注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】
群馬県立敷島公園県営陸上競技場(正田醤油スタジアム群馬)は、1951年開場、群馬県前橋市にあるザスパクサツ群馬のホームスタジアム。
長い歴史があるスタジアムなのだが、ザスパ草津が2005年にJリーグに入会するまでの50年以上の間に何があったのか、調べてもさっぱりわからなかった。何があったんだろう…。
さて、「ザスパクサツ群馬」というチーム名を聞いた時、誰しもが、「草津なの?群馬なの?」という疑問を持つだろう。このあたりについてチームの歴史を紐解いていきたい。
元々のチームの創設は1995年、「リエゾン草津」というチームから始まる。
東日本サッカーアカデミーに所属する選手を中心としていたが、1999年にこのアカデミーが閉鎖、存続の危機となる。
しかし地元サッカークラブの協力で存続、選手もホテルや旅館でアルバイトをしながらJリーグを目指していたらしい。なんと涙ぐましい…。
そして2004年、JFLで3位の成績を残し、ついにJ2への参入が決まる。しかしwikipediaを見る限り、この時すでに草津では1試合しかやっていなかったらしい。もう草津じゃないじゃん。
2013年にはついに「ザスパクサツ群馬」とチーム名を変え、とうとう草津から群馬へと飛び出したことを明確に打ち出した。
今ではもちろんこの正田醤油スタジアムで全試合が行われており、草津要素と言えばチーム名とロゴに温泉が含まれていることぐらいである。なんか中途半端なような…。
ちなみにスタジアム名に入っている正田醤油はもちろん地元群馬の企業である。高崎駅でポテチを売っていたので買ってみた。
うん。まろやかで味わい深い。
【アクセス】
最寄まで★★★☆☆
最寄はJR前橋駅。県庁所在地のはずなのだが、高崎駅のほうが明らかに栄えている。
それもそのはず、高崎駅は上越新幹線、北陸新幹線の分岐駅になっており、また在来線も東京、新宿方面をはじめあらゆる方向に伸びている。
一方の前橋駅は在来線が1本通るだけ。その差が駅前の栄えっぷりに如実に出てしまっているなあ…。
またチーム名のはずの草津からもめちゃくちゃアクセスが悪い。
その代わりといっては何だが、前橋駅前に「ゆ~ゆ」という温泉施設がある。
雑誌でも1位になるくらい泉質が良く、素人でも分かるレベル。なんと湯の花まで楽しめる。
価格もリーズナブルで非常に駅近なので、草津まで行く時間がない人は絶対に行くべき施設だと思う。本当におススメ(笑)
今回の群馬旅行の旅程はこちら。
最寄から★★☆☆☆
前橋駅からはシャトルバスで15分ほど。ただ路線バスタイプでなく高速バスタイプなので快適。
ただ本来ならそれなりの本数がないといけないはずなのだが、本数を絞っているのかどうしても密を避けられない状態に。
そのせいで隣に人が来るだの来ないだので客同士がちょっともめていた。
なんだかなあ…いろいろ言いたい気持ちも分かるし、でもしょうがないし、っていうところでなんだかモヤモヤしてしまった。
バス料金倍にしてもいいから本数増やしてもいいかもなあ。
【観戦環境】★★★☆☆
陸スタなので距離があり、下の方の席だと若干見にくいかも。
ビジョンの大きさは及第点。
ただ屋根の小ささは気になる。雨が降ったらほとんどの客はずぶぬれだ。
コンコースは驚きの狭さ。別にトイレに行くぐらいでしか使わないからいいけど。
トイレ自体はキレイ。
【雰囲気】★★★☆☆
敷島公園は自然豊かだ。ランニングとかしたら気持ちよさそうだな。
もっと晴れてたら山並みも見えたのかなあ?それにしても夕暮れのスタジアムの雰囲気はたまらん。
お客さんは1200人ちょっとだったが、それでもいいプレーには拍手が起きてていい雰囲気だなあ、と思っていた。
しかし試合終盤に向けてサポーターもヒートアップしてしまい、ゴール裏からはヤジもチラホラ聞こえた。
気持ちはわかりますが、落ち着きましょう。観客の一番の敵は相手チームでも審判でもなく、コロナです。
なお試合の前後にはスピーカーからチャントが流れていたのだが、チームコールは「く!さ!つ!」なんですね。
果たして、草津以外の出身の人はこのチームコールを心から歌えるのだろうか…?余計なお世話かもしれないが、ちょっと心配になった。
バックスタンドにおいてあったフラッグにはちゃんと「PRIDE OF GUNMA」と書いてあって一安心。個人的にこういうPRIDE OF 〇〇みたいなやつを見るとなぜか熱くなってしまう。
郷土愛っていいよね。
【グルメ】★★★★★
グルメは本当に素晴らしい。ここだけで群馬名物はあらかた食べられる。
まずは群馬県民のソウルフード鳥めし。なんでも、イベントごとがあると必ず食べられる弁当なんだとか。
タレがご飯と絶妙に絡み合い、薄くスライスされた胸肉との相性はバツグン。これだけでも群馬に来たかいがあったと思えるお弁当。
なぜ中身の写真がないかと言えば、うまそうすぎて思わず食べちゃったからである。それくらいウマい。(中身を見たい方は調べてください)
ちなみに松と竹があるが、松は胸肉とモモ肉のコンビ、竹は胸肉だけである。好みだけど、たぶんどっちもうまい。
群馬県民のソウルフード登利平の”とり飯弁当”が素朴で美味しすぎた!
代わりにこちらの動画でもご覧ください。
お次は前橋焼きそば。実は持ち帰って酔っ払った状態で食べたのでよく分からないのだが、とりあえずおいしかった。
野沢菜みたいなのが入っていたような、いなかったような…。
さらにデザートとして頂いたのが群馬県民ソウルフードその2、焼きまんじゅう。
まんじゅうというからにはモチっとしているのかと思いきや、パンというか、肉まんの皮というか、パサパサしている。
それだけだとあんまりおいしくないんだけど、そこにタレをつけることで味が染みわたり、おいしくなる。
…っていう食べ物だと理解したんだけど合っているんだろうか?
このほかにもソースカツ丼などもあったし、ここで食べられないのは釜めしぐらいである。ここに来ればとりあえず群馬フードを食べ尽くしたと言っていいだろう。
特に鳥めしは絶対抑えておくべきお弁当だ。
【街との一体感】★★☆☆☆
色々さがしたのだが、結局見つけたのは前述の「ゆ~ゆ」にあったポスター一枚だけ。
草津まで行けばもっと色々貼っているのだろうか。それにしたって、主要都市の高崎や前橋でアピールしないと集客には結びつかなそうなのだが…。
さすがに敷島公園内では応援されているらしい。
【満足度】★★★☆☆
今回は見られなかったが、応援では湯揉みを取り入れていたり、スタジアムのゲートの名前が群馬県内の温泉地からとられていたり、結構面白い取り組みも行われている。
それだけに、今の草津と群馬のどっちつかずの現状がなんとも歯がゆい。草津発祥というクラブの歴史は尊重しつつ、群馬全体を巻き込んでいけるようなクラブになっていってほしい。
なんとなくだけど、このままだと草津の人も群馬の人も一歩引いちゃうような気がするんだよね。
思い切ってクラブ名を群馬一本に絞ってもいいと思うんだけど、町田ゼルビアみたいに反発がすごそうだなあ…。
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