注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】
富山県総合運動公園陸上競技場は、1993年開場、富山県富山市にあるカターレ富山のホームスタジアム。
もちろん、2000年に行われた富山国体に向けて作られたスタジアムである。地方のデカいスタジアムは大体国体でできたと思っておけばOK。
2002年のワールドカップではクロアチア代表のキャンプ地となった。
1994年にはJリーグ公式戦横浜フリューゲルスvs清水エスパルスが行われたほか、鹿島アントラーズなども試合を行うなど2007年までに12試合行われた。
過去のJリーグではこういう地方行脚みたいなことも結構やっていたようである。
今は各地にクラブがあるから無理だろうな…たまにやったら地方の人は喜びそうだけどねぇ。
そんな富山県総合運動公園陸上競技場(地元では「県総」というらしい)をホームとするカターレ富山は、2007年に誕生したクラブ。
創設の経緯が面白く、北陸電力サッカー部とYKK APサッカー部の二つのクラブを母体としている。
どちらも合併の前年にはJFLでそれぞれ4位、6位に入っている強豪で、北陸電力とYKK APという富山を代表する大企業がタッグを組んで富山のために立ち上がった、そんな歴史を持つクラブである。
またカターレという名前は、富山の方言である「勝たれ」(勝て)が語源の一つとなっている。
富山の人からしたら気持ちが入りやすくていいんじゃないかな。
しかし1+1=2になるとは限らないのがスポーツの難しいところ…。
初年度の2008年にJFLで3位となりJ2昇格を果たすものの、一桁順位を記録することはできず2014年に22チーム中22位でJ3降格。
その後は悪くはないが昇格には届かない、そんなもどかしいシーズンが続いている。
大企業が二つついても勝てるとは限らない、スポーツって難しいなあ…。
【アクセス】
最寄まで★★★★☆
最寄はJR富山駅。北陸新幹線の開業により格段に利便性が高まった駅の一つ。
特急に乗れば一応名古屋なんかにも行けたりする(めちゃくちゃ時間かかるけど)。
市街地には路面電車や鉄道も張り巡らされており、市内の移動も非常に便利。
市電の富山駅はとってもオシャレで機能的。
シャレオツな富山の旅はこちら。寿司が最高。
最寄から★★☆☆☆
富山駅からはバスで30分ほど、バスターミナルの1番乗り場から。
この時点では行きは3本、帰りは1本しかなかったので、もし万が一乗り遅れたら何もない田園地帯に取り残される危険もある。
2時間歩く羽目にならないよう、早め早めの行動を心がけたい。Jリーグ観戦って半分苦行みたいなところあるよね…。
バスに乗れさえすれば道中は富山ののどかな田園風景を楽しむことができる。
帰りは暗くて何も見えないが…。
【観戦環境】★★★☆☆
見やすさは標準的な陸上競技場という感じ。
ピッチからの距離はあるが、上の方からは全体が見渡しやすい。
メインスタンドから見て右。
左。
全体的にベンチシートになっていて背もたれもなく座りにくい。長時間座っているとかなり体に負担がかかる。
一応屋根があるのはありがたいが…。
アウェイ側のゴール裏。山並みが美しい。
ホーム側のゴール裏。ホームの方にビジョンがあるのはちょっと珍しいかも。
そしてなぜかゴール裏は二層になっており、下は芝生で上はベンチシート。
ただでさえ陸上競技場でサポーターとピッチの距離が遠いのに、この構造のためにそれにより拍車がかかっている。
高さがあるから普通のゴール裏より全体は見やすいかもしれないが、ゴール裏で大事なのは見やすさより距離だ。
照明塔はずいぶん独特な形をしている。多分富山のT。
メインスタンド全体。こうしてみると屋根の大きさも微妙だねえ…。
スタジアム外にあるトイレはなんだか独特な形をしている。
ドラえもんの空き地にあるやつみたい。
地味にうれしいのがバス乗り場への案内板。
意外とこれがなく、帰りにどの方向に行けばバスに乗れるのか分からないスタジアムも多いのだ。いつもめちゃくちゃ焦る。
暗くなると景色も変わって分かりにくくなるしね。
またスタジアムには一度入場するとバンドをくれて、それをつけることで自由に入退場することが可能。
細かいところまでホスピタリティが行き届いている感じ。
運動公園だけあって外も十分なスペースがあり気持ちよく散策できる。
ランニングしている人も多かった。
どうやら富山県内の市町村の旗が掲揚されているらしい。
ていうかポール一体何本あるんだよ…。
歩いて行ける距離にますのすしミュージアムもあるので是非。
無料でますのすしの歴史などを学べるし、出来立ての寿司も販売している。
【雰囲気】★★★☆☆
この日のお客さんは2600人余り。J3ならこんなものかな…。
でも決して応援の迫力がないわけではなかった。
試合開始。
カターレ富山が先制、スタジアムもどわっと盛り上がる。
暮れなずむスタジアム。
闇に包まれるスタジアム、そして試合終了。
見事勝利をおさめ、意気揚々と引き上げるカターレ富山サポーター。
【グルメ】★★★★★
スタジアム前にはずらっとグルメが並んでいるが、この中で特に二つほど気になったグルメがあったので購入。
それがます寿司と富山ブラック焼きそば。
このます寿司が肉厚で非常にうまい!おそらくここのスタジアムグルメのワントップと言っていいだろう。
スタジアムに着いたら売り切れる前にまずは買っておくべき一品。
また富山ブラックの焼きそばもいい感じにスパイスが効いていて、暑い夏の塩分補給には最高だ。富山ブラックラーメンより焼きそばの方がいいかも…。
トップ下で確かな存在感を放つグルメ。
ちなみにカターレのお水は入場したときにおまけでもらったもので、県内のローソンで売っているらしい。
暑かったので凍らせたイチゴに練乳をかけたスイーツも購入。
すごい映えるし、イチゴの酸味と練乳の甘さがマッチして女子ウケしそうだ。
【街との一体感】★★★★☆
富山駅では試合日になるといろいろとキャンペーンをやるらしい。
富山では健康推進のため徒歩を推奨しているが、そのキャンペーンもなぜかカターレ富山とコラボ。
また富山地方鉄道はカターレ富山のスポンサーをしており、富山駅にはJリーグの順位表が置かれていた。
ラッピング電車も走っているらしい。
駅の構内にものぼりがずらり。
駅北の商業施設にもBリーグの富山グラウジーズと並んでのぼりがある。
富山グラウジーズ観戦記はこちら。
JRの富山駅構内にもポスターがあった。
富山のイベントスペース・グランドプラザには富山県内のスポーツチームの幕がずらり。
その隣にある富山の百貨店大和には、各スポーツチームのグッズを販売するお店がある。
これだけずらっと並んでいるところは日本中探しててもなかなかないだろう。
富山駅地下の通路にもユニフォームが飾られてあった。
そして駅前のお土産屋さんでカターレ富山の大吟醸があったので購入。
米がうまいところは酒もうまい。
【満足度】★★★★☆
成績的にも集客的にも苦しんでいるところは多々見受けられるが、クラブとしてはちゃんとできるだけの努力をしているのもよく見えた。
J2、そしてその先のJ1へ向けて、なんとか道を切り開いていきたいところだが…。
勝たれ!富山!
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