注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】
小田原アリーナは、1996年竣工、神奈川県小田原市にある湘南ベルマーレフットサルクラブのホームアリーナ。
Jリーグの湘南ベルマーレのホーム平塚競技場はこちら。
このフットサルチームは湘南ベルマーレが2002年に設立した湘南ベルマーレスポーツクラブによって運営されているもの。
このフットサルクラブの他、ビーチバレー、トライアスロン、サイクリング、ラグビー、ビーチサッカーなどありとあらゆるスポーツクラブを運営している。
実際、ベルマーレのサイトを見るとサッカー以外のスポーツにも力を入れていることがよくわかる。Jリーグのクラブでもここまで多角的に、かつ熱心にやっているところはそうはないだろう。
将来的にはサッカーとフットサルの垣根を低くして、オフシーズンにフットサルの試合にサッカー選手が出場できたりするような仕組みを作るようだ。
というわけで今回は湘南ベルマーレのフットサルの試合を観戦した。
Fリーグについて解説した記事はこちら。
【アクセス】
最寄まで★★★☆☆
最寄は小田急線の螢田駅か富水駅。小田原駅からは二駅ほど、時間はかかるが一応新宿からも行ける。各駅停車しか止まらないので注意。
最寄から★★★☆☆
どちらの駅からも徒歩15~20分ほど。住宅街を抜けていくため、あんまり大人数では歩けない。
とはいえ駐車場も充実しており人数が分散されるため、そんなに問題にはならなそう。ただ住宅街ゆえ、道はちゃんと調べていかないとたどり着くのは難しい。
【観戦環境】★★★★★
筆者はBリーグを見るために全国各地のアリーナを回っているが、その中でもこの小田原アリーナは大きい部類に入る。大きすぎて端っこの席からは少し見にくいかな。
フットサルはコートの大きさがバスケと同じくらい?なので、見ている方としてはバスケと同じ感覚で観戦できる。
フットサルはキーパーからのパスが一気にチャンスになることがあるので、一秒たりとも見逃せない。
サッカーと比べると非常にスピーディーで緊張感があり、また天候にも影響されないため、見るスポーツとしてはサッカーよりもポテンシャルを感じるくらいだ。
ボールを蹴る音、選手の声なども距離がサッカーより近く、またアリーナ内で反響するためにかなり大きく聞こえるのも良い。
ただ得点したときのカタルシスはサッカーの方が大きいかな。フットサルは場合によってはポンポン点が入るからね。
反対側からの眺め。選手のベンチが向こう側の両側にある。S席などグレードの高い席種はこちら側の一番コートに近いところにある。
アリーナスポーツはどこから見ても見やすいのがいい。
ただあまりにアリーナが大きいので、両端に広大なスペースが残る。
試合前の時間、こちら側では選手がアップをしていた。フットサルでは選手が何度も変わるため、試合中もアップを行うサッカーと違って試合中は全員ベンチに座って応援していた。
反対側には2階部分ほんのちょっと席があり、その下にはMCの人などがいるようだった。
しかし、どう見てもスペースを持て余しているようだった(笑)
バスケなどではこのスペースで物販をしていたりするのだが、フットサルではボールが飛んでくる可能性があるから客を入れるのは難しい、ということだろうか?
もったいないからなんかしらできるといいんですけどね。Bリーグだったら多分マスコットのふわふわなんかがあって子供が遊んでいると思う。
横から見た小田原アリーナ。デカいなあ。
入り口はこの2階部分につながっていて、ここをぐるっと一周してそれぞれの席に向かう。
トイレはここから階段を降りて行ったところにあり、数は十分に確保されている。
アリーナの横には広々としたスペースがあり、開場時間まで一息つくのに使える。座る場所はあんまりないが…。
当日券もここで売っているようだ。
アリーナの入り口前ではグッズやグルメなどの販売がある。ここを見て回るのもなかなか楽しい。
【雰囲気】★★★★☆
街中にあるアリーナだが、外にはなかなか素晴らしい景色が広がっている。右に見える白い屋根が小田原アリーナで、手前が酒匂川、奥に見えるのが富士山。
またアリーナ前にも広場が広がっていて、後述のグルメをピクニック気分で楽しめたり、あるいは子供の遊び場になっていたりする。
試合前後の演出は、Bリーグに比べると物足りなさはある。Fリーグはセミプロリーグなので、その辺りは完全プロ化したBリーグに及ばない点かなあ、とも思う。
ただ試合中は随時Jリーグの湘南ベルマーレのチャントが流れるほか太鼓をたたく人もいて、アリーナ全体の手拍子を煽る。
まさしく気分は「ミニ平塚競技場」といったところで、普段からサッカーの湘南ベルマーレの試合をよく見に行っている人ならすんなり入っていくことができるだろう。
応援自体も耳なじみの曲が多く使われていてリズムも分かりやすいので、初めて見に行った人でも一体となって応援に加わることができる。
MCの人もガンガン手拍子を煽っていくので、試合が進むにつれどんどんアリーナが一体になっていく感覚を味わうことができ非常に楽しかった。やっぱり湘南ベルマーレの応援は楽しいなあ。
またフットサル自体も展開が非常にスピーディー。試合終了が近くなるとパワープレイと言って、ゴールキーパーを攻撃的な選手に変えて1点を取りに行くハイリスクハイリターンの戦術をとるため、最後の最後まで気が抜けず非常にスリリングだった。
サッカーと違い時計もプレーが止まるごとに止まるので、無駄な時間稼ぎもないのが見ていて気持ちいい。
サッカーの時間稼ぎもあれはあれで応援する方としては楽しいのだが、普段サッカーを見慣れない人からしたらあんまり面白くないだろうからね…。
フットサルには見るスポーツとしてのポテンシャルがあるんじゃないかと思ってます。
Bリーグによくある大きな四面ビジョンは残念ながらないが、コート脇にある小さなビジョンがすごくキレイで見栄えがした。
チケット代も1500円と非常に安くてアリーナ一体の応援も体験でき大満足できたが、もしBリーグのように完全プロ化してガンガン試合演出が派手になっていったらより楽しいだろうなあ。
【グルメ】★★★★★
アリーナ前には屋台が4つほど。これがなかなか素晴らしい。
湘南名物のしらす、そしてローストビーフにひじきやコーンなどがのったランチボックス。
850円と値段は標準的だが、全体的にかなりおいしい!
まず湘南の数少ない名物グルメであるしらすを食べられるのが嬉しいし、もちろん味もよくいろんなものをバランスよく食べられたという満足感も残る。スタグルってどうしても肉に偏りがちだからね…。
上のランチボックスだけでも大満足だったが、こちらはその隣のクレープ屋さんで売っていた焼き芋にアイスとホイップがのったもの。
この焼き芋が皮まで食べられるほど柔らかくて甘く、秋を感じることができ大満足の一品であった。
これ以外にも足柄牛のホルモン焼きなんかも売っていて、おそらくどれを食べても満足できるだろう。
さすがJリーグ屈指のグルメ天国を形成する湘南ベルマーレのフットサルクラブ、グルメに関してはまったくもってぬかりがない。
【街との一体感】★★★★☆
アリーナ前にはずらっと選手ののぼりが並んでいてなかなかに壮観だ。
アリーナ内にはちゃんと湘南ベルマーレフットサルクラブの支援自販機も置かれており、アリーナと密接な関係にあることがうかがえる。
アリーナへ向かう酒匂川を渡る橋の手前にはチームフラッグとホーム戦の日程を示すボードが置かれている。
駅から向かう際には見ることはできないから、自動車で来る人向けかな?
いずれにせよアリーナ周りではなかなかに頑張っているようだ。
またJR小田原駅のひと駅手前、鴨宮駅の周辺で一枚だけポスターを見つけることができた。
そして小田原駅のコンコースには、ベルマーレの横断幕が並んでいる。
小田原自体は小田原城もあり観光地化されていることもあってベルマーレの存在感は薄れがちだが、それでも最低限のアピールはできているようだ。
新幹線も停車する大きい駅なので、この小田原駅でアピールできれば大きい。ただ市民全体に浸透しているかどうかは微妙なところなので、もっとアピールできればなおよし。
そのためには、ベルマーレというよりもFリーグ全体の人気が高まる必要があるかな…?
【満足度】★★★★☆
フットサルの観戦自体は初めてだったのだが、見るスポーツとして非常に向いていてこれからのポテンシャルを十分に感じることができた。
またベルマーレとしてもサッカーで培った応援の要素をうまく取り入れてアリーナの一体感を作り出しており、かなり楽しむことができた。
ここからBリーグのようにさらに一歩踏み出すには、ベルマーレというよりはFリーグ全体の努力が必要かな?と感じた。
そのためには、やっぱり中途半端なセミプロではなくちゃんとしたプロリーグになれればいいかな…とただのいちファンとしては勝手に思ってしまうのであった。
索引を作りました!
他のスタジアム・アリーナは↓からどうぞ