注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】
山梨県小瀬スポーツ公園陸上競技場(JIT リサイクルインク スタジアム)は、1985年開場、山梨県甲府市にあるヴァンフォーレ甲府のホームスタジアム。
元々1986年の山梨国体を目的として作られたが、ヴァンフォーレ甲府が1999年からJリーグに参戦するのに合わせ改修が行われた。
2005年にも改修が行われ、J1ライセンスを満たすスタジアムになっている(屋根以外は)。
ヴァンフォーレ甲府は1965年に創設された非常に歴史あるクラブだが、前述の通りJリーグに参戦したのは1999年である。
J1経験クラブは企業を母体とするところが多い中、ヴァンフォーレ甲府は市民によるクラブチームを母体としている。
現在でも地元山梨の企業を中心にスポンサーを募っている、Jリーグの理念に合致したクラブである。
ユニフォームの胸スポンサーである「はくばく」は、2000年にヴァンフォーレが経営危機に陥った際に数千万ものスポンサー料をポンと出したイケメンな企業である。
逆にはくばくの工場で火災が起きた際には甲府サポーターが立ち上がり、積極的にはくばく商品を購入する運動を行った、という逸話がある。ええ話や(´;ω;`)
そんな地方の一クラブであるヴァンフォーレ甲府だが、5年に1回くらいのペースでJ1に昇格してくるなかなかの強豪である。
特に2013-2017は「残留スペシャリスト」とも呼ばれ、常にギリギリのところでJ1残留を果たしてきた。J2に降格してしまった今も常に上位につけ、J1復帰への機会を虎視眈々とうかがっている。
そんなヴァンフォーレ甲府はJ2での19連敗、24戦連続無敗の二つのリーグ記録を保持していることでも有名だ。前者が2000年、後者が2012年だから、12年の間にここまで成長してきたと言える。
更なる発展を期待したいところだ。
なお、ヴァンフォーレのヴァンは風、フォーレは林を意味する。甲斐国の武将、武田信玄の「風林火山」に由来するものだ。
駅前には信玄公の銅像や、北へ行くと信玄公を祀った武田神社があり、今も市民に親しまれる存在であることがわかる。
【アクセス】
最寄まで★★★★☆
最寄はJR甲府駅。
新宿から特急で一本だし、高速バスも充実している。山梨は関東ではないが首都圏なので、東京からは結構便利である。
甲府駅でもお出迎えしてくれる。
最寄から★★☆☆☆
甲府駅からはバスで20分ほど。甲府の街中を走りとりたてて見るようなものはないが、選手がアナウンスをしてくれるのでテンションアップ。
地味だけどこういうのは大事。
チケットもかわいい。記念に取っておきたくなる。
ただ、バス停からスタジアムが遠く、どこにスタジアムがあるかわかりにくいのはちょっとマイナスポイント。帰りもどこにバス停あるかわかりにくかったし、看板ぐらいは立ててほしい。
ただ景色は絶景である。橋には山梨らしくぶどうがあつらえてある。
スタジアムは広大な小瀬スポーツ公園にある。野球場など他のスポーツも出来るようになっている。
今回の山梨観光記はこちら。ほうとうがおいしい。
【観戦環境】★★☆☆☆
いかんせん、陸スタなのでピッチまでは遠い。たまたま最前列の席が取れたが、これでは臨場感はない…。
なお、トラックを含めたフィールドはアルウィンがすっぽり入るほど広いらしい。
いやまあそれだけでかいってことなんだろうけど、わざわざそれを調べた人も意地悪だな。wikipedia書いた人よ。
このスタジアムにすっぽり入るアルウィンはこちら。
ただ一つだけ陸スタの利点を発見した。選手のアップを間近で見られるという点である。
あれ?でも専スタでも見られたっけな?まあとにかく、陸スタの利点ということにしておく。
リザーブがピッチを見る様子も見られたのは貴重な機会だった。試合に出られない選手たちは何を思ってピッチを見ているのだろう…。
席はちょっとしょぼい…。Jリーグでもかなり古い方のスタジアムなのだ。
ビジョンは色鮮やか。また音響は広いスタジアムにも関わらずかなり良かった。最前列だったからかもしれないが。
コンコースは昔ながら感満載。売店もあるがちょっとした軽食しかないので外で買うのがオススメ。
【雰囲気】★★★★★
四方を山に囲まれ、空気がおいしいことこの上ない。たまたまとはいえ秋晴れにも恵まれ、最高のサッカー観戦日和となった。
もちろんチャントを歌うことはできないのだが、スタジアムに流れていた甲府のチャントは名曲ぞろい。この甲府旅行をしている間、ずっとメロディーが頭の中を駆け巡っていた。
Jリーグのチャントはどこも似たようなイメージがあるが、甲府のチャントはオリジナリティが高く耳に残るものばかりで素晴らしい。
【高音質】Back to the J1 !! ヴァンフォーレ甲府サポの「チャントメドレー」
ぶどう?
この日の夜はシャインマスカットをつまみにワインを飲んだのだが、気持ちよく酔わせてもらいました。
私の中では、山梨と言えばこの景色。盆地の中にびっしり住宅が広がっている。
このスタジアムは甲府盆地のど真ん中らへんにあるので、四方の山が良く見えるというわけだ。
この絶景の雰囲気は現地でないと楽しめないので、ぜひ山梨にどうぞ。
ちなみに山梨の有名な温泉「ほったらかし温泉」は、まさにこの盆地を見ながら温泉を楽しめる素敵な温泉だ。一筋縄ではいかない立地だが。
【グルメ】★★★★☆
グルメはコロナの影響で縮小気味であり、そのポテンシャルを十分に楽しめなかったのが残念。
次J1に上がったら絶対リベンジしてやるぞ!
それでも、甲州の富士桜ポーク生ウインナーをゲット。600円とそれなりなお値段だが、肉汁があふれてきてジューシー。値段に見合うだけの味である。次回来た時も食べたい。
清里の有名店ROCKが出しているビーフカレー。ちょっと酸っぱさを感じるルーで、非常に濃厚。
是非とも本店に行って食べたくなるカレーだ。
甲府駅に戻ったらもちろんほうとうと鳥もつ煮。おいしい。
しかし鳥もつ煮はスタジアムで食べたかった…。
【街との一体感】★★★★☆
甲府では、ヴァンフォーレと竜電関が並んで応援されているようだ。もはやヴァンフォーレと並んで応援されている竜電関がスゴイ。
甲府の街中にはこうしたヴァンフォーレ関連のグッズが至る所に…
とまでは言わないが、チラホラ見られるという感じ。
ヴァンフォーレのラッピングバスも走っており、意識していればいろいろ目に入ってくる感じだ。
逆に意識してなければあんまり気が付かないかも?
街中にはオフィシャルグッズショップもある。
ただちょっと古びてて入りにくい雰囲気ではある。もっとオープンな感じに改修してほしいな。
【満足度】★★★★☆
雰囲気も、空気も、グルメも、そしてチームの成績も最高だが、スタジアムだけがちょっと惜しい。
そんなわけで、専スタを作る話もあるらしい。実際にできるのはまだまだ先のようだが、近年では低コストで素晴らしい専スタを作ることも多いので、ヴァンフォーレ甲府ならきっと素敵なスタジアムを作ってくれるだろう。
そんなことを楽しみにしながら、お土産で買ってきたワインを味わうのでした。
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