スタ辞苑〜全国スタジアム観戦記〜

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スポーツ応援で使われるご当地ソングを集めたい~地元愛が止まらない~【コラムその109】

スポーツには、やっぱり応援がつきものです。

特に日本においては応援が盛んで、プロ、社会人、学生に至るまで幅広く応援の文化が取り入れられています。

 

そんな中には、ご当地性を強く取り入れたものが存在します。

スポーツと地域というのは大変密接にかかわっているものですし、私自身そういう応援が大好きで、スタジアムめぐりをする大きなモチベーションの一つになっています。

 

今回は、全国の応援で取り入れられているご当地ソングを集めてみました。テレビで、あるいは現地で試合を見る時の楽しみの一つになればと思います。

 

スポーツと地域密着についてはこちらの記事にもまとめています。

sportskansen.hatenablog.jp

北の国から(北海道日本ハムファイターズ)

北海道を代表する曲と言えば、やっぱり北の国から

そんなさだまさしさん作曲の名曲が、ファイターズが北海道に移転してから応援歌として使われています。

 

最初応援歌に使われると聞いた時は「あんなスローテンポな曲が応援に使えるの!?」と思いましたが、応援では途中から一気にテンポアップ

今ではファイターズを代表する応援の一つとしてすっかり定着しています。

 

またファイターズでは他にもジンギスカンおーい北海道が使われており、12球団で最も郷土色の強い応援となっています。

地域密着を進めたファイターズならではと言えるかもしれません。

 

原曲


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応援歌


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秋田県民歌(秋田ノーザンハピネッツ、ブラウブリッツ秋田)

秋田県民歌は、1930年に制定された秋田県の県民歌。

そんな長年秋田県民に親しまれてきた歌が、秋田で行われるスポーツの試合前に歌われています。

 

とにかくスローテンポな曲調で、雄大な秋田の自然資源の豊富さを歌い上げています。

曲のあまりの壮大さに、秋田県民でなくともなんだかジーンとしてしまいます。純粋にとてもカッコいい!

思わず秋田に行きたくなる、そんな秋田の魅力が詰まった歌です。

 

原曲


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応援歌


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山形県スポーツ県民歌(モンテディオ山形)

山形県スポーツ県民歌は、1948年に山形で開催された日本陸上競技大会において、山形のスポーツ高揚を目的として作られた歌。

学校でも歌われているため、山形県内では高い認知度があるようです。

 

作詞はヒットメーカーとして知られた西條八十、作曲は「栄冠は君に輝く」、「阪神タイガースの歌(六甲おろし)」などスポーツの名曲を数多く手がけた古関裕而が担当。

少し時代を感じるところもありますが、選手の気分を高揚させる歌詞と軽やかさの中にも厳格さを感じるメロディーは、さすが数々の名曲を生み出した二人だなと感じます。

 

そんな県民歌を使っているのがJリーグのモンテディオ山形。主に勝利時に歌われており、いい思い出があるファンも多いことでしょう。

歌詞もまさにスポーツ応援にぴったりです。またJ1の舞台で聞ける日が来るといいですね。

 

原曲


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応援歌


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ベニーランド(東北楽天ゴールデンイーグルス)

仙台市民に親しまれ続ける遊園地、それが八木山ベニーランド

そのCMソングは開園した1968年から使われ続け、東北ではすっかりおなじみの歌となりました。

 

そんな東北に2005年誕生したプロ野球チーム、東北楽天ゴールデンイーグルス

そのイーグルスが最初の応援歌として取り入れたのが、このベニーランドのCMソングでした。

 

ゴーゴーゴー イーグルス 杜の都の牛タンパワー

スタミナ満点 止められない

 

その歌詞、メロディーの絶妙なダサさ、さらに軍歌と形容される球団歌やいぶし銀の多い元近鉄戦士によって、私は楽天を「ちょいダサ球団」として認識しました。

 

2013年の日本一などもあって、今ではそのイメージもだいぶ変わってきたかなと感じますが、ベニーランドは「初期のちょいダサイーグルス」を継承する貴重な文化です。

一時楽天の応援が一新されましたが、その中でもベニーランドはしぶとく生き残りました。

 

この少しばかりバカバカしい歌詞の応援を聞くと、弱くとも懸命に戦ってきたイーグルス奮闘の歴史を思い出してセンチメンタルな気分になるのです。

 

原曲


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応援歌


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栃木県民歌(宇都宮ブレックス、栃木SC、栃木ゴールデンブレーブス)

栃木県民歌は1962年に制定された栃木県の歌。

栃木の自然、産業、そして人の営みをさわやかに歌い上げています。

 

そんな栃木県民歌は、宇都宮ブレックス栃木SC、そして栃木ゴールデンブレーブスといったスポーツの応援で、チーム応援歌の代わりに使われています。

 

そのおかげで県民に広く親しまれるようになり、今では全国で2番目に知名度の高い県民歌と言われています。

そもそも県民歌を知らない人も日本にはいっぱいいそうですし、栃木県はその中でも数少ない成功例の一つと言えるかもしれません。

原曲


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応援歌


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好きです かわさき 愛の街(川崎フロンターレ)

好きです かわさき 愛の街は、市制60周年を記念して1984年に制定された川崎市民の歌。

実はこれとは別に川崎市歌もあるのですが、知名度はそれを凌駕しています。

 

というのも、こちらの方がゴミ収集車のメロディーとして採用されているため。

この曲が流れてくると、川崎市民は反射的にゴミ出しに行かなきゃ!と思うわけです。

 

↓川崎の日常。


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そんなこの曲が改めてピックアップされるようになったのは、川崎フロンターレの試合前の応援歌として使われているため。

メロディーは知っていても川崎の歌だとは知らない、そもそも歌詞が分からないという川崎市民に、川崎フロンターレが歌の存在を広く知らしめる役割を果たしたのです。

 

川崎フロンターレもJリーグを連覇するなど日本を代表するクラブに成長し、それに合わせて好きです かわさき 愛の街も川崎を代表する曲としてすっかり定着しました。

 

原曲


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応援歌


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横浜市歌(横浜DeNAベイスターズ、横浜F・マリノスなど)

横浜市民に広く親しまれているのが横浜市歌

1909年に制定されたという100年以上の歴史を持つこの歌は、作詞が森鴎外という豪華さ。

 

その歌詞には、とにかく横浜が日本を代表する港町であることが強調されています。

1番では横浜のよの字も出ず、「日本は島国なのでいろんな国から船が来ますよー」という内容。

2番は「それなので港の数は多いけど、横浜に勝る港はありません。昔はちょっとさびれていたけどね」という内容。

3番は「今となっては船がいっぱい停泊して栄えてるのを見てよ!お宝もいっぱい来てるんだよ!」という内容。

 

小学生だった筆者はわけも分からずこの歌を歌っていましたが、その意味がやっと分かるようになったのは成人式で歌った時ぐらいだったでしょうか。

学校でもことあるごとに歌われている横浜市歌は、ベイスターズの応援に使われたり、マリノスの応援に歌詞が流用されているなど横浜のスポーツで幅広く使われています。

 

原曲


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信濃の国(松本山雅FC、信州ブレイブウォリアーズ)

栃木県民歌が2番目の知名度と記しましたが、1番手に挙がるのが長野県民歌、信濃の国

その歴史は日本国内でも最古と言えるほどで、なんと1900年に完成していました。

そして信濃の国がそれほど有名になったのには、やはりそれなりの深い理由があるのです。

 

元々信州においては、廃藩置県に伴い長野を県庁とする長野県と、松本を県庁とする筑摩県に別れていました。

 

ところが、1876年に筑摩県庁が火災で焼失。両県は長野を県庁として無理やり統合されてしまったのです。

それに怒ったのが松本の人たちでした。「俺らを独立させろ!」として、「信濃南北戦争」が勃発してしまったのです。

 

そんな中で、信濃の国は長野県の一体感を高めるのに大きな役割を果たしたのです。

元々信濃の国は地理教育を目的として作られていたため、長野県全体がまんべんなく歌いこまれてしました。

そのため結果的に長野県をまとめるのに都合が良かったのです。

 

現在ではそのような大きな動きはないものの、依然として信濃の国は長野県で広く親しまれています。

その浸透度の高さは、長野新幹線の開通セレモニーや、長野オリンピック開会式でも信濃の国が使われたことからもよくわかります。

信濃の国が歌えなければ長野県民ではない、とまで言われるほど。

 

もちろん、長野県のスポーツチーム松本山雅F.C.信州ブレイブウォリアーズの応援でも使われていますが、信濃の国を応援で使うのはこの浸透度の高さから考えて当然といったところでしょうか。

 

原曲


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かけっことびっこ 平和堂イメージソング(近江高校)

滋賀県民お馴染みのスーパーマーケット、平和堂

滋賀県内では無類の強さを誇り、その牙城はあのイオンですら崩せないほど。

 

そんな滋賀県民に愛される平和堂の店内で流れているのが、イメージソングのかけっことびっこ

創業20周年を記念して作られたこの歌は、今や滋賀県を代表する歌ともなっています。

 

さらに滋賀県出身のミュージシャン西川貴教さんによってラジオで流されると、より注目が集まるようになりました。

創業65周年を記念し、自らも歌ったバージョンが店内で流れたほどです。


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そんなかけっことびっこを応援に使っているのが、高校野球の強豪近江高校

他県の人が聞いたらなんだかよくわかりませんが、滋賀の人が聞くとクスッと笑ってしまう、そんな応援になっているというわけです。よくもまあこんな平和な曲を応援歌にしたもんですね…。

 

近江高校は他にも西川貴教さんのT.M.Revolutionの曲や、滋賀のバスケチーム滋賀レイクスの応援曲を使っていて、ご当地感にあふれた応援をしています。

 

原曲


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ハイサイおじさん(沖縄県高校野球)

沖縄の音楽の特徴と言えば、陽気なメロディーに指笛

そんな沖縄民謡の特徴が存分に生かされているのが、「ハイサイおじさん」です。

 

これは沖縄出身のミュージシャン喜納昌吉氏によって作られた曲で、中学生の時に作った曲なんだとか。

1972年にシングルカットされると30万枚のヒットを飛ばし、さらにビートたけし、志村けんがこの曲を気に入ったこともあって全国的に広まったとのことです。

 

一見沖縄らしい陽気なメロディーと歌詞なのですが、主人公であるハイサイおじさんは実在の人物をモデルにしていて、沖縄戦を経験しかなり過酷な人生を歩んだ人なんだとか。

そんな裏側を知ると、この歌には沖縄と戦争という切っても切れない裏テーマがあることがわかります。

 

そんな裏テーマと裏腹に、ハイサイおじさんは高校野球沖縄県代表の応援の定番曲としてどの高校も使っています。

ハイサイおじさんとともに甲子園に響く指笛は、甲子園を一瞬で沖縄一色に染め上げる力がありますね。

 

原曲


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応援歌


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まとめ

以上、スポーツ応援で使われるご当地ソングを集めてみました。

もちろんここで紹介したのはそのごく一部で、他にも各地に文化を継承する素晴らしいご当地ソングがあり、スポーツの応援でも生かされています。

 

もちろんそのチーム特有の応援というのは盛り上がるものですが、そこにみんながよく知るご当地ソングが加わることで、スタジアムの一体感が一気に増すと思うのです。

これからもどんどん各地でこういった応援が増えていってくれればうれしいなと思います。

 

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