注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】

海の森水上競技場は、2019年完成、東京都江東区にある漕艇場。
2020東京オリンピックに向けて整備された、いわゆるオリンピックレガシーの一つである。
2016年に小池百合子が都知事に就任した際オリンピック施設建設計画の見直しが行われ、当競技場もその対象となった。
埼玉の戸田競艇場(1964年東京オリンピックで使用)の再利用なども検討されたが、工費を圧縮したうえで建設が改めて決定。
水質は海水で、コースの両端に水門を設け水位のコントロールができるほか、消波設備も設置されている。
またスタンドはオリンピック開催時には1万6千人規模だったが、現在は2000人規模となっている。
もちろん、オリンピックは結果的に無観客となったわけだが…。
そんなこんなで完成した海の森水上競技場であるが、海水の塩害による施設の劣化、水門の管理など管理費がかさみ、年間1億6000万円の赤字を吐き出している。
公共施設なので多少の赤字は仕方ないにしても、問題なのは果たして本当に役に立っているのか?という点である。
そういったところも含めて、今回はカヌーアジア選手権を観戦してみることにした。
【アクセス】
最寄まで★★★★☆

最寄はりんかい線国際展示場駅。
有明コロシアム、有明アリーナがあり、スポーツ観戦をしているとなんだかんだで来る機会の多い駅である。
その割に肝心の東京ビッグサイトには行ったことがないのだが…(コミケをスポーツ観戦の名目で記事にしてみるか)。

手塚治虫のレリーフも見慣れたもの。
最寄から★★☆☆☆

国際展示場駅からは無料シャトルバスで12分。
バスがあるのはありがたいが、東京23区内としては信じられないほどアクセスが悪い。
東京の埋め立て地にはどこにおいてもアクセスの悪さという問題が付きまとう。
(おかげであんまり人の気配が感じられなくて個人的にちょっと苦手…)
【観戦環境】★★★★★

こちらがメインのグランドスタンド。一目めちゃくちゃ立派!
ちなみにチケットは必要なく無料で観戦できる。

席からの眺めはこんな感じ。こちらの方にゴールラインがある。
写真左側にあるのが水門や消波設備、ということだろうか。奥に見える橋は2011年に竣工した東京ゲートブリッジ。

スタートラインは種目によって変わるシステム。
特に案内も無く、ぬるっとスタートする。カウントダウンくらいして欲しいが、興行ではないからね…。

実況の人が簡単な選手紹介をしてくれるが、日本人選手以外は国名だけの紹介。
名前を読み間違えたらそれはそれで大変なことだからしょうがないか…。
とはいえ、無音だと寂しいから場内で適当に音楽くらいかけてくれてもいいのに、とは思った。
まあ興行じゃないからね…。

選手によってだいぶ力量に差があったり、場合によっては2人しか選手がいない種目もあったりする。
その辺はマイナー競技の辛いところだなあ…。

それでも種目によってはオリンピック代表が決まる大一番ということもあり、各国の応援団が声援を送る。
いくらマイナー競技と言えど、一国の代表が国を背負って戦っているのだ。

特にレース中エンタメ要素はないが、終盤速い選手の巻き返しなどもあって意外と見ごたえがある。
見せ方をもっと工夫したらだいぶ面白く見せられるような気がする。やっぱり人間は本能的に速さを競うのが好きらしい。

ゴールするとそのまま撤収する。
左側は選手用のスペースになっている。

写真では見えにくいが、結構な頻度で魚が飛び跳ねている。
カヌーにビターンと魚が飛び乗ってきたらかわいいが、選手は笑えないだろう。

魚だけでなく飛行機も飛んでいる。対岸には羽田空港があり、飛行機マニアにはたまらないのではないだろうか。
何なら選手もそのまま帰れるから楽だろう。

こちらが大会のバナー。富士山や桜、新幹線が描かれていてすごくオシャレ。
今の日本のイメージには新幹線が入ってくるんだなあ。この競技場に来るのに乗ることはないだろうけど…。

スタンドの端から見たところ。屋根があるのはスタンドの半分ほどで、残りは仮設のような感じ。
おそらくオリンピック時はこの仮設スタンドがずらっと並んでいたのだと思う。無観客だったけど…。

ここからの眺めはさながら競艇場だ。
って思うのは心が毒されているかも…。

スタンドから右側は不自然な空間が広がっている。やはりオリンピック時はここにスタンドがあったのだと思う。
その証拠に旗を立てるポールが意味もなくスタンドから離れたところに設置されている。

こちらがスタンドを裏から見たところ。
やはり仮設の方が後付けに見える。

こちらがメインのグランドスタンドの裏側。
非常にキレイな建物だ。

中もとてもキレイ。
ただ運営の都合で入れるのはトイレだけ。中もいろいろ見てみたかったが…。

スタートリストや結果はこちらに貼りだされる。
大型ビジョンがあればねえ…と思うが、そんなことしたらますます赤字が…。

こちらがスタンドの左側。
いろいろと建物があるが、基本的には運営用のスペースとなっているようだ。

こちらが競技場の案内板。オリンピックの概要などがちょこちょこと書かれている。
一応競技場の隣には海の森公園があるがまだ工事中のようだ。周りにはこの競技場以外の建物は何一つ立っていない。
東京にも孤島があったんだなあ…。というかこんな不便なところに公園作っていったいどれほどの人が来るのかなあ…。

こちらが競技場の入り口。
この中に駐車場、バス乗り場などが集約されている。
【雰囲気】★★★★☆

いくら選手が少ないと言えどさすがはアジア大会、アジア各国の選手、応援団が集まっている。
たとえ人数は少なくとも全員本気だ。やっぱり国際大会は良いな。

やたら遠いところにあるポールに国旗が掲揚され、国歌が流れる。
たとえ国旗が遠くとも、たとえ国歌が飛び飛びで流れようとも、国の誇りをかけた熱き戦いなのだ。

国旗掲揚時は国に関わらず全員敬意を払う。国家間ではいろいろ問題もあるが、やっぱりスポーツはいいもんだな。
ピクニック気分で見に来たけど、とても気が引き締まるいい大会だった。
【グルメ】★★★☆☆

事前情報でキッチンカーが出ているとの話だったので食べてみることにした。
周りにはコンビニもないから、これが無かったらかなり大変だった。

沖縄料理のキッチンカーが出ていたのでタコライスを購入。
東京の海を見ながら食べる沖縄料理もいいもんだな。海の綺麗さは比べ物にならないけど。
【満足度】★★★★☆
大会としては大満足で、国境を越えたつながりも見られとてもいい経験になった。
この光景が見られるなら赤字でもいいかな、と思えるほど。
とはいえ現実的に考えて、人里離れたこの公園で年に何度も行われない大会のためにこの施設を維持する価値があるかというと…。
せめて公園が開業してバーベキュー施設などができて人の流れが増えればいいのだが、客観的に見て今のままでは確かに赤字を垂れ流しているようにしか見えないだろう。
というか、改めてなんでチケットもバスも無料なんだろ…。別にお金出すのに。
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