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世界陸上アレコレ~地球に生まれてよかったー!~【コラムその72】

7月15日から24日にかけて、アメリカのユージーンにて世界陸上競技選手権大会、通称世界陸上が開催されます。

日本においては、中継番組の司会を務める織田裕二さんのウザ熱いコメントで有名ですよね(笑)

 

とはいえ、世界陸上というのがどういう大会なのか、いまいちピンとこない人も結構多いのではないでしょうか?名前からして世界中から陸上選手が集まってくるんだろう、くらいしか知らない人がほとんどだろうと思います。

 

というわけで今回は世界陸上についてアレコレ調べてみることにしました。これを読んで予習すれば、世界陸上を見た時に「スタ辞苑を見てよかったー!」と思えるかも?(思ってもらえるようにしたい…)

1.世界陸上の歴史・概要

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世界陸上の歴史は意外と浅く、第1回は1983年、フィンランドのヘルシンキで行われました。

元々は1980年のモスクワオリンピックでアメリカや日本などがボイコットしたことを受け、その救済措置のような形で始まった大会なのです。

 

きっかけはどちらかというとマイナスな感じの世界陸上ですが、現在は陸上選手にとってオリンピックと並ぶ価値ある大会として位置づけられています。

第17回のドーハ大会では209もの国と地域の選手が参加し、もはやオリンピックよりも多くなっています。

 

日本では1991年に第3回となる東京大会、そして2007年に第11回となる大阪大会が開かれています。

これまでに2回行った国は他には初開催地のフィンランドとドイツだけで、日本の陸上がいかに盛んであるかがよくわかります。

 

そんな世界陸上では多くの世界記録が生まれており、特に有名なのが2009ベルリン大会で生まれたウサイン・ボルトの100m、200m走の記録でしょう。


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東京大会においてはマイク・パウエルが走り幅跳びで8m95の世界記録を出しており、現在でも破られていないアンタッチャブルレコードの一つになっています。

 

2.日本が獲得した金メダル

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歴代金メダル数を見てみると、世界1位はアメリカの170個で断トツ、2位のケニアの60個を大きく引き離しています。やっぱりアメリカは強い。

どうしてもアジア人は骨格的に陸上競技には向いていないようで、アジア最多の中国でも11位の19個、韓国に至っては銅メダルが1つだけという寂しい状況。

 

それでも、日本はこれまでに6個の金メダルを獲得しています。ここでは日本がこれまでに獲得した金メダルをご紹介します。

 

第3回1991東京・谷口浩美(男子マラソン)

日本勢で初めて金メダルを獲得したのは、男子マラソンの谷口浩美選手。30度を超える厳しいコンディションの中、地の利を生かした谷口選手は38キロから抜け出し見事金メダルを獲得しました。

 

しかし翌年のバルセロナオリンピックでは優勝候補と目される中、ほかの選手にシューズを踏まれ脱げてしまうアクシデントが発生。これが大きく影響して8位に終わりました。

レース後のインタビューで、「こけちゃいました」と笑顔でコメントしたエピソードはあまりにも有名ですね。


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第4回1993シュツットガルト・浅利純子(女子マラソン)

女子選手で日本勢初の金メダルを獲得したのは、こちらもマラソンの浅利純子選手。36キロの下り坂を利用してトップに立つとそのまま抜け出し優勝しました。

 

他にも大阪国際女子マラソン、東京国際女子マラソンで優勝するなど実績を上げましたが、唯一出場した1996年のアトランタオリンピックでは靴擦れのアクシデントにより17位に終わりました。

90年代を代表するトップランナーではありましたが、不思議とオリンピックには縁がない競技人生だったようです…。

 

第6回1997アテネ・鈴木博美(女子マラソン)

浅利選手に続いて金メダルを獲得したのが鈴木博美選手。酷暑の中「暑さは感じなかった」という鈴木選手は、27キロ過ぎからロングスパートをかけます。

これに誰もついていくことができず、日本女子選手二人目の金メダルを獲得しました。

 

マラソンでの実績も十分ですが、バルセロナ、アトランタオリンピックには10000mの代表として出場するなど、トラックでも結果を残した選手でもあります。

 

第13回2011テグ・室伏広治(男子ハンマー投げ)

初めてマラソン以外で金メダルを獲得したのが、皆さんご存じ室伏広治選手。

室伏選手はもはや単体で記事がかけそうなほどの人物ですが、世界陸上においても金、銀、銅を一つずつ獲得しています。

もはやアジア人離れ、いや人間離れした結果を残しています。

 

もちろんオリンピックでもアテネで、ロンドンでを獲得、日本選手権においては20連覇を達成しているなど、もはや常人の物差しで測れる人間ではありません。

学生時にはハードル、走り幅跳び、柔道でオリンピック選手になれるとうわさされる、ぶっつけ本番で出た国体のやり投げで準優勝する、始球式で素人投げなのに131㎞/hを記録するなど、面白エピソードにも事欠きません…。


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第17回2019ドーハ鈴木雄介(男子50㎞競歩)

第17回2019ドーハ山西利和(男子20㎞競歩)

2019ドーハ大会は競歩での金メダルラッシュとなりました。

男子50㎞競歩に出場した鈴木雄介選手はスタートから独走し見事金メダルを獲得、さらに20㎞競歩に出場した山西利和選手も金メダルを獲得しました。

日本はこの大会で一気に競歩における世界のトップに立ったのでした。

 

20㎞競歩での世界記録を持っている鈴木選手は東京オリンピックでも大いに期待されましたが、残念ながらコンディション不良を理由として出場を辞退。

その代わり、東京オリンピックでは山西選手が銅メダル、そしてドーハ大会で6位入賞した池田選手が銀メダルを獲得。日本の競歩界の層の厚さを見せつけました。

 

ちなみに鈴木選手は石川県トップクラスの進学校小松高校、山西選手は京都府立堀川高校を経て京都大学を卒業したという秀才です。競歩は頭が良くないとできないのでしょうか…?

 

3.切っても切れない世界陸上と「織田裕二」

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最後に、世界陸上を見ていると嫌でも目に入る?織田裕二さんと世界陸上についてご紹介。

 

織田裕二さんが世界陸上のキャスターを初めて務めたのは、1997年のアテネ大会から。

今回で13大会連続のメインキャスターで、今や東京ラブストーリーや踊る大捜査線と並ぶ「代表作」の一つです(毛色は違うけど)…。

 

「地球に生まれてよかったー!」「何やってんだよタメ!」「事件はパリで起きてます!」など数々の名言を残すハイテンションな司会ぶりは今や世界陸上名物ですが、当初は批判も多く、またそもそも陸上の知識もあまりなかったと言います。

 

しかし織田さん本人も熱心に競技を観戦し陸上への理解を深めていく一方、これまで東京のスタジオで中継していたのを2007年の大阪を機に現地から中継する方式に変更。

以来競技場の熱が織田さんを通してダイレクトで伝わるようになり、また織田さん本人も視聴者の求めている「織田裕二」を表現できるよう努力し、今では世界陸上に欠かせない司会者となりました。

 

今大会がラストになるという報道もありますが、織田裕二さんの司会ぶりに注目してみるのも大会の楽しみの一つになるかもしれませんね。

 

4.まとめ

日本人の活躍がなかなか難しいこともあって注目を浴びにくい世界陸上ですが、走る、投げる、跳ぶといったスポーツの原点を極限まで極めた陸上競技選手のパフォーマンスは、何も知識が無くても十分に楽しむことができます。

 

何より、織田裕二さんのハイテンションな司会ぶりに引っ張られてついこちらも熱くなってしまいます。

夏の祭典世界陸上を是非とも楽しんでみませんか?

 

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