注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】
国立代々木競技場第二体育館は、1964年竣工、東京都渋谷区にある体育館。
以前第一体育館を紹介したが、こちらの第二体育館はそれに隣接する施設。
第二とは言っても3000人以上を収容できる十分なキャパシティがある。
1964年の東京オリンピックではバスケットボール競技が行われるなど、ただの付帯施設などではなく国内でも屈指の立派な歴史を持った体育館なのだ。(もちろん、アメリカが金メダルを獲得している)
また、Bリーグ初年度にはアルバルク東京がホームとしていたこともある。
ただその翌年には耐震工事を行ったため使用できなくなり、立川にあるアリーナ立川立飛を暫定的なホームアリーナとした。
アリーナ立川立飛についてはこちら。
なおアルバルク東京は2022‐23シーズンには第二ではなく、13000人を収容できる第一体育館をホームアリーナとする予定である。
この5年ばかりですっかりBリーグも成長したんだなあ…という感慨深い気持ちにもなる。
今回はそんな元祖・日本バスケの聖地とも言える代々木第二体育館で、Wリーグファイナルを観戦したのでその模様をお伝えする。
Wリーグとはバスケットボール女子日本リーグのことであり、銀メダルを獲得した東京オリンピックでも活躍した選手たちが数多く所属する日本女子バスケの最高峰リーグ。
なお、この試合が始まるまではENEOSサンフラワーズが11連覇中であった。興行であればもうちょっと戦力均衡を図った方が…となるが、現状プロ化の予定もないので大きな問題もないのだろう。
んで、その図式が変わるか?というのが今回観戦した2020‐21シーズンWリーグファイナルのENEOSサンフラワーズvsトヨタ自動車アンテロープスの試合。日本女子バスケの歴史は変わるか、その結末やいかに…?
【アクセス】
最寄まで★★★★★
最寄はJR原宿駅。第二体育館は第一体育館の隣ではあるが、原宿駅からは第一体育館より若干遠い。
そのため、渋谷駅から歩いていくのも十分選択肢に入るだろう。
最寄から★★★★★
原宿駅からは歩道橋を渡って5分ほど。視界に第一体育館が入ってくるが、第二体育館はその奥にある。
途中には1964東京オリンピックのエンブレムもある。
隣接する代々木公園はオリンピック選手村の跡地。
現在でも一棟だけその建物が残されている。
中には入れないが、特に中には何もなさそうだ。半分廃墟みたいになってるので、ここに泊まれと言われたらすごく躊躇するだろう。
渋谷駅からだと徒歩10分程度。渋谷からだと第二体育館の方が若干近い。
【観戦環境】★★★★★
第一体育館の小規模版という感じだが、その分コンパクトで非常に見やすい。
第一体育館と同じで内部に柱がないので、視界の邪魔になるものがない点も素晴らしい。
またすり鉢状で特徴的な形状をしており、角度も十分にあることからどの席から見ても見やすくなっている(と思われる)。
入り口はここから。
入り口から坂を登っていきそれぞれの席に向かうシステム。
遠くに見える光っている部分が入り口だ。
入り口が一か所なので人が多いと帰りに混雑する可能性もあるが、それほど収容人数の多いアリーナではないので大きな問題は無いだろう。
座席も十分なスペースがあるうえ、カップホルダー付き。こういうのは地味にありがたい。
またトイレやごみ箱などがあるコンコースもある。
【雰囲気】★★★★★
コロナ禍ではあったが、そこはやはりファイナル。
ENEOSサンフラワーズ、トヨタ自動車アンテロープスともにハリセンを使った迫力のある応援合戦が繰り広げられた。
声は出せなくとも、その熱気はコロナ以前と変わらない熱い熱いものだった。
そして試合はトヨタ自動車アンテロープスが第1クォーターに21‐4と大きな大きなリードを作り、そのリードを40分守り切った。
とはいえ、一時期は1点差にまで詰め寄る場面もあり、さすが女王ENEOSサンフラワーズ、転んでもただは起きぬ、女王の意地を見せつけた格好になった。むしろ逃げ切ったトヨタがすごい、というべきかもしれない。
チケットは決して安いものではなかったが、それに見合うだけの熱い試合を見ることができとても満足した。
そして、勢いに乗ったトヨタ自動車は翌日も勝利し、見事ENEOSの12連覇を阻止するとともにWリーグ初優勝を遂げた。
歴史的な試合を見ることができたのはとてもいい経験だった。
【グルメ】
第一体育館には軽食の売店があるのだが、こちらにはそのような売店は今回見た限りでは見当たらなかった。
ただ、すぐ近くの代々木公園には売店があるので、時間がある場合はそこで買って食べたりしてもいいだろう。
ちょっとしたピクニック気分である。
【満足度】★★★★★
女子バスケ自体はさいたまスーパーアリーナで皇后杯を見た経験があったのだが、Wリーグの決勝を見るのは今回初めて。
戦績だけを見ればENEOSサンフラワーズが圧倒的ではあるが、他のチームもENEOSに対してガッツリ対策を立ててきており、決して簡単には勝たせてくれないようだ。
何より、女子バスケはゴール下に切り込むドリブル(ドライブ)の切れ味がすごく、男子バスケとはまた違った魅力を感じることができた。
せっかくこれほど面白いのならWリーグもプロ化しちゃったらよさそうなのに、と部外者は勝手に思ってしまうのだが、まあ内部にもいろいろ事情があるんでしょうかねえ…。
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