注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】
ウィングアリーナ刈谷は、2007年竣工、愛知県刈谷市にあるシーホース三河のホームアリーナ。
第1回アリーナオブザイヤーを受賞した、由緒あるアリーナである。
ただしどういう基準で選ばれているのかよく分からないうえ、第5回で途切れてしまっている。そんな中途半端な賞いらないよ…。
そんなウィングアリーナ刈谷は、Bリーグのシーホース三河がホームとしている。
シーホース三河は、1947年に創設されたアイシン精機男子バスケ部を源流とするチーム。
シーホースはタツノオトシゴのことで、アイシン精機の名誉取締役が辰年生まれであったことが名前の由来の一つになっている。
いかにも日本企業らしいネーミングの付け方だ。
2000年代には所属先が解雇されたり、廃部したりして行く先の無くなった選手を拾い上げてプロ契約を結び、黄金期を築き上げた時代もある。
その躍進の様子はノンフィクション作品「ファイブ」の題材となっており、小説、漫画、テレビドラマ化されている。
そんなこんなで、アイシンシーホース時代は21ものタイトル回数を誇る全国屈指の強豪であった。
ただしBリーグが開幕してからは、惜しいところまではいくもののなかなか目立つ結果をあげられていないのが現実。
それどころか周りのレベル上昇について行けず、少しずつ成績が落ちているほど。ここらで踏ん張り、三河地区の代表としてその名を再度全国にとどろかせたい。
【アクセス】
最寄まで★★★☆☆
最寄はJR、名鉄の刈谷駅。
名古屋から行く場合はほぼJR一択だが、本数がそれほど多くなく時間も20分ほどかかるので、利便性は悪くもないが良くもない、そんなところ。
新幹線駅が刈谷にあったらよかったのに…。
でも意外と楽しかった刈谷旅行記はこちら。
最寄から★★☆☆☆
刈谷駅からは無料のシャトルバスで15分ほど。
無料バスがあるのはありがたいが、刈谷駅、アリーナともに案内が不十分で乗降位置がかなり分かりにくい。
初めて来る人にはだいぶ不親切かな…。本数もだいぶ少ないしね(おかげでだいぶ待たされた)。
【観戦環境】★★★★★
第1回アリーナオブザイヤーを受賞しただけあり、見やすさはバツグン。環境としては最高だ。
引きで見たところ。座席も心地よく、あまりの気持ちよさに寝てる人もいた。
アリーナ全体がシーホースブルーに染まっているのも統一感があって良い。
入り口はここの2階部分から。コンコースも必要最低限のスペースはある(一部狭くなっているが)。
また対角線上に2枚ビジョンがあり、ビジョンの多さはBリーグでも上位。
入り口から全体を見たところ。最大収容人数は大体3000人前後だろうか?
Bリーグ開幕当初はこれでも十分だったが、これからのBリーグではもう一回り以上大きいサイズが要求される。
コンコースもキレイだし、グッズショップなどが並んでいて楽しい。
マスコットやチアのお出迎えもやっている。
【雰囲気】★★★★☆
光と音をふんだんに使った演出で、迫力は満点。さすが大企業アイシンだけあってお金かけてる、という感じがある。
でもなんか、見えないところで企業スポーツの色がほんのちょこっとだけ残っているような気がするんだよな…。
演出自体には全く問題はないんだけど、Bリーグの集客トップを走るようなチームに比べると、お客さんを楽しませる「エンタメ」という点でもうちょっとだけスパイスがいるのかも。
難しいところだけどね…。
今や随所で見られる太鼓の達人のように全体の拍手を煽る演出もある。
こういった効果もあってか、会場の一体感はなかなかスゴイ。目の肥えた熱いファンが多い印象だ。
シーホースの宝ですよ、ほんとに。
ハーフタイムにはシーホースと契約を結んでいるタツヲのダンクもあるよ。
タツヲとシーホースはあくまで契約を結んでいるだけで、公式のマスコットではない(ことになっている)。
【グルメ】★★★★★
アリーナ前には多数のキッチンカーが並んでおり食欲をそそられる。
まずは刈谷駅前に店を構えるサンビーノのからあげ。カレーうどんのお店なのだが、からあげも有名らしい。
なるほどジューシーでおいしい。揚げたてだったらもっと最高だな。
知多牛を使った焼きそば。具沢山な上、その場で鉄板で焼いているのでアツアツ。
焼きそばなんてね、具も味付けもなんでもいいからその場で焼いててくれりゃもうなんでもいいんですよ(暴論)。
マスコットのシーホースくんが焼き印となったあんぱん。小倉トーストとかもあるし名古屋の人はあんこが好きなイメージ。
ホイップクリームも入っていてなかなかおいしい。
焼き芋も売っていたので買ってみた。かなりネットリな芋なので水がないとしんどい。
とまあいろいろ売っているのだが、屋台村の雰囲気が最高なので★5です。写真撮り忘れました…。
【街との一体感】★★☆☆☆
これに合わせて刈谷駅周辺をぶらぶらしてみたのだが、駅前にある横断幕ぐらいしか見ることができなかった。
刈谷はデンソーや豊田自動織機(もちろんアイシンも)などの世界的大企業がひしめく大産業地帯であるため、地元に密着した活動というのは難しいのかな。
刈谷の企業がスクラムを組んでシーホースをみんなで応援するような雰囲気に出来たら、もう余裕で日本一のチームになれると思うんだけども…。
ちなみに東海地区の地上波ではシーホース三河の番組が毎週放送されている。しかも2つもだ。
愛知に及ぼすアイシンの影響力の強さはそこはかとなく感じるところ。
【満足度】★★★★☆
大企業が後ろ盾についているだけあり、ものすごいポテンシャルはありそうだが、アリーナの狭さも災いしてかそこまでの大きなムーブメントは起こせていないイメージがある。
「アイシンのバスケチーム」から「刈谷のバスケチーム」に進化したら、お金が有り余ってとんでもないことになると思うのだが、そういう未来は来るのだろうか…?
ただBリーグには本家本元のトヨタ自動車が「アルバルク東京」というチームを作っているので、大人のしがらみとかもいろいろあるのかもしれないなあ。
その辺の垣根を超えられたら全員NBAの選手で固めるようなチームが出来そうなのだが。
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