2022年6月19日をもって、このスタ辞苑は2周年を迎えました!
前々からいろんなスタジアムに行くのが趣味でしたが、コロナをきっかけに行けなくなってこのブログを書き始めました。
今では、もはやこのブログを書きたいがためにスタジアムに行くようになり、またいろんなスポーツを見に行くようになりました。人間何がきっかけになるかなんて分からんもんですね…。
そうしているうちに、自分の中で「スタジアムの評価基準」みたいなものが何となくできるようになってきました。
そこで今回はそれを文章としてまとめながら、今一度「満足できるスタジアムとは何か」を考えてみます。
皆さんがスタジアムにスポーツを見に行く上で視野を広げてもらう一つのきっかけになればいいかなあと思っています。
(スタジアムの満足度について読みたい場合は最後まで飛ばしてください)
【概要】
スタジアムとは、「観覧席を備えた運動競技場。野球場・陸上競技場など。」(広辞苑)
このブログにおいては、スタジアムを紹介する入り口としてまず【概要】の項目を設けています。
この項目ではスタジアム自体や所在地の歴史、そのスタジアムを使用しているチーム自体の歴史、スタジアムにまつわるエピソードなどを紹介し、そのスタジアムに行く上で知っておくと楽しくなる情報をなるだけまとめています。
特に気を使っているのが、ただの情報の羅列にならないよう、興味深い情報をピックアップして読み物として面白くなるようにしているところです。
例えば収容人数やグラウンドの大きさ、照明の情報などは書いておくかは最初迷ったのですが、そういう情報を知りたい場合はそれこそGoogleで検索すれば出ますのでここでは省略しています。
ここでは調べた結果分かった面白い情報をなるべく読みやすくまとめることを心がけています。
とはいえ、長らくそのチームのファンでないと分からないようなこともあると思うので、そこまで踏み込めたらいいなあと思いつつ現状は出来てないですね…。
ただあんまり情報を詰め込むとそれはそれで読みにくくなっちゃうよなあとも思ったり。
なるべく初見で見て面白くなるような記事が書ければいいなあと思います。
あとは、なるべく記事として古くならないよう現状のチームの強さ、弱さにはあんまり触れないようにしています。1年、下手すれば1カ月も経てばチームの調子なんてころころ変わってしまいますし、戦力だって毎年ガラッと変わりますしね。
とはいえ、長年くすぶっているような場合には触れざるを得ない場合もありますが…。
【アクセス】
アクセスの項目については、当方関東住みのためどうしても関東の方が星が多く、離れるほど星が少なくなりがちです。
一応、もし地元に住んでいたらというイメージはしていますが、あくまで参考程度に見ていただければと思います。
印象としては、古くからあるプロ野球球場とコンパクトで公共性の高いBリーグのアクセスは良好で、Jリーグや地方球場のアクセスは悪めというイメージですね。特にJリーグはなんとか街中スタジアムが増えてくるといいのですが…。
最寄まで
★☆☆☆☆
公共交通機関もろくにない、あってもまともに動けないとか、そういうレベルです。
普通は大人数が移動する必要があるスタジアムでそこまでの立地条件の場所はなかなかありませんが、鹿島アントラーズのホームカシマスタジアムはターミナル駅からめちゃくちゃ離れてる上に臨時駅のため設備も不十分で★1をつけています…。
その分東京駅からのバスが充実しているのですが。
★★☆☆☆
一応公共交通機関はあるけど、ターミナル駅からは離れていたり本数が少なかったりとかなり不便というレベル。
このレベルまでは事前にスタジアム最寄までの行き方をちゃんとチェックしておいた方がいいでしょう。
★★★☆☆
ターミナル駅からは離れているけど、特に苦労せず最寄り駅までたどり着けるというレベル。
ターミナル駅だけど関東からは遠いっていうのもここらへんかもしれません。★をつける時の気分でも少しぶれているかも^^;
★★★★☆
ターミナル駅から最寄り駅がすぐ近くというレベル。ターミナル駅で関東からもそれなりに行きやすいっていうのもこの辺にしている気がします。
★★★★★
新幹線などが停車する大ターミナル駅が最寄というレベル。新横浜駅の日産スタジアムとか広島駅のズムスタとかですね。
東京23区内や大阪市内など大都会にある場合はこれに当てはまらなくても★5をつけていることもあります。交通機関が発達しまくってるので…。
最寄から
★☆☆☆☆
最寄駅からバスで30分以上かかるというレベル。ここまでひどいスタジアムはさすがになかなかお目にかかれませんが、探せばどっかにはあるかもしれませんね。
行ったことないですが宮城スタジアムとかかなり怪しそう…(車で混雑するから余計に時間がかかる)。
★★☆☆☆
バスで30分未満だけど徒歩での移動はかなり厳しい(徒歩30分以上)というレベル。Jリーグだとこれくらいのスタジアムは割とざらです。
Jリーグは後発なうえスタジアムが非常に大きいのでどうしてもアクセスが悪くなりがちですね…。
ただ最近はJリーグも需要が大きくなってきてしかもコンパクトなスタジアムが求められているので、いい立地のスタジアムも増えるかもしれません。
★★★☆☆
徒歩15~30分というレベル。楽ではないけど、歩けない距離ではないという感じです。
また距離がこれより近くても坂がきついとか道が狭いとかで少し★を減らしている場合もあります。
★★★★☆
徒歩5分~15分というレベル。ここら辺までくると歩くのが苦にならないですね。
★★★★★
徒歩5分以下というレベル。ここまでくると駅のホームから見える場合もあります。
意外と都心から離れている方が駅からは近かったりしますね。
【観戦環境】
観戦環境については個人的には試合が見られれば満足なので重視はしていないのですが、快適に見られるに越したことはないので★をつけています。
またこれに関しては座る席によってもだいぶ変わってきちゃうかもしれないので、行ってみてのお楽しみ…ということになるかもしれません(一応この席だったらこうだろうなあ、という想像はしていますが)。
★☆☆☆☆
ろくに試合も見られないとか、そういうレベル。今んとこヤクルト戸田球場くらいしか★1をつけてないんじゃないでしょうかね。
まあ、あれはただでのぞき見してるので仕方がない。むしろそれこそが戸田球場の良さという気すらします。
★★☆☆☆
とりあえずイスがあって試合を見られるというレベル。屋根がない、トイレが少ない、イスが狭い、グランドまでの距離が遠い、階段が多い、通路が狭い、視野が狭いなど星が減る要因はさまざま。
★★★☆☆
イスがあって、★2よりはストレスなく試合を見られるというレベル。とりあえずこれくらいあれば落ち着いて試合を見ていられます。
★★★★☆
ノンストレスで試合を観戦できるレベル。Jリーグでは陸上競技場だとこのぐらいが最大レベルです(陸上トラックがあるだけで★1つ減りますね…)。
★★★★★
他のスタジアムでは味わえないほど快適に試合観戦できるレベル。Bリーグのアリーナはコンパクトな上必然的に屋根がついているので、★5が多い(はず)です。
青空でのバスケとかもたまには見てみたいですけどね(3×3のバスケはそんな感じですが)。
【雰囲気】
試合を見るだけならテレビやネットで見るだけで事足りますが、ではなぜわざわざお金を払って時間をかけスタジアムに行くのかと言えば雰囲気、この一言に尽きます。
すなわちスタジアムの雰囲気とは、スタジアムの客席の存在意義そのものであります。
打球音、ボールをけりだす音、頬をなでる風、照り付ける日差し、ファンの熱気、熱くなる試合演出、雰囲気を形作るものは数え切れません。
★☆☆☆☆
あまりにスタジアムの雰囲気が不快で試合もまともに見ていられないというレベル。さすがにそんなスタジアムに遭遇したことはありません。
お客さんのマナーがひどくて不快に思うことはありますが、それはスタジアムやチームのせいではないのでさすがに評価にはほとんど反映していません(★が多少減ったりとかはありますが…)。
★★☆☆☆
運営側の怠慢が見え隠れして少し不快な思いをするレベル。こんなことはほとんどありませんが、ごくまれにそういう場所もあります…。
★★★☆☆
とりあえず普通に試合を楽しめるレベル。まだまだ十分とは言えませんが、プロスポーツチームとしては最低限のことができているという感じですかね。
出来ればもうちょっと上を目指してほしいですが。
★★★★☆
楽しめるイベントがあったり、ファンの熱気がすごかったり、周りの環境(自然など)がよくて楽しい気分になれるレベル。こういうスタジアムだと行ってよかったなあと思えますね。
★★★★★
他のスタジアムでは味わえない雰囲気をまとっているスタジアム。
運営側のファンを楽しませようという努力って、割と客側に正直に伝わってくるんですよね。運営側の人はその辺かなり敏感に取り組んだ方がいいと思います。大変だとは思いますが…。
お金がかかっている演出はもちろんいいのですが、例えお金が無くてもアイデア次第で楽しいスタジアムは作れます(鎌ヶ谷スタジアムなど)。
そういう努力はなるべくくみ取れるようにしています。
またファンの熱気ってどうしても試合内容に左右されてはしまうのですが、たとえ負けていてもアッツアツのスタジアム(アルウィンなど)もあったりしますし、なるべくその辺の影響は入れないようにしています。
この辺は地域性が色濃く出るところでもあるので、遠征する楽しみの一つでもあったりします。熱気はテレビじゃ伝わりきらないですからね(栃木SCとか思ってたよりすごかった)。
【グルメ】
グルメに関しては私自身あまりこだわらないので食べていなかったりもしますが、このブログを始めるようになってからなるべく食べるようになりましたね。
まだ一部食べられてないスタジアムもあって心残り(甲子園など)なので、いずれはまた行って食べたいです。
ただ少食のためそんなには種類を食べられないので、たまたま食べたものによって評価がぶれるのはご了承ください…。
スタグルは最近流行っているのでいろんな情報を見て自分で判断するのが一番いいと思います。好みも分かれますからね。
★☆☆☆☆
高い、まずいというゴミみたいな食べ物を売っているレベル。いやまあ、そんなスタジアムは見たことがないですが…。
でも昔の球場飯とかそういうイメージが強かったですね。今は充実してる横浜スタジアムもかつては崎陽軒のシウマイ弁当以外食べるものがない球場でした…。
★★☆☆☆
店が少なくて行列がひどく、かつ味も値段もひどいというレベル。★2をつけたことは今んとこなかったような気がします。
まあ、雰囲気でダメそうだったらそもそも食べないというのもあり…。
★★★☆☆
とりあえず、普通に普通の食べ物が食べられるというレベル。昨今のスタグルブームを考えるともうちょっと力を入れた方がいいかな、とも思います。
Bリーグのグルメは屋台でないと火を使えず、そしてスペースが狭いために屋台を置けないようなアリーナもあるので、ちょっと制約が多かったりします。
それでも頑張ってるところは頑張ってるので、現状Bリーググルメはかなり上下が激しい印象です。
★★★★☆
安くておいしいグルメが充実しているレベル。食事を楽しむという観点で言えば十分に満足できます。
★★★★★
安くておいしいうえ、そのスタジアムでしか楽しめないグルメが充実しており心から来てよかったと思えるレベル。
プロ野球は選手グルメ、あるいはスタジアム名物グルメが充実しており、Jリーグは地域の名物グルメが充実している、というイメージ。
どちらがいい悪いというわけではなく、それぞれの文化なのでどちらもいいです。
ただ球場グルメは全体的に高いような気もしますね(特に京セラドーム以外のドーム球場はなかなか…)。
【街との一体感】
普通スタジアムの評価をするときにこんな項目を設けているサイトやブログは見たことがありませんが、個人的にはかなり重視している項目です。
チームの力の入れ具合がダイレクトに伝わってきますし、その地域の人に愛着を持ってもらえているかというのはチームの存続意義にもかかわってくる重要な要素です。
街に愛されているチームってそれだけで応援したくなりますね。
★☆☆☆☆
街中にチームのポスターが一枚もなく、お客さんも全然入っていないレベル。本当にここで活動しているのか?と心配になります…。
Vリーグなど地域より企業が先行しているリーグはこうなりがちですね…。スポーツチームは地域への貢献も大きな存在意義なのでぜひ力を入れてほしいところです。
★★☆☆☆
何とか探し出せばポスターが1枚2枚見つかるというレベル。地域に愛されているとはいいがたいですが、とりあえず何もしてないわけではないという感じでしょうか。
このレベルだとお客さんもまばらに入っているぐらいですね。
いろいろなスタジアムをめぐっていると、やっぱり街への密着度とお客さんの数というのはそれなりに相関があるというのはヒシヒシと感じます。
★★★☆☆
駅などの公共交通機関にポスターなどが見られるレベル。人目に付くところで宣伝するというのはもちろん大事なことです。血管で言えば大動脈ですからね。
街の隅々、すなわち毛細血管まで行きわたるにはあと一歩です。
★★★★☆
スタジアム最寄駅周辺など街の一部でポスターがたくさん見られたり、あるいは街全体で応援しているという雰囲気が伝わってくるレベル。
ここまで行くとチームの努力の跡が見えるようになってきます。
一軒一軒まわってお願いしたんだろうな、とか、スタジアム周辺の人に愛されているんだな、とか。やっぱりそういうチームは応援したくなります。
★★★★★
街一番のターミナル駅や大通りに大々的にポスターや旗があったり、あるいはお願いしなくとも街の住民が自主的にポスターを貼っているレベル。
ここまでくると街の文化として根付いているといっても過言ではありません。
街中でチームの成績について会話しているのが聞こえてきたり、街中にグッズがあふれていたりと、その街の誇り、アイデンティティとなる存在です。
ここまで行くには並大抵の努力では到達できません。歴史を積み重ね結果を残し、一人ひとり地道にファンを増やしていく血のにじむような努力が必要となります。
逆に言えばここまで行けばチームとして安定した運営ができるでしょうね(結果を残し続けないと批判が大きくなるしんどさもありますが…)。
【満足度】
この記事のタイトルであるスタジアムの満足度について。この項目は決して全項目の平均点ではありません。
スタジアムの満足度とは、いいかえれば「もう一度来たくなる度」だと思います。
例えば、カシマスタジアムはサッカーやスタジアムの快適さ、グルメなどどれをとっても満点で間違いないのですが、あまりにアクセスが悪すぎてもう一度行こうと思うとちょっと躊躇してしまうため★4としています。
また湘南ベルマーレのレモンガススタジアムは、サッカーを観る環境としては他のスタジアムと比べて一段落ちますが、それでも不快感はそれほどなく、さらにそれを補って余りあるグルメと試合演出があるため★5としています。
トイレをイメージしていただくと分かると思うのですが、いくらスタジアムのトイレがキレイだからってそれを目当てにスタジアムに行く人はいません。
でも、トイレが汚いことはスタジアムに行かない理由に十分なりますよね。
すなわち、スタジアムにおいてまず優先すべきなのは「客に不快な思い出を残さないこと」だと思います。
どんなに楽しい思い出が残っても、一つでも不快な思い出が残ってしまえばそれだけで二回目はためらってしまうのです。
実際横浜スタジアムをDeNAが買収したとき、最初に手を付けたのがトイレだったそうです。
もちろんそれから試合演出やグルメの強化を頑張ったのも大きいですが、不快感を排除する姿勢が満員(コロナ前)のスタジアムを作る要因だったでしょう。
まずは1.不快な思いはさせない、そのうえで2.いかに客に楽しんでもらうか、これが大事なことだと感じています。
★☆☆☆☆
もう二度と行かない、と思うレベル。さすがにこんなことは思ったことがありません。
★★☆☆☆
積極的には行きたくないな、と思うレベル。ほとんどありませんが、ゼロではありません。
★★★☆☆
機会があればまた行こうかな、というレベル。現実、★3をつけたところで2回以上行ったスタジアムはあんまりないかもしれません…。
なんか噂ですごい変わったらしい!みたいなことを聞いたら行くかもしれませんね。
プロスポーツの試合じゃなければ★に関わらず暇なときに行ってます。安いし。
★★★★☆
ぜひまた行きたい!と思うレベル。思い返してみれば★4以上のスタジアムは結構通っているような気がします。
十分に頑張っているし楽しめたけど、このスタジアムならもっと上を目指せる、まだまだ伸びしろがあるという意味であえて★4にしている場合もあります。
★5が伸びしろがないというわけではありませんが(笑)
★★★★★
絶対にまた行きたい、地元に住んでいたら毎試合通ってる!と思えるレベル。
ここまでくるとスタジアムとして一つの完成形を迎えていると言っていいでしょう。
規模の小さいスタジアムなどは伸びしろなども考えてなるべく★5をつけないようにしているのですが、それでもあまりに楽しすぎてうっかりつけてしまうこともあります。
【まとめ】
ブログを書き始めて2年経ったので、スタジアムの評価基準、そして自分がスタジアムについて思うことについて書いてみました。
自分の考えを改めて整理することができましたし、この2年の間にも自分がスタジアムを見る目がいろいろ変わってきたことを実感できてよかったなあと思います。
いろんなスタジアムに行って思うのは、結局みんなに愛される楽しいスタジアムを作るのはお金でも大きさでもなく、客を楽しませたいという思い、情熱、そしてアイデアだということです。
資金や結果なんてのはあとからいくらでもついてくるものです(っていうのはさすがにちょっと甘いかもしれませんが)。
別に私は評論家でも批評家でもないただの素人のファンなので、あくまでも全力でスポーツを楽しむというスタンスは忘れずこれからも記事を書いていこうと思います。
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