注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】
広島サンプラザホールは、1985年開館、広島県広島市にある広島ドラゴンフライズのホームアリーナ。
成人式や国体でも使用されるなど、広島を代表するアリーナの一つである。
そんなサンプラザホールをホームとする広島ドラゴンフライズは2013年に創設されたプロバスケチーム。
ドラゴンフライはトンボのことを指しており、厳島のみで生息すると言われる「ミヤジマトンボ」が由来となっている。
ただその前途は多難であった。2014年にはスポンサーがつくことのないまま開幕を迎え、財政難を抱えながら最初の数年間をやり過ごしていった。
それでも天皇杯では準優勝に輝くなど、その実力はかなりのものであった。
2016年のBリーグ開幕では2部に振り分け。自動昇格はならなかったものの、初年度からB1B2入れ替え戦に出場。
惜しくも横浜に敗れ昇格は逃したが、その実力を発揮した。
その後2シーズンはギリギリのところで昇格を逃していたが、2019‐20シーズンにはコロナの影響でシーズンが中止となるも成績で2位に入り、見事B1昇格を果たした。
現在ではNOVAホールディングスの傘下に入っており、経営も当初に比べるとかなり安定した。やはり大企業の威力はすさまじい。
成績も右肩上がりで、今Bリーグで最も勢いのあるチームの一つと言ってよいだろう。
2023年にはチーム初となるプレーオフ進出も果たした。
広島ドラゴンフライズ優勝記念の記事はこちら!
トンボのように上を目指すドラゴンフライズ、その一戦を観戦した。
【アクセス】
最寄まで★★★☆☆
最寄は広島電鉄宮島線商工センター入口駅、
あるいはJR新井口駅。
時間はかかるものの、どちらも広島駅から一本で来ることができるので便利。
ただこの先には世界遺産宮島があるため、電車も観光客で混みあう。地元の人が一番大変だろうけど…。
宮島にはいかなかった今回の広島観光記はこちら。また行く。
最寄から★★★★☆
駅からは徒歩10分。
アリーナまではペデストリアンデッキが整備されているし、動く歩道もあるなどなかなかに至れり尽くせり。
途中にはショッピングモールもあるので、試合前後に買い物もできるなどかなり便利だ。
【観戦環境】★★★★★
それなりに歴史あるアリーナだが、試合はとても見やすくて快適。
トイレなど一部には古さも見え隠れするが、基本的にはほとんど気にならないだろう。
一階席部分にはテーブル席も用意されていて、家族や友達など団体でも楽しめるようになっている。
最近では試合を見るだけでなく、このように「アリーナを楽しむ」ことができるようになっているところが増えてきた。
アリーナ上部には日の丸も掲揚されていて、試合前には国歌が流れる。Bリーグでは珍しい気がする。
アリーナ中央には立派な4面ビジョンも完備。その横にはスポンサーのNOVAの文字が。
やっぱりお金は大事だ。
座席にはクッションがついていて、長時間座っていても快適だ。
ちなみに前に映っているのは実況と解説のお二人だ。試合を見ながら生で実況解説を聴けるかと思ったが、そんなことはなかった(笑)
一階コンコースは確かにちょっと古さがあるが、通り過ぎるだけなので問題なし。
グッズショップなどのイベントブースが並んでいる。
二階コンコースはカーペット敷きになっていてとてもキレイ。二階部分は全体的に改修しているようだ。
引きで見たところ。どの席から見ても見やすくなっている。
アリーナ前はちょっとした公園になっていて、試合前後の時間ものんびり過ごせる。
【雰囲気】★★★★☆
Bリーグらしく、光と音を活用した演出はさすがだ。やはり何度見ても場内が暗くなる瞬間は心躍る。
試合前には、原爆ドームや広島東洋カープ、宮島など広島の歴史、魅力が詰まった煽り映像が流れる。遠征民にはそれだけでもうお腹いっぱいだ。
というか、カープって立派な広島史の一ページなんだなぁ…。戦後復興の象徴だからね。
ドラゴンフライズもカープとのコラボは積極的に行っているようだ。
カープの試合はズムスタで。
応援の際には中央のビジョンに応援を煽るアニメが流れ、会場の一体感を煽る。とても分かりやすくて初見でも十分入っていける。
試合終了後、非常に印象に残ったのがファン、選手総出で相手チームの退場を立ち上がって見送った光景。
試合には負けたにもかかわらず、だ。広島県人の持つやさしさ、温かみを感じることができるいい文化だ。
【グルメ】★★★★☆
グルメはアリーナ前のコンコースにお店が並んでいる。
こちらは焼きそば。一見薄味だが、ソースがかかっていておいしい。広島名物のオタフクソースかな?
こちらは広島名物らしい、せんじがらという食べ物。豚のホルモンを揚げて干したという、いわゆる珍味。
非常に塩辛く、非常に硬くてあごがつかれる。お酒のつまみにはとてもいいだろう。
ただ、子供が食べておいしいとは思わなそうだな…。
【街との一体感】★★★★☆
駅の近くには、ひっそりとグッズショップがある。たとえこじんまりでも、常設のショップがあるのはファンにはうれしいだろう。
新井口駅の中にものぼりが立っている。
駅からアリーナまでの道中にもずらっと壁紙などが貼られている。駅周辺ではいろいろと頑張っている。
とはいえ、やっぱり広島でスポーツと言えばカープやサンフレッチェ。これらのファンをどれだけ取り込んでいけるかがドラゴンフライズ生き残りのカギになるだろう。
でも、どっちのスタアジムもサンプラザホールからかなり遠いんだよなあ…。
【満足度】★★★★☆
全体的にとても楽しく快適で、質の高い観戦体験をすることができる。
とはいえ、広島は日本有数の大都市。カープをはじめ様々なエンタメが転がっている街だ。
そんな中でお客さんを集めるためには、絶対的なアイデンティティとなる何かが必要となるだろう。
ただ、まだB1に昇格してから間もないし、成績も徐々に向上しつつある。焦らず歴史を積み上げていけば、おのずとお客さんも集まってくるだろう。
B1の舞台ではばたけ、ドラゴンフライズ!
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