注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
今回は三重ホンダヒートの試合観戦のために三重県営鈴鹿スポーツガーデンサッカー・ラグビー場を訪れた時の遠征記を紹介します。
今回も例によって三重県最大の観光地伊勢神宮にはいかない旅となりましたが、三重の魅力はそれだけではありませんでした。
三重県は地味ながらなかなか観光資源が豊富で魅力的です。
簡単な旅程は下記のとおりです。
それではごゆっくりどうぞ!
1日目・鈴鹿で試合観戦+四日市グルメ
朝早く起きて、国府津駅の朝焼けを見ることができました。
国府津駅めちゃくちゃ好きなんですよねえ。この良さ誰にも見つからないで欲しい。
なんやかんやで近鉄名古屋駅に来ました。
三重県の玄関口で、ここに来るのは人生2度目です。
ちなみに「三重」という地名は、古事記においてヤマトタケルが「足が三重になるくらい疲れたわ…」と言ったことに由来するそうです。
古事記に由来するのはさすが神宮のある三重という感じですが、なんだかネガティブな感じもあり…。
大きな川を二つ渡ると、いよいよ本格的に三重県に突入します。
鈴鹿市最大の駅、白子駅に来ました。
特急も含めて全列車が停車する大きな駅です。
頑張れば大阪や神戸にまで行けちゃいます。さすが近鉄は規模がデカい!
いつか近鉄経由で行ってみたいですね。なかなか機会がないですが…。
鈴鹿市最大の駅にして、あの世界有数の施設の最寄り駅でもあります。
それが鈴鹿サーキット!
世界に名をとどろかせる名サーキットです。いつかまた来たい。
駅前にもフラッグがあります。
ただ、駅前は寂れた街並みです…。
車社会だと余計にこうなりがちではあります。
それでもF1などの大イベントの時には街を挙げて盛り上げます。
この建物は…明らかに元〇ローマック…。
テナントが変わってもギザギザは残るものなんですねえ。
そんな鈴鹿に本店があるのがこちらのドミニクドゥーセの店。
フランス生まれのパン職人ドミニクドゥーセは1987年、ホンダのオファーで日本へ。
以来F1ドライバーに愛されるお店として、鈴鹿サーキットにも出店しています。
鈴鹿に来たらあらゆる意味で押さえておきたいお店ですね。
鈴鹿はやはりモータースポーツの街として認知されているようです。
鈴鹿サーキットがあるんだから当たり前ですけどね。
バスに乗って今回の目的地へ。
こんな鈴鹿の山奥にラグビー場があるというのもすごい話です。
鈴鹿のスポーツはモータースポーツだけではないのです。
自然豊かで楽しいスタジアムでした。
天気もぎりぎりもって良かったですね。
今回は四日市のお宿へ。
三重県は熊本などと並ぶほど人口は多いものの、ここぞという大都市が無いのでどこに泊まるかは結構迷います。
本当は津に泊まりたかったけどめぼしい宿がなく…。
私にとっては5000円を超える高級宿です。
普通のビジホですけど、私の感覚ではスイートルームですよ。もったいないと思ってしまう。
近鉄四日市駅前は三重県内でも屈指の大都市の風格があります。
唯一、と言ってもいいかもしれません。
ショッピングセンターもこの大きさ。
そんな脇に、四日市博物館があります。
プラネタリウム以外は無料で見られるありがたい施設です。
内部では、なぜ四日市が四日市と呼ばれるまでに至ったかをジオラマを使って解説しています。
文字通り四日に市をやっていた、というありがちな地名ではあります。十日町、六日町などもありますし。
その下にあるこの場所こそ、四日市市がアピールすべきスポットでしょう。
それは四日市公害を扱ったコーナーです。
教科書では四大公害としてさらっと扱われている四日市公害ですが、市民と企業、自治体の戦いは本当に悲惨なものでした。
一説には1000人以上の方が犠牲になったと言われていますが、公害と病気の区別が難しいためその見極めは大変難しいようです。
そんな中で裁判所が下した市民勝訴という判決は本当に画期的なものでした。
これ以降企業も自治体も、そして国も真面目に環境問題に取り組むようになりました。
日本の環境問題に対する姿勢を一変させた大事件と言ってよいでしょう。
今の四日市は大変厳しく監視されているので、大気が悪化することはありません。
それでも何かあればすかさず問題視されるでしょうね。
四日市駅前のアーケードを歩いてみます。
ヴィアティン三重の横断幕がありますね。そして女子ラグビー部のPEARLSもプッシュされています。
せっかくだから四日市名物を食べようと思っていましたが、なんだかんだあって有名店に落ち着いてしまいました。
こちらの一楽さんへ。
こちらは中華料理屋さんなので、中華スープもついた名物四日市とんてきをいただくことができます。
ちょっと値は張るけどおいしいんですよね…これ。このお店以外で食べたことはないのですが。
どうやら餃子の王将でまでトンテキを売っているらしいので、いつか食べてみたいと思います。
同じ商店街のはずですが、駅から離れるにつれて人気がなくなり、昭和のお店が増え、閉まっている店も目立ちます。
ここまで露骨に雰囲気が途中で変わる商店街も珍しいですよね…。
ぶらぶら歩いていると金色のポストがありました。
これは東京オリンピックの金メダルを獲得した選手を記念して日本各地に設置されているものです。
オリンピックもこういうお金の使い方ならまだいいんですけどね…。ちょっと無駄が多いからね…。
JR四日市駅まで歩いてきました。
近鉄四日市駅周辺とのあまりの雰囲気の差で、まるでタイムスリップしたかのような気分になります。
近鉄は元々の四日市の中心地に駅があること、複線で多様な車種が行きかうことで四日市は完全に近鉄の土壌なのです。
というより三重県全体的に近鉄がJRを圧倒しています。
一方のJRは未だに単線だし、駅が微妙に中心地から外れているし、そもそも交通系ICカードすら使えないし、まるでやる気がありません。
一応快速みえを通したり運賃を近鉄より安くしたり対抗措置はとっていますが、利便性では全くかなわないのが現状です。
おかげで近鉄四日市駅には百貨店もあって栄える一方、JR四日市駅は国鉄駅舎そのまま、周りにはハロワしかないというあまりに格差がある状態になっています。
全国に私鉄とJRの駅が離れた場所はいくつかありますが、ここまで露骨に差がある場所は結構珍しいと思います。
JR四日市駅から近鉄四日市駅に戻ります。
こちらが近鉄四日市駅です。
マンションもたくさんありますねー。
スーパーで買ってきたのはいなべ市にあるベーカリー米藤の名物ブリオッシュ。
そして伊勢のクラフトチューハイ、三重とポケモンがコラボしたミジュマルパッケージのお菓子。
ブリオッシュはシナモンが効いてて大変美味しかったですねー。他の二つも当たりでした。
やはり地元のスーパーは行ってみるもんですね。
2日目・桑名観光+桑名グルメ
朝は昨日ドミニクドゥーセの名物のクロワッサンとカヌレ、そしてフィナンシェ。
クロワッサンは少しオーブンで焼いて見たのですが、それだけでいい香りがあふれ出てきました。
いいパンってちょっと焼くだけでポテンシャルが普通のパンと全く違うんですね…。
カヌレやフィナンシェも大変美味しかったです。さすが本場フランスのお菓子はそんじょそこらのお菓子とは全然違いますね。
テレビでもヴィアティン三重の番組をやっていました。
まだJリーグですらないのに、結構ヴィアティン三重がプッシュされている感じですね。ぜひ頑張って欲しいです。
朝もうちょっと早く起きる予定でしたが、だるかったのでダラダラしました。
この適当さも旅のだいご味。
三重県がミジュマルだって住んでる人にはどれくらい浸透してるのでしょう。
香川のヤドンはなかなかスゴイけれども。
行ってみたかったおにぎりの桃太郎へ。
三重県を代表するローカルチェーンと言っていいでしょう。
一番人気なのは「味」味。なんでこのネーミング…?
おにぎりはもちろんですが、お味噌汁がめちゃウマでした。人気店はサイドメニューにこそ光るものがあったりします。
近鉄四日市駅からJR四日市駅方面へ。
建物がだんだん低くなっている…ような気がします。
近鉄四日市駅のコンコース。
近鉄四日市駅のホーム。
日本一短い名前の駅へ。
津駅のホーム。
津駅のコンコース。
近鉄とJRが共同の改札という珍しい駅です。
津競艇場に行くつもりでしたが、強風で中止となりました。
まあええか。
津駅のエスカレーターは、なんだか懐かしさを感じます。
このふくらみがいいのよねえ。
津駅前。
一見大きな建物が多そうに見えますが、三重県の県庁所在地でありながらびっくりするほど駅前は何もありません。
津城とか県庁とかの方が栄えているような気がします。行ったことないけど。
津駅前で強いて観光するならここかな。
地方あるある:駅前にデゴイチありがち。
つ
津
?
JRの方はよく見ると架線がありませんね。つまりディーゼル車しか走ってません。
そりゃ近鉄と勝負になりませんわ。
こちらが鈴鹿駅です。
白子駅以上に何もないことが分かりました。
一応若干建物もあるようですが…。
四日市のコンビナート。毒にも薬にもなります。
名古屋のお隣、桑名に来ました。
ここも近鉄とJRが並行しています。
駅の改札のすぐ真横にあるのがこちらのお店。
吉野家とかマックとかじゃないあたりワクワク度が増します。
「その手は桑名の焼き蛤」で有名なハマグリ。天ぷらとてもサクサクでおいしかったです。
ハマグリってガチで食べると1万とかするので、こうやってさっと食べられるのはありがたいですね。
桑名駅。夜はイルミネーションがキレイそうですね。
中部地方最大の遊園地ナガシマスパーランドの最寄り駅です。
名古屋の近くだからもうちょっと栄えてるイメージがありましたが、思ったより何もないかも…。
三重県の駅前は割とどこもこんな感じなんですね。人口は多いんですけど。
ハマグリマンホール。
折り鶴や七里の渡しも有名です。かなり観光資源には恵まれた場所ですね。
なんとハマグリのお墓があるみたいです。
ハマグリの貝殻が無数に捨てられてるのを見て作ったとのこと。周りの人の理解は得られたのでしょうか…。
このあたりには興味深い建造物が多くあります。
こちらの諸戸氏庭園は春と秋だけ一般公開されます。この時は冬だったので✖
こちらは市民の共用栓。この時はほーんとしか思いませんでしたが、のちに点と点が線になっていきます。
こちらは六華苑。
桑名の偉い人が作ったお館ですが、その構造が面白いのです。
なんと和と洋が合体したつくりになっているのです。
日本でも大変珍しい構造で、素人でも目を引かれる奇抜さです。
和から洋。
洋から和。
和と洋の境目。
洋から和の庭を見る。
和と洋を外から。
和の庭から洋を見る。
どの角度から見ても面白くて全然飽きません。これは楽しい。
ちなみに当時から洋館に小さな和室を作ることは一般的でしたが、ここまで1対1の規模になっているのは大変珍しいとのこと。
基本的には和の方で生活していたようですね。
またこの家主は家に上水を引き、町民に無償で提供したのだそうです。
それが上の共同栓だった、ということですね。出来た人やったんやなあ…。
もう一つの桑名を代表する観光地までは歩いて10分ほどです。
それがこの七里の渡し。
今や東海道と言えば新幹線で名古屋から岐阜、滋賀を通るルートが一般的です。
ところが江戸時代には、この七里の渡しを渡って三重県を通っていくのが東海道でした。
ここは東海道唯一の海路なのです。
大きな鳥居もあって当時の雰囲気は残っていますが、護岸工事のため当時とはだいぶ景観は変わってしまっています。
とはいえ氾濫させるわけにはいかないからしょうがないですね…。
大量にあるボートが何となく当時の雰囲気を思い起こさせます。
もちろん当時は木製の手漕ぎ船だったはずですが…。
事務所がそれっぽい建物です。
その近くにあるのが桑名城跡です。
とはいえ、お濠以外はあんまり遺構はなさそうです。
ここも明治時代に入るときに政府に壊されてしまいました。もったいないなあ…。
ここの面白スポットが、なんと東海道をミニチュアで再現しているここです。
ここは東京日本橋。
富士山まであります。
こちらが桑名宿。実際の桑名宿と位置的にはほぼリンクしているはずです。
そしてこちらが京都三条大橋。
すごくよく作りこまれてますね。あまりに隠れた名所だけど、いったいどういう経緯でできたんだろう…。
こちらの少し色の変わっている道が東海道とのことです。
途中にいい感じの建物がありました。
東海道は自然に桑名の街に溶け込んでいます。
こちらは東海道ではありませんが、現代ではこちらの方が栄えています。
しかしラーメン屋さんが使ってる飛び出し坊や、著作権フリーなの…?
桑名神社があります。
かなり立派な神社ですね。心が引き締まります。
東海道って意外とくねくねした道なんですよね。
今の大通りとは結構違うのです。
いい感じのアーケードを見つけて寄り道。こういう地方のアーケードたまらん…。
結構ヴィアティン三重をプッシュしていて驚きました。Jリーグでもないのに…。
この感じだとやっぱり三重県初のJクラブは鈴鹿ポイントゲッターズじゃなくヴィアティン三重になりそうだ。
競艇が中止になったおかげ?で時間が余ったので、ちょっと気になっていたスポットに行きます。
養老鉄道でちょっとだけ北上。
多度駅に来ました。養老鉄道で数少ない有人駅で、ターミナルと言えばターミナルかも。
もちろん、駅前には何もないですが。
これでも秘境駅からしたらだいぶ都会ですけどね。
こちらには多度大社と呼ばれる、三重県を代表するような神社があります。
とはいえ、さすがに伊勢神宮には勝てませんが…。
花より団子、神社より温泉。
こちらの神馬の湯が評判良かったので、空いた時間できてみることにしました。
以前に比べて料金が倍くらいに上がったようです。それくらい混雑する人気施設ということですね。
実際眺めは良いし、サウナは水風呂の温度が2種類あるし、天然温泉もあるし、かなり良い施設でした。
確かに値段の割にはちょいとこじんまりしてる感じもありますが、質は決して値段に見劣りしないと思います。
やはり中部地方の温浴・サウナ施設は一味違う感じです。個人的に日本一充実している場所と思います(別にそんな全国めぐってないけど)。
こういうところで地元のアイス売ってると食べたくなるなる。
お風呂を出てからの景色も素晴らしいです。
駅から歩けるのもこういう施設としては珍しく使いやすいですね。
多度駅に戻ってきました。
駅にゴミ箱があるのがちょっと驚きました。
今や都会はどこの駅もゴミ箱が撤去されてしまってねえ…。
こういうローカル鉄道はいろんな車両に乗れるのも楽しみの一つです。
シナモロールとコラボしたかわいい車両もありました。
最近、名古屋駅を通るたびにきしめんを食べています。
なんだかんだ安いし早いし楽だし、なにより旅情が楽しめますからね…。
おかげで駅弁は1回くらいしか買ったことがありません。
せっかく名古屋にはおいしそうな駅弁がたくさんあるのに。
シンカンセンスゴイカタイアイスは、車内販売が終わった今自販機で売られています。
車内に持ち込むころにはシンカンセンチョットトケタアイスになってしまいそう。
ていうかwikipediaに項目作ったの誰だよ。
津土産の蜂蜜まん、そしてどこにでも置いてある赤福。
また桑名土産はスマックゴールド。クリームソーダをそのまま再現したという三重県のソウルドリンクだそう。
全部普通においしかったです。三重県はどこに行っても何かしらのお土産があって面白いですね。
まとめ
以上、神宮に行かない伊勢の旅でした。
神宮に行かなくとも桑名、鈴鹿、四日市、津と粒ぞろいでなかなか楽しめました。津は蜂蜜まんしか食べてないけど…。
もし今度三重に行くときは、じっくりと一日かけて神宮を回ってやろうと思います。
なにせ一度は行ったことがあるので、そりゃあもう隅から隅まで…。
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