注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】
川崎市等々力球場は、2020年開場、神奈川県川崎市にある野球場。
川崎には、以前大洋ホエールズやロッテオリオンズが本拠地としていた川崎球場という球場があった。
しかし老朽化のために2000年に改修、現在は富士通スタジアム川崎となり主にアメフトが行われ、野球は開催できなくなっている。
川崎球場、もとい富士通スタジアム川崎はこちら。
一方こちらの等々力球場は以前からあったものの、プロ野球の開催に堪えうるほどの設備は持ち合わせていなかった。
そこで、2020年にスタンドを一万人を収容できる規模へ、そしてフィールドも県内最大級へと改修。
更に防災備蓄庫や老人ホームといった川崎市民に密着した設備も備えた。
さすがに一軍のプロ野球の試合が川崎で行われることは今後ないだろうが、この球場であればファームの試合なら十分に可能だ。
ま、一応ジャイアンツ球場もぎりぎり川崎なのだが…。
ともかく、東芝やENEOSといった社会人野球の強豪が集まる川崎において野球のメッカとなることは間違いない。
今回はそんな等々力球場で高校野球を観戦した。
【アクセス】
最寄まで★★★★☆
最寄はJR武蔵中原駅。
球場自体は等々力陸上競技場やとどろきアリーナの隣にあるが、その中でも最も武蔵中原駅に近い位置にある。
武蔵小杉駅からも徒歩やバスで行くことができるので、時と場合によって使い分けるとよい。
最寄から★★★☆☆
武蔵中原駅からは徒歩20分ほど。
途中富士通の工場や住宅街の横を抜けていくので、あまり邪魔にならぬよう注意。
【観戦環境】★★★☆☆
内野スタンドは座席、外野スタンドは芝生となっている。試合自体はどの席からでも見やすくなっている。
芝目もキレイだね。
内野スタンドは2層になっており、2層目の方が席が多い。
問題としては、2層目のスタンドには屋根がなく、1層目のスタンドも後ろから2列分くらいしか雨や日差しをしのげないこと。
高校野球で使われるこの球場では屋根がない問題はかなり大きい。
せめて2層目のスタンドがもうちょっと前にせり出していたら1層目くらいはしのげただろうに…。
新しい球場なので、コンコースは広くてキレイ。屋根もあり、座席にいるよりもここにいる方が快適というのは、ちょっと悲しい…。
この球場の大きな特徴は、コンコースがぐるっと一周できるようになっている点だ。
試合がないときはここでランニングしたり、あるいは試合開催時でもここであればチケットがいらないのでサクッと散歩がてら試合を見たりできる。
ヤクルト戸田球場の進化版、という感じだ。
このように、少し遠いもののコンコースからでも球場の中を見学することができる。
ビジョンは全面LEDでとても見やすい。地方球場としては最上級だろう。
バックスクリーンの裏は緑化されており、現代的な球場の趣がある。
【雰囲気】★★★★☆
私自身久々に高校野球を観戦したが、コロナ以来久々に吹奏楽の応援が行われ、少しずつ日常が戻ってきたという実感を得ることができた。
何より、青春を野球に捧げてきた高校球児たちの懸命なプレーを見るのはやっぱり楽しい。
若いうちに後先考えず何かに本気で取り組めるってとても大事なことだよね。
【グルメ】★★★★★
等々力球場最大の目玉がこちらの林商店。
なんと川崎球場時代から営業していて、等々力球場ができたのを機にここに移転してきたのだとか。
その名物はなんといっても肉うどん。
川崎球場時代ロッテが千葉に移転してさばききれなくなったお肉を、学生に大盛でサービスしたのがその発祥という逸話がある。
そういった川崎の歴史を感じるエピソードもさることながら、純粋にお肉がぷりっぷりでめちゃくちゃうまい!
今や川崎球場が川崎に遺した最大の遺産がこの肉うどんと言えるかもしれない。
川崎最古のスタグルを、在りし日の川崎球場を思いながらすするととてもノスタルジックな気分になる。
味・エピソードともに最高のスタグルだ。
【満足度】★★★★☆
暑い夏にこの球場で見る高校野球は屋根もなく体力的にも大変だが、肉うどんをすすれば疲れも一瞬で吹き飛ぶ。
もはや肉うどんを食べるために球場を作ったのではないかと思えるほどである。
現状、この肉うどんを食べるためには試合開催日にチケットを買って中に入らねばならず、かなりハードルが高くなっている。
川崎フロンターレのスタグルにも出したり、もっと気軽に食べられる機会があればいいのになあと思うのだが、ここでしか食べられないというプレミア感もそれはそれでいいのかなあ、とも思う。
いずれにせよ、川崎球場から受け継がれた数少ない文化を大切に受け継いでいってくれたらうれしいなと思う次第です。
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