注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】

姫路市立姫路球場(ウインク球場)は、1959年開場、兵庫県姫路市にある野球場。
過去にはプロ野球の試合が13試合行われており、特に90年代はオリックスブルーウェーブの試合が毎年開催されていた歴史がある。
とはいえあの甲子園、さらにはほっともっとフィールド神戸擁する兵庫県ゆえ、近年ではめっきり存在感がなくなってしまっている。
そんな姫路球場がにわかに脚光を浴びることになったのは、2024年にフレッシュオールスターが開催されることになったため。
兵庫県下での開催は1977年以来、実に47年ぶりの出来事である。
なぜ姫路でフレッシュオールスターが開催されることになったかというと、「ウインク球場リニューアル記念事業in姫路」という事業の一環。
今回ナイター照明の新設、スコアボードのフルLED化が行われたのだ。
そんなわけで、ナイター照明を用いたプロ野球の試合が開催されるのも今回が初めてとなる。
【アクセス】
最寄まで★★★☆☆

最寄り駅は山陽電鉄手柄駅。
山陽姫路から一駅、明石や神戸からのアクセスも可能。

山陽姫路駅と手柄駅は1.3㎞の距離なので、一駅乗るのが面倒なら歩いても良い。
というより、帰りは歩いた方が楽だし早いかも。
最寄から★★★☆☆

手柄駅からは徒歩15分ほど。
街中だが田んぼがあって不思議な光景。よっぽど地主が強い土地柄なのだろうか…。

どうやら駐車場が足りていないらしく、わざわざ駐車禁止の案内も立てられていた。
施錠できる設備があるようには見えないが、どうなっても知らないよという脅しではある。

遺跡なんかもあるらしい。
縄文時代からここには人が暮らしていたようだ。

橋を超えると一気に自然が増える。
このあたりは手柄山と呼ばれ、かつて博覧会が行われるなど姫路の文化拠点であったという。

危険生物展という非常に興味を惹かれる展示もあるが、我慢して山を登る。

山を登ると左側にウインク球場が見えてくる。
右側の特徴的な建物は回転展望台である(多分今は回転していない)。

なお、今回に限り姫路駅南口からの無料シャトルバスが運行された。これは便利。
ただし球場外にバスを停めておけるスペースが無いので回転は悪く、帰りは大混雑していた。
また山陽電車もそんなに多くの人を捌けるようには見えなかったので、帰りの最適解は徒歩で姫路駅まで戻る、となるわけである。
【観戦環境】★★★★☆

環境としては、「少し大きな地方球場」である。
何か取り立てて大きな特徴があるわけでもない、割とごく普通の球場。

外野は天然芝、外野スタンドは芝生席。
緑のきれいな球場である。

ビジョンは改修により全面LEDになった。
おかげでロゴも鮮やかな表示が可能に。文字のフォントはもうちょっとカッコよくできそうだが…(あふれ出るパワポ感)。

スコアを表示するときはこんな感じ。
ビジョンの枠には姫路市のロゴマークが入っているほか、真っ黒に染まっていて薄く碁盤のような線が入っている。
もしかしてこれは、世界遺産姫路城(別名白鷺城)の瓦をイメージしている!?
…ではないような気がするが、そういうことにしておいた方がカッコいい。

地方球場だとこのあたりはベンチシートになっていることが多いが、姫路球場はちゃんと個別に分かれている。
背もたれもドリンクホルダーもないが、地方球場としては最上級の環境。
さすがにこの日のように1万人以上来ると狭くはなってしまうが…。

バックネット裏は背もたれがついているほか、屋根もある。
もうちょっと空いている試合だったらここで十分だろう。

ボールカウントの他、放送席はおそらくここ。
解説は元中日の平田氏だったようだが、即席のサイン会をやっている様子も見えた(気がする)。

球場正面のコンコースはかなり広い。姫路城の形をしたマスコットもいた。
ただし球場の奥に行くにつれてだいぶ狭くなっている。

正面から見た球場前。
待機列などはあるが、イベントブースやグルメブースを置くにはつらい広さ。

2024年から関西独立リーグに「姫路イーグレッターズ」が参戦した。
苦境が続く関西独立リーグだが、姫路や淡路島など絶妙にプロスポーツがない地域にチームができニッチな需要を狙っている模様。

球場前の体育館前はグッズ売り場になっており、筆者も記念にTシャツを購入した。
12球団のグッズが買える数少ない機会でもある。
また姫路駅へのシャトルバス乗り場にもなっているが、前述の通りバスを停めておけないため待機列が大混雑となっていた。
40分待ちとアナウンスされていたが道路渋滞も鑑みるともっとかかっていたはず。
【雰囲気】★★★★☆

いろんなユニフォームが入り乱れて練習を行い、そして片付ける光景はオールスターならではの光景。
お祭り感がたまらない。

毎年恒例、マスコットも「じゃない方」が集結。
…あれ、カープってスライリー以外にいたっけ?

そんなマスコットとの写真撮影が行われる中、外野で応援団が始動。
なぜかホーム側がイースタンリーグ。

ウエスタンリーグ側は大旗が少なかった。
でも応援はウエスタンリーグの方が盛り上がっていた。

アオダモ植樹セレモニーも行われた。
このアオダモはどこに植えられるのだろう?

そして選手入場。色とりどりのユニフォームが並ぶ。
ただ同日に一軍の公式戦も行われていた影響か、一軍でも活躍している選手はほとんどいない。
そんなわけで、一番歓声が上がったのはイースタンリーグの桑田監督が呼びこまれた時であった。
個人的にはフレッシュと言えどオールスターなのだから、一軍の試合とは別日にして注目度を高めて欲しいが…。

選手が守備につくが、おそらくマスコットに出迎えられるところを何人か脇から入場してしまうハプニングも。
プロ野球の試合になれていないフレッシュオールスターらしい光景である。

始球式には姫路市長が登場。

ずいぶんはっちゃけた格好で登場。
だいぶ気合が入っていたのだろうし、だいぶお調子に乗ったりもしていた。
市長としてもいろんな意味で嬉しいイベントだったのだろう。
なんせ全国の球場からオールスターを勝ち取ったのだから…。

いよいよ試合開始。風が吹いて気持ちいいが、いかんせん人が多すぎて熱気もすごい。
球場の雰囲気は、さすが阪神のおひざ元とあってほぼ阪神のホーム状態。
阪神の選手が出てくるとすごい歓声が上がる。
まだ二軍の試合にしか出ていない選手ばかりだから、こんな大歓声の中プレーをするのもほとんど初めてだろう。
ある意味阪神の選手としてのデビュー戦と言えるかもしれない。
あと以前来た時も感じたことだが、フレッシュオールスターは地元の人が見に来るというより野球玄人が集まるイベントというイメージ。
周囲の人は「この間由宇行って…」とかそんな話ばかりしている。
選手はフレッシュだが観客はベテラン、それがフレッシュオールスター。
もちろん応援も熟練の業。
そういやウエスタン側は「東を倒せー」とかやっていたが、イースタン側はほとんどやっていなかった。
そしてチャンステーマは「読売倒せー」で統一されるし、巨人の応援歌が流れると大ブーイング。
でも巨人の選手が活躍したらみんな喜ぶし、野球ファンって変な生き物だ。

そして2024年の大きな変化と言えば、ウエスタンリーグに「くふうハヤテベンチャーズ静岡」、

イースタンリーグに「オイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ」が加わったこと。
一軍がない彼らにとっては、フレッシュオールスターは唯一かつ最大のアピールチャンスである。
実際ピッチャーは相手を三振にとってガッツポーズしていたし、バッターもおそらく初めての大きな声援を受けてプロ野球選手になった実感が得られたのではないだろうか。
まだマスコットがいなかったり、応援歌が無かったり(気を利かせて中日やDeNAの応援歌を流用していた)いろいろと苦労もあるが、これからどんどんプロ野球チームとして形を作って行ってほしい。
イースタン側からは「アルビレックス!(ドドンドドンドン)」とサッカーみたいなコールも上がっていたし、プロ野球ファンにも受け入れられたらうれしい。
そしていずれは、一軍にもチームを作って欲しい。

ファールボールにキャラクターが出てくるので姫路のゆるキャラかと思ったが、調べてもよく分からなかった。
普通に背景に姫路城とか映しといてほしかった。

試合の方は、一軍の試合でも活躍しているDeNAの石上選手が先制アーチ。

ホームランの演出がなんかゲームっぽい。

次第に夕焼けへ。
いよいよ新たに設置された照明の本領が発揮される。

バックスクリーンの裏から月がひょっこり顔を出してきた。
月も試合が気になって見に来たようだ。

月とビジョンと照明。とラブホ。
姫路は今日も元気です。

夕方から…

夜へ。緑の天然芝が一番映える時間帯だ。
そして試合も中盤から終盤に差し掛かり、各チームチャンテ連発でお祭り騒ぎ。
一部くた〇れ読売と聞こえたような気もしたが、気のせいだろう。

ラッキーセブンは各チームの球団歌が流れる。
アルビレックスの応援歌は初めて聞いた。これからプロ野球ファンにも定着して欲しい。

本日の2本目のホームランが出ると、写真ではわかりにくいが照明がピカピカする演出!
いよいよ姫路球場の本領発揮、この光景を作り出すために球場を改修したと言っても過言ではない。
なんなら球場がピカピカ光った時にホームランと同じくらい歓声が上がった。それくらい観客の心をつかんだということである。

そんなこんなでイースタンが7-0と快勝。ウエスタンに見せ場があんまりなかったのが心残りか。

いつの間にか月がバックスクリーンのはるか上に移動していた。
一番の特等席だ。

選手の挨拶とマスコットの挨拶がバラバラになるハプニングも。
これもフレッシュ…か?

そして今日の主役は誰だったのかと言えば、やっぱり桑田監督であった。
桑田さんには今のどの選手も勝てない。オーラで追い越せるよう頑張って欲しい。

帰りのウインク球場。またいつかプロ野球の中心になる日がありますように。

試合後はカクテル光線が球場にいつまでも降り注いでいた。…というのはちょっと古いか。
【グルメ】★★★★☆

狭いコンコースでいくつかお店が出ていた。基本的には作り置き。

姫路コロコロ焼きそばと書いてあった。
ぼっかけとの違いはよく分からない?こんにゃくの存在感があって食べ応えがある。
ただお店がここしかないので当然大行列。
基本別の場所で作ったのを持ってきてるだけなので回転は速そうだが、店員さんは不慣れそうだしなかなか大変そうだった。
基本的には姫路駅周辺で食べるのが無難だし、運営側もそれを想定しているんだと思う。
球場が都会に近いゆえスペースがない、競合相手が駅前の飲食店になる、といった難しさがある。

もう一つ、はりまゆずのサイダーをいただいた。さわやかでおいしい。
店員さんたちがやたら陽気な人たちで、いろいろ楽しくお話させてもらった。関西に来るっていうのはこういうことなんだなあ…。
そんな姫路のB級グルメを堪能した記録はこちら。
【街との一体感】


姫路駅前から姫路城の道中では、フレッシュオールスターのタペストリーがこれでもかと並んでいた。
47年ぶりの兵庫県でのフレッシュオールスター、なんだかんだいっても力を入れているイベントではあったようだ。
【満足度】★★★★☆
阪神タイガースがすぐ近くにあるがゆえあんまり地方球場ならでは、みたいな光景はなかったが、個人的な一番のトピックはくふうハヤテとオイシックスのフレッシュオールスターへの参加である。
これでもってようやくこの2球団がプロ野球チームとして受け入れられた感じもあるし、スタートラインに立てたようにも思う。
2球団にはぜひこれからがんばって、フレッシュオールスターでもMVPをとれるような選手が出てきてほしい。
千里の道も一歩から…プロ野球の可能性はまだまだ広がっている。
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