注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】
札幌ドームは、2001年開場、北海道札幌市にある北海道コンサドーレ札幌および北海道日本ハムファイターズの本拠地。
以前ファイターズの本拠地としての記事を作成したが、今回はコンサドーレの本拠地としての記事である。
ファイターズの時の記事はこちら。
北海道コンサドーレ札幌は1935年創部の東芝堀川町サッカー部を前身とするクラブ。実はめちゃくちゃ歴史が長い。
ちなみに当時は等々力陸上競技場をホームにしていたらしい。ひっぱりだこだな等々力は。
なんだかんだで現在はフロンターレしか使っていない等々力。
Jリーグの盛り上がりを受けて1996年には北海道に誘致され、道産子を逆から読んでそれにオーレをつけた「コンサドーレ札幌」と名前を変え北海道に移転。
移転直後は札幌厚別公園競技場をホームとしていたが、2001年の札幌ドーム開場に合わせてホームを移転。
2016年には新たに「北海道コンサドーレ札幌」と名を改め今に至る。
ちなみに、Jリーグで初めて「降格」を経験したクラブである。
J2リーグ開幕の前年となる1998年、Jリーグの下位4チーム、そしてJFLの1チームでJ1参入決定戦が行われた。その結果2クラブがJ2に参加が決定、それが当時JFLの川崎フロンターレ、もう一つがJリーグのコンサドーレ札幌である。
つまり唯一JリーグからJ2リーグへ参加したので、初めて降格したクラブ、となるわけ。
その後も上がったり下がったりを繰り返し、「エレベータークラブ」などと揶揄されたこともあったが、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(通称ミシャ)が就任したここ数年はルヴァンカップ準優勝を果たすなどJ1で安定した結果を残しつつある。
ちなみにこのルヴァンカップ決勝の相手はともにJ2初年度に参加した川崎フロンターレである。元々ホームスタジアムも同じだったし、何かと因縁のある2クラブだ。
【アクセス】
最寄まで★★★★☆
最寄は札幌市営地下鉄東豊線、福住駅。東豊線の終点なので、それなりに時間はかかる。
新千歳空港からはバスの方が便利だが、もうちょっと本数増やしてほしいなあ…。せめて試合の日だけでも(ファイターズもね)。
福住駅はファイターズとコンサドーレの存在感バリバリ。ここからファイターズがいなくなるんだよなあ…。
最寄から★★★☆☆
福住駅からは徒歩10分ほど。一直線なので迷う心配はない。
途中には白い恋人のでかい看板がある。白い恋人で有名な石屋製菓は胸スポンサーを務めたり、コンサドーレの練習場を作ったりと関係が深い。
【観戦環境】★★★★☆
全面が屋根で覆われているドームスタジアムでサッカーを観戦できるのは日本でここだけ。雨も雪も寒さも暑さもへっちゃら。なんて快適なんだ…。
しかもこの角度からならかなりピッチに近く、下手な陸上競技場よりもよっぽど臨場感がある。この角度なら…。
当然野球もできるように丸い形状になっているので、ゴール裏やメインスタンド、バックスタンドの中央は無機質なコンクリートがむき出しになっている。もちろんピッチと距離もあるし、ちょっと味気ない。
ちなみに、この部分にコンサドーレのロペス選手が落下した事故が起きたことがある。大事には至らなかったが、お客さんが落ちる可能性もあるし結構危ないよね。
ビジョンの大きさはJリーグでもトップクラスじゃなかろうか。野球場に比べると小さいことが多いんですよね、サッカー場のビジョンは。
真下から見上げるとでけえっすわ…。
コンコースはコンサドーレ一色。試合のたびに張り替えてるんだとしたら大変ですねえ…。それともなんかうまいことできてんのかな。
初音ミクは北海道生まれの道産子。今や北海道のマスコットキャラクター的存在。
ああっ、外にサッカー場がないっ!(当たり前)
【雰囲気】★★★★☆
秋の札幌ドーム周辺は紅葉が見事。素敵すぎる。
ドームのおかげで音が跳ね返ってきて、演出やサポーターの声援(正確に言うと太鼓や手拍子)が増幅され、非常に迫力がある。
ビジョンが大きいのも迫力の増幅に拍車をかけている。
だからこそ、気付いてしまったことがある。
Jリーグはまだまだ企業努力が足りない。
これはコンサドーレに限ったことではないけど、プロ野球と全く同じスタジアムだからこそ浮き彫りになってしまったことである。
まだまだもの足りないと感じたこと
・試合前の盛り上げる演出
・ハーフタイムのお客さんを飽きさせないためのイベント
・ゴール時のもっと盛り上がる演出
・試合を面白く見るための情報(チームのストロングポイントや注目選手、対戦クラブとのヒストリーなど)
・勝利後の特別イベント
私が思うに、Jリーグのスタジアムの雰囲気は90%くらいをサポーターの作り出す雰囲気に依存してきたのだと思っている。実際、どのクラブもサポーターの迫力は本当に素晴らしいものだ。
しかしコロナでサポーターの声が奪われ、スタジアムにはサッカー、そして試合演出だけが残った。
サッカーの内容は素晴らしい。Jリーグ全体のレベルは非常に上がっていて見ごたえがある。
しかし試合演出はまだまだ物足りなさが残る。選手は懸命にプレーしているが、それをもっと周りから盛り上げるという点でまだまだできることはある。
Jリーグが嫌いだからこんなことを言っているわけでは断じてない。むしろ、せっかくのJリーグの魅力、サッカーの面白さを十分に生かしきれていないこの状況にモヤモヤが残っているのだ。
初めてJリーグを見に来たお客さんに、たとえ試合に負けようとも楽しかったからまた見に来ようと思わせてほしい(サポーターの迫力ある声援がなかったとしても)。
Jリーグ、あるいはサッカー特有の制約があるのかもしれないが、それでも川崎フロンターレは面白いイベントをたくさんやっているし、試合演出という点では湘南ベルマーレが非常に洗練されている。Jリーグ全体でも同じようなことはきっと出来るはずだ。
まったくもってコンサドーレだけが悪いわけではないのだが、どうしてもファイターズの試合と比較してしまったので書き残した次第。
端的に言うと、せっかく試合に勝った(しかも相手は鹿島アントラーズ)のに何にもイベントがなかったのでガッカリしたのです。頑張れJリーグ!
人気過去動画ダイジェスト版【望月重良×堀江貴文】サッカービジネス後編〜ホリエモンチャンネル〜
堀江も同じようなことを言っていた(およそ8:10~)。堀江のことは好きではないが、この動画ではそれなりにまともなことを言っていると思う。
【グルメ】★★★★☆
ファイターズの試合では名物頑固オヤジのカレーを頂いたので、今回はあえて外して海鮮丼。というか、コロナの影響なのかカレー屋さんが見当たらなかった。
とりあえず、その辺のスーパーに売ってる海鮮丼よりはおいしい。ただ北海道の海鮮丼と比較してはいけない。まあ値段も1000円だし手軽に北海道気分を味わうにはちょうどいいか。
札幌ドームグルメで腹を満たすつもりもなかったので、セイコーマートでザンギを購入。やっぱりセコマのグルメはうまいなあ。
ただ福住駅から札幌ドームまでの間にセコマはないのでどっかで買ってから来てください。
【街との一体感】★★★★☆
札幌の街中ではたまにめっちゃでかいコンサドーレのロゴを見ることができる。スポンサーさんとかそんな感じだろう。
札幌市営地下鉄内には、コンサドーレとBリーグのレバンガ北海道のポスターを見ることができる。札幌市とケンカ別れしたファイターズのポスターはないようだ。
テレビをつけたら、ミスターどうでしょう鈴井貴之が熱くコンサドーレ愛を語っていた。そんなガチガチのコンサドーレサポーターとは知らなかったで。
ミスターの出身北海学園大学を訪れた札幌旅行記はこちら。
【満足度】★★★★☆
ファイターズの記事で書いたが、ファイターズは2023年に札幌ドームを去る予定になっている。
つまり札幌ドームの未来は、コンサドーレが背負っていかなければいけないのだ(たとえそれが望まないものであっても…)。
そしてはっきり言って、このままでは厳しいと言わざるを得ない。もうすでに赤字を見込んでいるようでは…。
もちろんコンサドーレも将来的には厚別に戻ったり、あるいは自前の新スタジアムを建設したりといった道筋はあるだろうが、少なくとも現段階で具体的な話はないし、まずは札幌ドームで生き残る道を模索していくことになるだろう。
もし今後赤字補填のため血税を投入するとなれば、札幌ドームともども市民から白い目で見られる事態にもなりかねない(コンサドーレもまた札幌市の被害者ではあるのだが…)。コンサドーレにはこれからも札幌市民、そして北海道民の希望となるクラブであってほしい。
状況が苦しい今こそ、打破する余地はいくらでも残っている。Jリーグに新しい風を吹かせるのは、北の大地だ!
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