注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】
弘前市運動公園野球場(はるか夢球場)は、1979年開場、青森県弘前市にある野球場。
かつて存在した弘前市営球場の代替施設として開場した球場で、1996年にナイター設備が完成。
球場の愛称である「はるか」は、青森県弘前市出身でソフトボール日本代表、そして金メダルを獲得した北京オリンピックでは監督を務めた斎藤春香さんにちなんでいる。
2015年には28億円をかけて内外野の人工芝化、観客席の拡大、照明塔の更新など球場の改修を進め、2017年に初めて楽天イーグルスの一軍の試合を行うことができた。
翌年にはフレッシュオールスターゲームも開催、さらに現在では青森県の高校野球決勝も行われるようになり、青森県を代表する球場となった。
ちなみに弘前市出身の西武ライオンズ外崎修太選手は小学校~高校の間この球場でのプレーを経験した後、ライオンズの一員として弘前に凱旋している。
まさに弘前ではるかな夢をかなえたといっていいだろう。
【アクセス】
最寄まで★★★☆☆
最寄は弘南鉄道弘南線運動公園前駅。
弘前から二駅と地元の人にとってはアクセスがいいが、そもそも弘前まで新青森から小一時間かかるので遠征するにはなかなか厳しい。
また試合に合わせた臨時便を出してくれるのはありがたいが、イベント対応に不慣れなためか改札が間に合わず乗り切れない人も。
切符をもう持ってる人とこれから切符買う人の対応は分けてください…。
なお、車内には冷房施設はついておらず扇風機が回っているだけ。
弘前まで二駅だからいいが、長旅だといくら青森と言えど結構しんどいだろうな…。
運動公園駅のホームにはマウンドとバッターボックス、ホームベースが描かれている。
最寄から★★★★★
運動公園を降りると目の前に球場が。帰りの時間も計算しやすいしこれはありがたい。
まっすぐ歩いて行くと岩木山をイメージした特徴的なメインスタンドが見えてくる。
もうテンション爆上がりです。スキップしたくなるわ。
【観戦環境】★★★★★
メインスタンドから見るグラウンドは壮観。この角度、この高さから野球を見られる球場はそうはない。
青々とした芝も非常にキレイ。
こうしてみると、バックネット裏のスタンドがほかのスタンドに比べ圧倒的に大きいことがよく分かる。
日本でも唯一無二の形状を持つ球場だ。
下から見るとその大きさに今一度圧倒される。
屋根がない、ドリンクホルダーがないなど細かな点はあるが、それを補って余りあるスタンドの迫力だ。
車いすスペースはここに用意されており、その横には黒いネットがかかっている。
球場が小さい影響でファールボールが頻繁に外に出てしまうためだ。結構危ないのでよく注意しよう。
スコアボードは全面LEDになっていて色鮮やかで見やすい。
個人的に打順の上の1~9の数字は混乱を招きそうで別になくてもいい気がするが、まあいいか。
コンコースも広くてキレイだし、トイレも多くてキレイ。雨をしのぐスペースも十分だ。
全体的な配色はえんじ色っぽいが、やっぱり楽天イーグルスを意識しているのかしら?
こちらもまた特徴的な照明塔は、津軽三味線をイメージしたもの。
でもよく見ると、古くからあるT字型の照明の上からかぶせるように新しく照明が作られていることが分かる。
実際この三味線照明は二つだけで、残りは昔からある照明をそのまま活用している。
バックネット裏以外のスタンドはかなり年季が入っていて、この球場の歴史を感じさせる。
この球場で試合を見るならやはりバックネット裏がオススメでしょうね。
改修に合わせて新設されたフィールドシートは一塁側と、
三塁側にそれぞれ用意されている。
しかし一塁側は直線状なのに対し三塁側は丸みを帯びていて、左右非対称になっている。
これは同じく左右非対称となっているマツダスタジアムを参考にしたものだ。
マツダスタジアムのデザインは、球場後方に鉄道が見える光景にも影響を及ぼしている。
また外野スタンドにはジョギングコースも設定されていて、試合がない時には自由に入ることができる。
コンパクトながらマツダスタジアムのように遊び心が満点のスタジアムとなっている。
【雰囲気】★★★★★
球場にはマスコットのクラッチーナ、そしてチアが二人来ていた。
一軍に比べたら少ないが、来てくれるだけありがたいよ。仙台から弘前は遠いもの。
輸送だって大変だし…
何より、右を見ても左を見ても山の稜線が見える景色があれば他に何もいらない。野球が無くても観光名所になるレベル。
一塁側の後方に岩木山が見えるはずだが、雲がかっていたのが残念…。山は天気が変わりやすいからね…。
ファウルボールの注意は弘前のシンボルである弘前城と桜が。なんてオシャレなの…。
周囲も自然が多く、空気も澄んでいてとても気持ちいい。
これは一度は来るべきスタジアムリスト入りですね。
【グルメ】★★★★☆
スタジアム前の広場にグルメの屋台やその他もろもろのテントが多く並んでいる。
青森のリンゴを使って作ったもつけダレを合わせた焼き鳥。甘みが感じられ鶏肉ともよく合う。
焼きホタテを3本も食べられるのは弘前ならでは。
少し小ぶりではあるが、これだけの本数があればホタテを味わうには十分だ。
同じ店で売っていたりんごカレーパン。
カレーの隠し味にリンゴを使うのはよくあるが、そのままリンゴが入っているのは弘前ならでは。
スパイスのきいたカレーと甘みのあるリンゴの果肉がナイスマッチング。これはアリよりのアリ。
他にも青森グルメを食べまくった旅行記はこちら。
【街との一体感】
一応弘南鉄道の弘前駅にポスターが一枚貼ってあったが今回はそれくらいだった。
一軍の試合じゃないからこんなもんでしょうな。それでも3000人近くは来ていたようだ。
NHKに東北出身選手として外崎が出演していた。今や弘前のスターだ。
【満足度】★★★★★
はるか夢球場は球場自体も、球場周りも、どこをとっても唯一無二のオンリーワン球場だった。
こんなに楽しい球場は日本中探してもどこにもないだろう。
とはいえ弘前はさすがに遠すぎるし、そもそも試合の開催数が少なすぎる。
家の近所にもこの球場出来ないかなあ…。
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