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プロ野球・Jリーグ・Bリーグの選手の集め方を比較する【コラムその130】

プロスポーツチームの根幹をなすもの、それは「選手」です。

選手がいなければ強くなれるわけがありませんし、人気も出るわけがありません。

 

しかし選手の集め方は、競技によって考え方がバラバラです。

今回は、それぞれのリーグにおける選手の集め方を比較してみたいと思います。

 

1.プロ野球

プロ野球はみんなお馴染みドラフト会議によって新戦力を獲得します。

その模様は地上波でも放送され、特にドラフト1位はどの球団が当たりくじを引くのか、日本全国の注目を集めます。

 

非常にエンタメ性の高いドラフト1位のくじ引きですが、2位以降は成績下位のチームから順々に指名していくため地味な映像が続き、地上波での中継はされません。

 

それでもどの球団が誰を指名していくのか水面下での駆け引きがあり、野球ファンにとってはむしろドラフト2位以下の方が興味を引くところでもあります。

 

またプロ野球は選手の流動性が低いのが特徴でもあり、多少のトレードも行われますが基本的には最初に入団した球団で長い選手人生を送ることが多いです。

そのためファンも長続きしやすいというのは、プロ野球の長所でもあります。

 

そんな中で選手に与えられている権利がフリーエージェント制度

プロ野球において特徴的なこの制度は、7年間一軍に在籍することで他球団と自由に交渉する権利を獲得できるものです。

 

ただしあくまで交渉する権利があるだけで自由に移籍できるわけではないので、獲得する球団がなければ気まずく元のチームに戻ることになります。

これを宣言残留といい、球団によっては認めていない場合もあります。選手にとっても命がけです。

 

また最近導入されたのが現役ドラフト制度です。

これは各球団で才能はありながら花開かない選手を中心にドラフト会議にかけ、選手の流動性を高めようという制度です。

非常に仕組みは複雑なのですが、基本的に有望な選手を出した球団から先に選手を指名することができます。

 

この制度にかけられた中には阪神に移籍した大竹選手や、中日に移籍した細川選手など主力として大活躍している選手がいます。

環境を変えるのはそれほどまでに大事だということを実感させられる制度です。

 

2.Jリーグ

一方、ドラフト会議のないJリーグではどうやって新戦力を獲得しているのでしょうか?

 

Jリーグでは、基本的に「自由競争」ということになっています。

すなわち、いつ誰を獲得しようが自由なのです。

 

Jリーグは60クラブもあるうえ、J1~J3まで分かれており、新戦力を会議にかけて一斉に獲得する、というのがシステム上現実的ではありません

そのため目を付けた選手は契約したもん勝ち、という市場になっています。

 

これは全チームが横並びのプロ野球と、そもそもチームによってスタートラインの違うJリーグのスタンスの違いに起因すると言ってよいでしょう。

 

またJリーグにはユース制度があり、中学高校から選手を育てるシステムが確立しています。

もちろんそのままプロまで上がってくる選手も多く、今ではユースから主力にまで成長した例も数多くあります。

 

一方でJリーグにはレンタル移籍と呼ばれる制度が充実しており、J1のクラブからJ2、J3へ期待の若手選手をレンタル移籍させる光景がよく見られます。

 

双方のメリットとしては、

移籍元→出場機会の少ない選手に下部リーグで試合に出場させ、経験を積ませることができる

移籍先→期待の若手を戦力として起用できる、移籍金をカットできる

といったものがあります。

 

選手の流動性が激しくなり、選手がチャンスをつかむ機会が増えるので基本的にはメリットの大きい制度です。

 

一方、レンタル移籍も含めて移籍が激しくなると、一体どこの選手なのか分からないような状態になり、地元のスターみたいなのが定着しにくいという問題点もあります。

 

一般的に野球と違って選手生命が短いため、いろんなクラブに行ってよい条件を勝ち取るのは選手として当然の権利です。

一方でファンになった選手がすぐに次のクラブに移籍してしまうというのは、なかなかファンの定着にはつながりにくいです。

 

3.Bリーグ

Bリーグの戦力事情は、さらに流動的です。

発展途上のBリーグではユースシステムがまだちゃんと確立しておらず、大学時代からインターンとして数カ月間「職業体験」をします。

 

すなわち、大学生ながらプロの試合に出場することになるのです。

これを特別指定選手といいます。

 

この制度はJリーグでも設けられていますが、発展途上のBリーグでは特別指定選手がいきなりスタメンになったり、はたまた主力としてチームの柱になってしまうようなこともあります。

 

一方でインターンとして職業体験をしているはずなのにけがを負ってしまうなど、大きなリスクもはらんでいます。

出場試合数の上限を決めるなど、あくまで「職業体験」という名目は守っていく必要があるでしょう。

 

また現在はJリーグ以上に戦力の流動性が激しいイメージがあり、BリーグMVPを獲得した金丸選手がシーホース三河からいきなり島根スサノオマジックに移籍するようなこともあります。

 

まだまだ発展途上のリーグという感じで、どのチームからスターが現れるか、どのチームでスターがプレーするか、今日の友は明日の敵という状態です。

超高校級と言われた河村勇樹が横浜BCに入団し、そのままBリーグMVPを獲得するなんてのもビッグニュースでしたね。

 

一方であまりに流動性が激しいがゆえに、選手の推しファンは選手を追って移籍先を応援するか、それともチームの中で推しの選手を作るか、右往左往してしまいがちです。

流動性が激しいリーグでは、ファンが定着しにくいという大きなデメリットもあるのです…。

 

4.まとめ

以上、各リーグの選手の集め方を比較してみました。

リーグの仕組み、競技の特性によっていろいろ事情が変わってくるのは大変興味深いところです。

 

ところで、Bリーグでは今後ドラフト制度を導入するとの話があります。

リーグの発展に応じて、いろいろ変わりゆく制度を見るのもまた楽しみの一つです。

 

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