注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】
東京ドームは、1988年、東京都文京区にある読売ジャイアンツの本拠地。
…なのだが、2004年に北海道へ移転するまで日本ハムファイターズが本拠地として使用しており、現在でも毎年10試合前後が開催されている。
さらには、
・オリックスバファローズ
2009年まで毎年2試合
・福岡ソフトバンクホークス
鷹の祭典として毎年1試合
・千葉ロッテマリーンズ
2016年に千葉移転25周年を記念した試合を主催後、ほぼ1年に1試合
・東北楽天ゴールデンイーグルス
2010年から楽天社員向けに楽天グループデーと題し毎年1試合
・埼玉西武ライオンズ
2018年にライオンズクラシックと題し試合開催
といった歴史があり、実はパリーグ6球団すべてが東京ドームで試合を主催したことがあるのだ。
立地の良さ、キャパシティの大きさ、パリーグには東京を本拠地とするチームがないことから、パリーグ全チームにとって非常に使いやすい球場なのだろう。
一方で、セリーグの巨人以外の5チームは東京ドームで試合を主催することはこれまでなかった。普通に考えれば、敵の本拠地で試合を主催することはないはずだ。
なぜかホークスは京セラドームで鷹の祭典をやっているが…
ところが2020年東京オリンピックが招致されると、横浜DeNAベイスターズの本拠地横浜スタジアムが野球・ソフトボールの会場として使われることになった。
その影響で、6月中旬からオリンピックが終わる8月下旬ごろまで横浜スタジアムで試合を行えないことになったのだ。
そもそもオリンピックでプロ野球も中断したのだが、その前後の期間もしばらく横浜スタジアムは使用できないことになった。
本来の本拠地横浜スタジアムはこちら。
コロナの影響でオリンピックは1年後ろにずれたが、2021年6月改めて東京ドームで巨人以外のセリーグのチームとしては初めて主催試合を行うことになったのである。
スターマンもウキウキでお出かけである。
果たして中はどうなっているのか?演出はどうなっているのか?いろいろ気になったので、その辺りをじっくりと見ていきたいと思う。
【アクセス】
最寄まで★★★★★
最寄はJR、都営三田線の水道橋駅、都営地下鉄の春日駅、東京メトロの後楽園駅。飯田橋駅なんかも徒歩圏内だ。
いろんな駅があって便利なのだが、地上に駅があるのがJRだけなので意外とどこに駅があるかわかりにくい。初見殺しの球場なのである。
最寄から★★★★★
水道橋駅からは橋を渡ってすぐ。本日はベイスターズvsカープの特別な装飾が施されていた。
【観戦環境】★★★★☆
本日は甲子園でいうアルプススタンド(内野と外野の間あたり)からの観戦。
少しピッチャーやバッターからは距離があるものの見やすい。東京ドームであれば基本的に見えにくい席はないと考えていい。
ただ、チケットが4000円以上する…。コロナの影響で人数制限こそあるものの、なかなかのお値段である。
そして今回気付いたのだが、このあたりの席だとトイレまで結構遠いという問題があった。またトイレ自体も老朽化が進んでいる。
東京ドーム自体がかなり年数がたっているのだが、トイレだけでもそろそろ改修の時期なんじゃないかなあと思う。日本一多くのお客さんが入る球場ですし。
ビジョンには大きく「東京ドームお借りします。」の文字。こうやって見ると横浜スタジアムに比べてだいぶビジョンが大きく、その点は良いなあと感じた。
横浜スタジアムはビジョンが小さくDeNAのやりたいであろう演出が十分にできてないのではないか、と思う。
【雰囲気】★★★★☆
基本的にはなるべく横浜スタジアムで行う演出をそのまま踏襲しようとしているようである。外野席にお客さんがいないのが少し寂しいが、努力の跡は見える。
とはいえ、やっぱり物足りなさは残る。
例えば、
1.「BAY SMILE SHOT」がない
BAY SMILE SHOTというのはお客さんをビジョンに写し、撮った写真をそのままプレゼントするというイベント。
横浜スタジアムでは私が知る限りTBS時代からやっている歴史あるイベントなのだが、東京ドームでは十分な設備がないのだろうか、そういったイベントは行われなかった。
一応ビジョンにお客さんを映してくれるイベントはあるが、どうやらそれに回せるカメラが2台しかないらしくすぐ終わってしまった。
2.花火がない
横浜スタジアムであればホームランが出ると花火が上がって気分も高揚するのだが、東京ドームではもちろん花火の演出はなし。
港町横浜らしく船の汽笛が鳴る演出は東京ドームでも行われたが、やっぱり東京で聞いても気分は盛り上がらない。不思議なものだなあ。
3.太陽がない
やっぱりこれが一番大きい。
この日は雨模様だったので結果的にドームでよかったのだが、やっぱり脳みそにベイスターズの主催試合=屋外球場というのが刷り込まれており、快適なドーム球場で見る試合は私の中でどうしてもしっくりこなかった。
もちろん球団に文句があるわけではないのだが、やっぱりベイスターズの試合は横浜スタジアムがいいな、という結論に至った。
それに気付けただけでも意義のある試合だったといえるのかも。
とはいえ、東京ドームにずらっとベイスターズのガチャやグッズが並ぶ様子は物珍しく、楽しい。
で、肝心の試合の方は12-11という超大味な試合になった。高校野球か!
メジャーリーグでロンドンの陸上競技場を無理やり野球仕様に改築して試合を行ったとき、17-13というひどい点数になったことを思い出した。
とはいえ、本来の本拠地ではないもののここは立派な野球場のはずである。
ただ、お互いいやというほど点を取られ取り返したので、お互いのファンがそれなりに盛り上がる試合にはなった。
ちなみにこのシーズン、カープとベイスターズはそれぞれ4位と6位に終わった。そりゃそうだよ。
【グルメ】★★★★☆
東京ドームのコンコース1階(入り口から一階下がったところ)には東京ドームグルメストリートがあるが、なんとなく今回は買わなかった。
いろんなお店があって楽しいは楽しいのだが、東京ドームでしか食べられないというものがないので私個人としてはあまり食指が動かないというのが本音である。
その代わり、売店でちょっとだけベイスターズグルメを売っていた。
ハマスタ名物、選手の寮で出されているものと同じものが食べられる青星寮カレー。東京ドームではおなじみのオレンジの袋に入れてもらえるのがなんとも新鮮だ。
以前ハマスタで食べた時は肉が入っていなくて大変ガッカリしたのだが、今回食べてみたらこれでもかというくらい入っていた。いつの間にか改善されたらしい。
続いて星の煌めきソーダ。
みかん氷をイメージしたであろうみかんと氷、そしてソーダの組み合わせ。
材料の種類はみかん氷よりも多いはずなのだが、コレジャナイ感がすごかった。やっぱりみかん氷にはかなわないなあ。
というかみかん氷は出せなかったのかな。
【満足度】★★★★☆
いろいろと物珍しさはあって楽しめたものの、やっぱりベイスターズの本拠地は東京ドームではなく横浜スタジアムなんだなあ、というのを改めて感じる試合であった。
とはいえこれはこれで間違いなく貴重な経験だったので、その点ではいい試みだったと思う。
たまにはこういうのもいいですね。というわけで、ZOZOマリンとかでもやってほしいなあ(2020には予定があったはずなのだが、2021にはなくなってしまった)。
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