に昇格したことのなかった水戸ホーリーホックとはある意味対照的で、同じ茨城県内にいながらリーグ戦では一度も対戦したことが無かったのである。
ちなみに天皇杯では2004年、2007年、2015年と3度対戦があり、水戸から見て1勝2敗の成績。
また2004年の天皇杯が盛り上がったのをきっかけに「いばらきサッカーフェスティバル」と称して毎年プレシーズンマッチが組まれているが、水戸から見て2勝2分け15敗と大きく水をあけられている。
そんなわけで対戦自体は珍しいものではないが、何しろ今回は初めてのリーグ戦でのダービーマッチ。
これで盛り上がらないわけがないだろう。
2025年のJ1王者鹿島アントラーズvsJ2王者水戸ホーリーホックというJ1J2王者対決の側面も持つ、26年目にして初の茨城ダービー。
果たして茨城を制するのは、水戸か。鹿島か。
【アクセス】
最寄まで★★★★☆

最寄はJR水戸駅。
スタジアムに向かうのは中心とは反対側の南口。反対側と言ってもビックカメラがあるしさすが県庁所在地と言える栄えぶりだ。
最寄から★★☆☆☆

スタジアムへのシャトルバス乗り場はエスカレーターを下ったところ。
ひっそりと案内がされてある。もっと目立たせてもろて。

乗り場はこちらの8番。スタジアム行きバス専用の乗り場になっているので間違えることはないだろう。
ここからバスで30分ほど、道路が混雑している場合はもうちょっとかかる。遠いなあ…。
【観戦環境】★★★★☆

陸上トラックがあるのでちょっと距離はあるが、十分見える。
青いトラックがホーリーホックらしさがあって良い。

コーナーキックも見える。

ビジョンはアウェイ側に1枚。
水戸ホーリーホックと鹿島アントラーズが相まみえる、茨城のサッカー界にとって歴史的な一戦。

こちらがホーム水戸ホーリーホック側。
応援団はゴール裏ではなくバックスタンドの一角を陣取っている。その方が選手に近いしバックスタンドの一体感も生み出せる。

チームバス到着直後の様子。
バス待ちに多くの人が集まっている様子がうかがえる。

コーナーあたりからピッチを見たところ。
距離こそあるが見えないというほどでもない。陸上競技場と考えれば十分か。

屋根は後ろ3分の1くらいを覆っている。
おかげであいにくの天気だったが、ほとんど雨にぬれず観戦することができた。

鹿島アントラーズ側から。
端っこの方はミックス席ということになっているが、ほとんどがアントラーズファンであった。

こっちからも同様。

アントラーズサポーターはゴール裏のスタンドを占拠している。
浦和駒場スタジアムの出島を思い起こさせる隔離感。

こちらはコンコース。雨がしのげるので多くの人がいる。
グルメの店舗もいくつか出ている。

端っこは屋根が無い。

多くの人でにぎわうスタジアム前。

階段には多くののぼりが立っている。

メインスタンド前の広場には青いゲートが設置されている。

メインスタンドは非常に大きく迫力満点。

「小吹の興奮を、水戸に関わる全ての人で生み出そう。」とメッセージが書かれている。小吹とはスタジアムがある場所の町名。
その下にはグッズショップがある。

両クラブのマスコットが置かれた神社もある。
そういえば茨城には由緒正しい神社が非常に多い。鹿島神宮しかり。

こちらはイベント広場。各スポンサーのブースが目白押しだ。

ガチャガチャも大盛況。

そんな中に対戦相手である鹿島アントラーズのトラックがあった。
これもまた非常に珍しい光景だ(いばらきサッカーフェスはあるが)。

上から。

こちらはアウェイ側の入り口。

ビジョンの裏側には大勢の鹿島サポーターが集う。
戦闘態勢は万全だ。

バックスタンドの裏側。何の変哲もない道路。

選手たちの紹介、そして今回の対戦の幕が張られている。
「茨城の物語が、ここで重なる。」茨城のサッカーファンが26年待ち望んだ一戦だ。

その奥にはサポーターの熱いメッセージ。

こちらが水戸ホーリーホック側のゲート。
まさに戦場の入り口。

ここにもグッズショップがあるほか、グルメ店舗も出店。

「滾る情熱と轟く声の元に団結し、故郷を青く染めろ」の熱いメッセージ。
茨城を染め上げるのは青か、それとも赤か。

その横には桜が舞う。
桜満開の中、F1日本グランプリの観戦をしたことを思い出す。

少し離れたサブグラウンドには子供たちがサッカーを楽しめる広場があった。
こういった草の根運動もサッカーを広めるためには大切である。

また水戸ホーリーホックは完全キャッシュレスが施行されているが、スマホの電波がつながらないなんてことの無いよう試験的にWi-Fiが設置されていた。
街中からもだいぶ離れているので、こういった施策はキャッシュレスでは必須と言える。
【雰囲気】★★★★★

選手バスが到着したときのバス待ちの様子。この時からバチバチの戦闘態勢が整っていた。
いよいよ茨城のサッカー界にとって歴史的な一戦が幕を開ける。

水戸ホーリーホックサポーターはバックスタンドを陣取る。

一方鹿島アントラーズサポーターはサイドスタンド。
応援の声量は水戸と鹿島で4.5:5.5といったところ。若干鹿島が優勢に思えたがほぼ互角。
ところでこの日は、四方八方から茨城訛りしか聞こえてこない。
だって茨城の人しかいないんだもの(笑)

スターティングメンバー発表。
リボンビジョンにも名前が表示されるのが個人的に好き。

そして選手入場。スタジアムの高揚感が一気に高まっていく。

そして青い花火が打ちあがった。茨城を青に染め上げろ!

コレオもばっちり「IBARAKI MITO」。
茨城の県庁所在地は水戸。鹿島には負けられない。

空は雨模様でも、スタジアムは青と赤の2色で鮮やか。

チャンスにはビジョンに「CHANCE」と表示される。

なんと先制したのは、J2王者の水戸ホーリーホック。
決して偶然ではなく、しっかり実力で茨城ダービー初の得点を挙げた。

後半退場者をだし、一人少ない展開に持ち込まれた水戸ホーリーホック。
それでも10人の力を結集しゴールを死守する。

試合終了直前には水戸ホーリーホックを応援する市町村の名前がリボンビジョンに表示された。
「俺らが後ろについてるぞ!」という無言のメッセージを感じた。
特に後半アディッショナルタイムでのスタジアムの一体感は、魂が震えるほどだった。
この景色を26年間、水戸も鹿島も待っていたんだ。スタジアム全体が、茨城全体が、それぞれの思いを抱えながらこの一戦を見守っていた。
しかし試合終了直前、アントラーズにPKを献上。これを落ち着いて決められ1‐1の同点に。
J1王者の鹿島アントラーズが土壇場で意地を見せる。

PK戦突入。
鹿島アントラーズのエースストライカー鈴木優磨がキッカーで立つと、スタジアム全体からリスペクトを込めた全力のブーイングが送られた。

キーパーの西川が2本止め、ホーリーホックが4本目を決めたところで試合終了。
スタジアムのボルテージは最高潮に。

90分では決着が付かなかったがPK戦の末、初の茨城ダービーは水戸ホーリーホックが勝利。
まさかの大金星で歴史に名を刻み、「いばらき!みと!」コールで勝利の喜びを分かち合った。
一方の鹿島アントラーズはまさかの敗戦。
試合後「アントラーズは無敵だぜ」チャントを歌ったが、王者らしくない負け犬の遠吠えとなってしまった。

雨中の茨城決戦も無事終了。とりあえずトラブルは起こらなかったように見えた。
この試合で水戸ホーリーホックが鹿島アントラーズにとって、本当の意味で「ライバル」になる日へ一歩近づいた。
【グルメ】★★★★★

スタジアムからちょっと離れたところにスタグルスクエアがある。
ここを存分に楽しむために朝一のバスに乗ってきたんだっ…!

スタグルスクエア越しに見るスタジアム。わくわく。

まず朝一で開けてくれた「あんこうの宿まるみつ旅館」にてあん肝もつ煮を購入。
「東のあんこう、西のふぐ」と呼ばれる美味食材であり、茨城は産地として全国的にも有名。
そんなあんこうの肝が入ったもつ煮は独特の風味。
具材もたっぷりで大満足の一杯。いきなり茨城をたっぷり楽しむことができた。

続いてJA全農いばらき直営、ポケットファームどきどきの茨城県産ローズポークを使ったまんぷくソーセージプレート。
こ、こんなに本格的なソーセージがスタジアムで食べられるのか…?
種類の異なるソーセージやハムがたくさん入っていて、見た目以上に大まんぷくで飽きずに食べられる一皿。
ちょっと提供に時間はかかるが、行列に並ぶ価値は十分にあるだろう。

その隣にある米蔵高安にて生姜おこわを購入。
これがなんと先ほどのソーセージプレートと相性抜群。
脂が多くてコッテリなソーセージやハムの後味を、さっぱりとした生姜の風味がリセットしてくれる。
これはもうセットで販売してもいいんじゃないか、と思うほどのベストマッチ。これで定食の完成だ。

一番手前にお店がある、ドラゴンラーメンの濃厚鶏そばレモンのチカラ。
本当にものすごく濃厚でかなりコッテリな味わいなのだが、レモンのチカラがそれを緩和してくれる。
なにより、レモンを崩して味変する瞬間が楽しみ。
些細な作業すらもエッセンスになる、そんなレモンのチカラを楽しもう。

カシマスタジアムの名物、居酒屋ドリームのハラミメシも水戸に出張。
豆腐が入ってない、キャッシュレスのためちょっと高いとか少し違いはあるが、このハラミメシの中毒性は水戸でも変わらない。
なんといってもフォルムが最強すぎるよ。これ以上にハラミをおいしく魅せる料理を私は知らない。

ところでのぼりに「私たちは水戸ホーリーホックを応援しています」と書いてあるのだが…。
そこは鹿島アントラーズじゃなくてよかったの?

いばらく乳業のホーリーホック牛乳(100%茨城県産)のコーヒーを購入。
胃の隙間にすっぽり収まる。ちなみに水戸駅のスーパーでも売ってた。

最後はマリノスのスタグルとして有名なBERRY'S BERRYが出店していたので、イチゴとバナナのバブルワッフルをいただく。
だっていつも大行列なのに今日は誰も並んでないんですもの…。
栃木名産のとちおとめを使っているので、茨城とは近からず遠からずな関係性。
横浜よりは近いか。
これはもう映えはもちろんのこと、味も最高なことをよく知ってる。
途中飽きが来るタイミングでアイスクリームが現れ、最後食べ終わって悲しくなるタイミングでもう一度いちごとバナナが顔を出すそんな演出も憎い、攻守ともに計算しつくされた最強のスイーツ。

というわけで大満足のスタグルであった。
どれも強かったけど結局一番強かったのはカシマスタジアム名物でもあるハラミメシだったな。

スタジアム内でも意外とグルメがそろっている。

というわけで急遽、常陸牛を使ったメンチカツを買ってみた。これで試合にも勝つ(勝った)。
揚げたてではないのが残念だが、お肉感はしっかり残っている。

ちなみにこの日はお土産で、ミスターイトウのブルーベリータルトが配布された。
工場が茨城にあるらしい。宣伝かな?
【街との一体感】★★★★★

水戸駅を降りると早速水戸ホーリーホックの応援幕が見えてくる。
スポンサーであるJX金属のおかげ。

柱にも同様のメッセージ。

改札内には茨城ダービーの広告がいっぱい垂れていた。
それだけ大きな存在感がある一戦だったということ。

マスコットのホーリーくんがいっぱい。
JREモールでグッズ販売中、らしい。

JX金属の提供するビジョンにも当然ホーリーホックの映像が流れた。
他にニュースや天気予報も出たりする。

駅ビルにもホーリーホックの映像が流れる。内容は同様。

水戸駅前にも大きな看板。JX金属さまさま。

南口のペデストリアンデッキには横断幕。

そして茨城ダービーの横断幕も。
街を挙げての大イベントであったことが分かる。

のぼりもいくつか立っている。

シャトルバスのうち1台がホーリーホックのラッピングバスであった。

その車内にも試合情報のポスターが1枚。

こちらは水戸市役所。次の舞台はJ1へ!

水戸市が応援しているのは水戸ホーリーホックと茨城ロボッツ。

順位情報も貼りだされている。
順位はともかく、サッカーの内容はJ1の舞台でも堂々と戦えている。

郵便局の前にはホーリーホック仕様のポストが置いてある。
上の色落ちを見るに結構長いこと置かれているように見える。

電信柱にもホーリーホックとロボッツのエンブレム。
「BLUE PRIDE」として2つの青いチームが応援されている。

並ぶ二つのチームののぼり。

J2優勝、J1昇格を祝うのぼり。
街中にもっとたくさんあるかと思ったが、そこまでではなかった。

茨城ロボッツの施設にもホーリーホックの昇格祝いののぼり。
かなり良好な関係であることがうかがえる。

こちらのスポーツショップもまた2チームを応援中(見えにくいが2階にそれぞれのビジュアルがある)。




街中にはとにかくたくさんのポスターが貼ってある。
もはや数えきれないほど。それだけ愛されている証拠である。

J2優勝のポスターもなくはなかった。
未だに水戸ホーリーホックがJ2で優勝して、J1で戦ってる(しかも鹿島に勝った)なんて実感がわかない。

ホーリーホックのお酒販売中。まさかの麦焼酎。

スタジアム近くの電信柱にも応援メッセージ。

交通安全を祈願する警察のポスターにエンブレム。
公的機関ともズブズブ。

水戸市のスポーツ施設としても看板があった。
どちらかというとスポーツを行う施設としての振興の意味だろう。

またこちらは水戸から離れた日立市。こんなところにもポスターがあった。

スーパーにホーリーくんが置いてあった。デカい。

試合情報の映像が流れていた。


そしてこちらにもJX金属の広告がある。日立市でも水戸ホーリーホックはしっかり存在感を放っていた。
そりゃ茨城県はホーリーホックとアントラーズで二分されているし、こっち側を応援してくれるなら大切にしないとね。
【満足度】★★★★★
26年目にして初開催となった茨城ダービーはこの日茨城で最も熱い場所となり、そして最終的には沸騰するような熱気に包まれた。
しかしこれはあくまで茨城界のサッカー界にとって第一歩に過ぎない。
これから永久に茨城ダービーが盛り上がり、茨城の新しい文化として成熟することを期待したい。
索引を作りました!
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