注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】
横浜武道館は、2020年竣工、神奈川県横浜市にある武道館。
この施設自体については以前横浜ビー・コルセアーズの主催試合で記事を書いているので、ご参照ください。
今回は、この横浜武道館で新たな産声を上げた横浜エクセレンスについてご紹介したい。
チームの歴史は2002年、スポーツドクターの辻秀一氏がクラブチームである「エクセレンス」を設立したことに始まる。
全日本クラブ選手権で3位になるなど実績を残すも、当時のトップリーグの一つである日本バスケットボールリーグへの参入はならず、2013年には下部リーグであるナショナル・バスケットボール・デベロップメント・リーグへ「東京エクセレンス」として参入。
Bリーグが開幕すると、引き続きB2リーグへ参入する。当時ホームタウンを東京都板橋区としていたが、「将来的に板橋区内に3000人規模のアリーナを建設する」という条件での参入であった。
ところが、板橋区側は「短期間で調査・調整することは困難となった」、すなわち無理と言ってきたのである。
結局これが響き、成績では問題なかったもののB2ライセンスを取得できずB3への降格が決定してしまう。
その後なんとか23区内に建設される新アリーナを利用するという条件でB2ライセンスを取得。無事成績もクリアしB2へ復帰、ほっと胸をなでおろした。
ところが運の悪いことに、こちらのアリーナの建設計画も見直しとなり、事実上の白紙に戻ってしまう。これがネックとなり再度B3へ降格。
成績は問題ないのにとにかくアリーナがネックとなり2度も降格してしまった東京エクセレンス。とうとうしびれを切らしたのか、ついにこちらの横浜武道館への移転を決意した。ホームタウンの移転は、Bリーグでは史上初である。
もちろんチーム名は「横浜エクセレンス」に変更され、ロゴも横浜の文明開化のころのガス灯をイメージしたものに改められた。
新しいアリーナを求めてやっとたどり着いた横浜の地。この横浜武道館で行われた横浜エクセレンス幕開けの試合を観戦した。
東京エクセレンス時代のホーム小豆沢体育館はこちら。
【アクセス】
最寄まで★★★★★
最寄はJR関内駅。横浜のビジネス街の中心地であり、写真の通りベイスターズの本拠地横浜スタジアムの最寄り駅でもある。
横浜スタジアムについてはこちら。
最寄から★★★★★
関内駅からは徒歩5分ほど。横浜文化体育館とは道路を挟んで反対側にある。
まさに横浜の中心地といった感じだ。
【観戦環境】★★★★☆
横浜武道館の中身については下記のビーコルver.の記事をご覧ください。
今回は横浜エクセレンスver.ということで、アリーナ全体が緑色に装飾されている点で異なる。なかなか新鮮だ。
中央の4面ビジョンは横に細長い独特の形状。スコアや時間、ファウル数などの他、選手が得点を決めるたびに全身画像が表示され、顔と名前を覚えてもらえるような仕組みになっている。
あれ?ビーコルよりビジョンを使いこなせてるな?
入り口も緑色に装飾されなかなかキレイ。
また会場案内の人も不慣れではあったがすごく丁寧に案内してくれた。というか別に案内されなくても分かるけど、せっかくなので席まで案内してもらった。
とりあえずやる気は感じました。
【雰囲気】★★★★☆
3ポイントなどの好プレーが出ると特別な演出がされ、会場がどっと盛り上がる。さすが熱しやすく冷めやすい横浜人、たとえ初めてでもスポーツでの盛り上がり方は熟知している。
ただ応援のBGMはちょっと分かりにくかったので、そこはチアの人たちがうまくリードするなり、分かりやすい曲にするなり改良の余地はあるかな。
チアの人がポンポンを叩くリズムと、応援のリズムが違ったのでみんな混乱しちゃったかもしれません(自分も戸惑いました)。
客層は、東京エクセレンス時代から応援していたであろうコアなファンが一部で、あとは初めて来た人、そしてスポンサーさん?かなんかの集団が大部分という感じ。
初めて来たであろう人の中には若いカップルなんかもいて、立地の良さが反映されていると感じた。
せっかくの開幕ゲームなのでチケットをばらまいてでも満員にしてもいいのではないかとは思ったが、やりすぎるとお金を出してチケットを買ってもらえなくなるのでその辺の塩梅は難しいんだよな。
また初めて来た人向けにルール解説も丁寧に行われていて好印象。慣れてくると当たり前になっちゃうけど、野球でもサッカーでもそしてバスケでも、たまにはちゃんとルールの解説ってしないとすそ野が広がらないと思うんですよね。
そのルール解説をしていたMCの人は全体的にスムーズに進行していたが、時折「東京エクs…失礼しました、横浜エクセレンス」と言い直していた。まだ慣れが必要なようでした🙄
また相手チームのフリースロー時には「パンパン パパパン」というリズムを刻んでいたのだが、これは東京エクセレンス時代から引き継がれているものなのだろうか。
ビーコルのとんでもない音量のブーイングに慣れてしまうと、なんだかおとなしく感じるのが不思議である。
会場左側にはガス灯をモチーフにした横浜エクセレンスの新しいロゴが大きく張られている。そういや、日本で最初のガス灯がある馬車道はここから徒歩圏内だったな。今なお健在なので観光にはぜひ。
選手入場時には噴煙が吹き上がり…って、ビーコルの演出より派手だなあ…。
この日は和太鼓のパフォーマンスも行われた。ズシンズシンと響いて迫力がある。
下手に歌とかだとどうしてもチームを応援する言葉を挟む必要があったりして難しいので、最初はこういう無言でできるパフォーマンスの方がいいのかもしれない。
正面のビジョンには「HELLO, YOKOHAMA」の文字。横浜での長い戦いがついに始まった。
もちろん社長も挨拶。間違って東京エクセレンスとか言っちゃったら大変だし、相当緊張しただろうなあ…。
横浜副市長も来ていた。横浜市庁舎から一駅しか離れてないんだから市長が来ればいいのになあ…。
入り口にはバスケットボールの消毒台が置いてあった。かわいい。
開幕戦に向けて花を贈ったのは三井不動産の人、横浜FCの人、tvkの人、そしてDeNAの人。
あれ、DeNAは川崎ブレイブサンダースを持ってるのに、もしや横浜エクセレンスにも手を出そうとしてる…?
ブレイブサンダースのホームとどろきアリーナはこちら。
【グルメ】
今回はグルメの販売は無し。今回は、というか、アリーナのスペース的に今後やるかどうかは不明だ。
あまりに便利な場所すぎて周りに飲食店が山ほどあるので、グルメで勝負するのはなかなか難しいかもしれないなあ…。
もしやるなら、ここでしか食べられないようなプレミアム感のあるものでないと勝てないかもしれない。
【街との一体感】★☆☆☆☆
移転したばっかりということでまだまだこれから。これを★2、★3と徐々に増やしていってほしいところだ。
取っつきやすいのは、やっぱりお隣で試合をしているベイスターズとうまいことコラボすることかな。DeNAが花を出しているということは、少なくともベイスターズもエクセレンスを邪険に扱うつもりはないだろう。
【満足度】★★★★☆
まだまだ粗は見えるものの、試合を盛り上げる演出もよかったし滑り出しとしてはかなり良かったのではないだろうか?勝てなかったのがちょっと残念だが…。
ともかく立地は完璧だし、新しくて快適だし、一気に人気を集める可能性も十分に感じる。
あとはやっぱり、結果を出さなければ…。
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