突然ですが、私は公立高校出身です。
なので高校スポーツを観る時は基本的に公立高校を応援しています。
とはいえ、お金を自由に使える私学にはなかなか勝てないのが実情。
しかし日本には公立で進学校でありながらスポーツでも結果を出した、文武両道かつコスパまでいいスーパー高校生たちがいるのです。
今回はそんな高校スポーツで活躍した公立進学校を調べます。
1.高校野球で優勝した進学校
愛知県立旭丘高等学校(第3回)
兵庫県立神戸高等学校(第4回)
和歌山県立桐蔭高等学校(第7,8回)
静岡県立静岡高等学校(第12回)
和歌山県立向陽高等学校(第25,26回)
神奈川県立湘南高等学校(第31回)
愛媛県立松山東高等学校(第32回)
三重県立四日市高等学校(第37回)
佐賀県立佐賀北高等学校(第89回)
高校野球で優勝した公立進学校は上記の通り(進学校の定義は適当です)。
こうして見ると、1950年代まではむしろ公立高校の方が優勢だったことが分かりますね。
そして並んでいる名前も、ノーベル賞受賞者を輩出するような超がつくほどの名門校ばかり。
学業で優秀な高校はスポーツも優秀だったことが分かります。
特に和歌山県勢は桐蔭高校、向陽高校の両校が連覇を果たしています。
野球が和歌山に伝わったのも比較的早かったとされており、今でこそ地味な和歌山ですが初代野球王国だったと言えるかもしれません。
しかし、それ以降進学校どころか公立高校の優勝もほとんどありません。
そんな中がばい旋風を巻き起こした佐賀北高校は異質な存在だと言えるでしょう。
2.高校サッカーで優勝した進学校
兵庫県立神戸高等学校(第4,8,12,15,17,20回)
広島県立広島国泰寺高等学校(第21回)
広島大学附属高等学校(第26,32回)
大阪府立池田高等学校(第28回)
栃木県立宇都宮高等学校(第29回)
埼玉県立浦和高等学校(第30,33,34回)
大阪府立岸和田高等学校(第32回)
埼玉県立浦和西高等学校(第35回)
京都府立山城高等学校(第37回)
さいたま市立浦和高等学校(第38,39,43,51回)
静岡県立藤枝東高等学校(第41,42,45,49回)
さいたま市立浦和南高等学校(第54,55回)
静岡県立清水東高等学校(第61回)
広島県立広島皆実高等学校(第87回)
高校サッカーで優勝した公立進学校は以上の通り。
黎明期は関西の学校しか出場しておらず、優勝校は兵庫の学校ばかりでした。
そこにくさびを打ち込んだのは広島の学校でした。
広島が「サッカー王国」の一つに数えられる理由はここにあります。
更にその後は全国各地の名門進学校が優勝し始めますが、その中でも浦和高校や浦和西高校、浦和南高校といった浦和の高校が目立ちます。
このことから埼玉もサッカー王国に数えられ、特に浦和南高校はマンガ「赤き血のイレブン」のモデルにもなっています。
その頃埼玉と双璧をなすほど優勝しているのが藤枝東、清水東を要する静岡県勢。
今に至る「サッカー王国」静岡の基礎が築かれていきます。
こうやって見ると、野球に比べて地域による力の入れ具合の差がそのまま優勝回数に反映されているように思えます。
そして野球と同様私学が強くなっているのはもちろん、Jリーグユースが高校サッカーをしのぐほど成長しているのも大きな特徴です。
3.超進学校の野球部は強いの?
ここ最近の高校スポーツは私立の方が圧倒的に成績を残していますが、果たして公立進学校の野球部は強いのでしょうか?
そこで東京近郊と大阪近郊トップ公立高校について、2006年以降の高校野球での戦績を調べてみることにしました。
・東京近郊
東京都立日比谷高等学校 25勝42敗
神奈川県立横浜翠嵐高等学校 21勝37敗
埼玉県立浦和高等学校 36勝41敗
千葉県立千葉高校 26勝48敗
・大阪近郊
大阪府立北野高等学校 67勝54敗
京都市立堀川高等学校 15勝45敗
兵庫県立神戸高等学校 18勝48敗
合計208勝315敗
という結果となりました。
もちろん高校によってばらつきはありますが、強豪校とも当たる中でそこそこ勝てておりなかなか立派な戦績ではないでしょうか?
それにしても北野高校が勝率5割を超えていて、この中では異次元の強さです。
これぞまさに文武両道の最たる高校と言えるでしょう。
4.まとめ
以上、公立進学校の栄光を紹介しました。
個人的に最後の超進学校の高校野球戦績を調べるのが結構楽しかったですね。
ただかなり労力がかかるので、今回はかなり範囲を絞っての調査となりました。
しかしせっかくやる気もあるので、次回は全国版でやってみたいな…?
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