注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大前の情報を元にしています
【概要】
西武ドーム(メットライフドーム )は、1979年開場、埼玉県所沢市にある埼玉西武ライオンズの本拠地。
1979年開場であるが、屋根がついたのは1999年のこと。
屋根がつく前は西武ライオンズ球場と呼ばれており、駅名の「西武球場前駅」というのはこの時代に由来している。
このころの西武と言えば黄金期真っ盛りで、開場の1979年から屋根がつく1998年までリーグ優勝13回、うち日本一8回と今のホークスに匹敵する最強軍団であった。
秋山清原デストラーデのAKD砲や、工藤や渡辺に代表される強力な投手陣で、バブルを象徴するようなハデハデ球団でもあった。
【1992年日本シリーズ】西武ライオンズ:秋山・清原・デストラーデ・石毛
その裏にはいろいろ黒いうわさも流れるが、それは置いとくとして…。
1998年に屋根がついたのだが、観客席だけ屋根があるという中途半端な状態だったため、屋根があるにもかかわらず雨天中止になったりした。この年の日本シリーズ西武vs横浜の映像はある意味貴重なものである。
ライオンズといえば、筆者はオードリーの春日の印象が強い。春日は1979年、ライオンズと同じ時、同じ場所(所沢)に生まれたガチガチの西武ファンで、数々のエピソードを持つ。
・西武ドームでアルバイトをしていた。試合が見たくてバイトしたのに配属先は駅前の売店だった。
・若林が解散を切り出そうと春日の家に行ったら、春日が上半身裸でライオンズのメガホンを叩いて応援していた(しかも録画)ので、黙って帰った。
・2013年のシーズン終盤、クライマックスシリーズ進出がかかった対ホークス戦を観に行った。が、1000円ケチったためにホークスの応援席に。声を押し殺して応援していた。
とまあいかにも芸人らしい。しかし春日がゲストとして訪れた試合は未だ無敗のため、ファンからも愛されている。
これ以外にも吉永小百合や中川家礼二など、結構幅広い分野にファンがいる。球団歌は松崎しげるが歌ってるし。
【アクセス】
最寄まで★★☆☆☆
最寄は西武狭山線、西武球場前駅。
埼玉の植民地で有名な池袋からでも40分かかる。
東京からなら最短でも65分、埼玉最大のターミナル駅大宮からだと、わざわざ池袋まで行ったのち西武線に乗る必要があり、70分以上かかる。埼玉県民には優しくない。
最寄から★★★★★
西武球場前というだけあり、駅からはすぐ着く。
逆にいうと球場以外ほとんど何もない。唯一あるコンビニは長蛇の列なので、絶対にこの駅に来る前に買い込んでおくことをおすすめします。
【観戦環境】★★☆☆☆
屋根がある、と言いながら、完全には覆われておらず、横から外気が入る構造になっている。西武グループは「自然環境共存型スタジアム」と言い張っているが、正直デメリットも大きい。
・暑い
言うほど風が通らないため、夏は蒸し風呂になる。水分、タオルは必須だ。ドームなのに…。
・寒い
なんせ山奥にあるため、春先や秋頃は冷え込む。マフラー、手袋は必須だ。ドームなのに…。
・雨が降る
雨が強く風が吹く日には、通路内に雨が吹き込んでくる。傘、カッパは必須だ。ドームなのに…。
まあ、自然環境共存型スタジアムというのはある意味で間違ってないのかもしれない。なんせ自然と共存する辛さも味わえるのだから…。
またバックスクリーンの裏から入り、球場周りのコンコースを通ってそれぞれの席に向かうのだが、そのコンコースが問題だ。
雨が吹き込むだけでなく、坂が非常に急なのである。
値段が高いはずの内野であればあるほど、急坂を登り、そこから階段を降りなければならない構造だ。そして帰りは外野が一番出口に近いので、内野でのんびり見てると死ぬほど混む西武線に詰め込まれる羽目になる。
そして外野は外野で、急斜面で見る事になる。
座って見てる分には問題ないが、ジャンプするとどんどん下にずり落ちてしまう。飛び跳ねる応援が多いライオンズには割と不向き。
(なお、現在は外野の芝生は撤去され座席に変更されている。このあたりはまた西武ドームに行って見てみたい)
とまあ、アクセスも含め行くにはそれなりの覚悟がいる球場だ。観戦の際には気温や天気、席種をしっかり確認して準備してから行きましょう。
【雰囲気】★★★★★
天候面での問題は多いが、開放型ドーム自体は自然が楽しめてなかなか良い。特に夕陽が差し込んでいる時なんかは最高だ。
またライオンズの応援も最近どんどん良くなってきている。特にチャンステーマ4は12球団の応援でも屈指の出来で、球場全体を巻き込んでいく力がある。
【獅子風流】青く染まるスタンド狙え!チャンステーマ4【埼玉西武ライオンズ応援歌】
なお、原曲はジャングル大帝で、レオ要素もバッチリ。
【グルメ】★★★★★
グルメに関しては12球団でも質、量ともにトップクラス。ありとあらゆる名物グルメが揃い、目移りしてしまう。
特にピザは、注文するとその場で窯で焼いてくれる。球場にいながら本格的な焼き立てピザが楽しめるのだ。◯ザーラや◯ミノピザでもこんな焼き立ては食べられまい。
【街との一体感】★★★★☆
大宮や浦和など埼玉の主要都市ではサッカーの存在感が強いが、地元所沢ではさすがにライオンズ一色だ。
というか、埼玉というより西武線沿線の方がライオンズとの密着度が高い。ライオンズフェスティバルズの時には、池袋駅の売店の人がライオンズのユニフォームを着ててびっくりした。
私の知り合いにも練馬など埼玉出身でもないのに西武線を日常的に使ってて西武ファンという人が結構いる。自然とライオンズに触れる機会が多いのだろう。
【満足度】★★★★☆
ライオンズは2018、19とパリーグを2連覇しているが、取ったら取り返せの山賊打線野球は見ていて実に面白い。ファンだったら胃に穴が空きそうだが…。
グルメはおいしいし、空気もおいしい。実に最高だが、アクセスや観戦環境を考えると、気軽にふらっと行くにはちと難易度が高い。
装備をしっかり揃え、体力を万全にし、終電に乗り遅れないよう時間を調べてから観戦しに行く必要がある。これはもはや野球観戦というより登山である。寝たら死ぬぞ!
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