スタ辞苑〜全国スタジアム観戦記〜

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千葉ポートアリーナ(アルティーリ千葉ver.)~All for Attracting Chiba~

注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大の情報を元にしています

【概要】

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千葉ポートアリーナは、1991年竣工、千葉県千葉市にあるアルティーリ千葉のホームアリーナ。

 

以前、千葉ジェッツのホームゲームをこのアリーナで観戦している。

sportskansen.hatenablog.jp

私が前回訪れた時は、千葉県のプロバスケチームと言えば千葉ジェッツしかなかった。

しかし2020年新たに誕生したのが今回観戦したアルティーリ千葉である。

 

アルティーリ千葉は千葉県千葉市をホームタウンとするプロバスケチームで、求人サイトGreenをてがける株式会社アトラエが創設。

アルティーリはエスペラント語、アトラエはスペイン語で、どちらも「惹きつける」という意味だとのこと。

 

ともかく、2020年に創設されるとすぐに承認され、翌2021年にはB3リーグでの戦いが始まった。

いきなり千葉ジェッツのホームである船橋アリーナよりも大きな千葉ポートアリーナをホームとしたり、B1でバリバリやっていた選手をどんどん引き抜いていくなど、初年度からかなり本気であることがうかがえる。

 

その本気度は、今回観戦した試合のチケットが京成電鉄の協力もありなんと全席無料だったことからもうかがえる。

200円くらい手数料があったとはいえ全席無料て。慈善事業じゃないんだぞ。

 

クラブのホームページもやたらかっこいいし、本気で取り組んでいる姿勢がよく読み取れる。

altiri.jp

 

今回はそんなアルティーリ千葉のポテンシャルというのをとくと見せてもらうことにした。

創設初年度の戦いとなるチームが果たしてどこまでやれるのか?千葉ジェッツと並び立つ存在になれるのか?見てきました。

【アクセス】

最寄まで★★★★★

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最寄はJR千葉駅。千葉の主要駅でアクセスも良好だが、実は乗降客数では県内5位で、1位は西船橋駅。やっぱり東京に近い方が乗降客数が多いらしい。

 

また京葉線の千葉みなと駅、京成千葉線の千葉中央駅からもアクセス可能だが、どちらも沿線住民の足というイメージなので遠方から来る人はそれほど使うことはないかも(京葉線は東京駅の乗り換えがあんなに遠くなければ便利なのに…)。

 

ただ、今日の試合が無料で観戦できたのはスポンサーである京成電鉄のおかげであり、またアルティーリ千葉の試合を利用して千葉中央駅の利用客を増やそうとしているようだ。

実際モノレールを除けば千葉中央駅が一番アリーナに近い駅なので、アルティーリ千葉が盛り上がればおのずと利用客も増えるだろう。

 

最寄から★★★☆☆

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千葉駅からは徒歩16分。道中はかなり複雑な道を歩くことになるので、よく調べないと迷ってしまうかもしれない。

 

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帰りにもし道がわからなくて困ったら大きくそびえるそごうを目指して歩くのがいいだろう。そのふもとに千葉駅がある。

 

【観戦環境】★★★★☆

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大きいアリーナではあるが、特に観戦するうえで不便なところはない。座席にも角度があってどこからでも見やすくなっている。

ただ、トイレの洗面台がセンサー式でなく手で蛇口をひねって水を出すタイプだったり、ところどころ古さが見え隠れしている。そろそろ改修の時期かもなあ。

 

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後ろから引いてみたところ。全方位から見やすくなっている。


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横から。ここからだとちょっと遠いかも?

それにしても大きなアリーナだなあ。

 

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横に一枚、半透明のビジョンがある。プロジェクターなのか、それとも福岡ドームでも使われている新技術のビジョンなのか、その辺はよくわからない。

試合情報を映すというよりは、試合を盛り上げるための演出を行うために使われている。

 

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試合情報はこちらに映し出されている。し、視力検査か…?

四面ビジョンもないし、ビジョン問題は今後解決していく必要があるだろう。もっとも、アルティーリ千葉もその辺は分かっていると思うし解決するだけのお金もあるはずだ。

 

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コンコースは狭く物販はちょっと苦労しそうだ。場合によってはアリーナ前の広場も活用したいところ。

 

【雰囲気】★★★★☆

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とにかく全体的にオシャレな感じを前面に押し出しており、千葉ジェッツのハデハデな演出とはまた違った印象を受ける。

しかし音量のデカさは千葉ジェッツ譲り感がある。会話も出来んわ(笑)

 

その中でもホームタウンである千葉に対するアピールは怠っておらず、試合前の演出映像には千葉の街並みや特産物である落花生を映し出している。

カッコよさ、そして地域密着を両立したセンスを感じる仕上がりとなっている。


www.youtube.com

 

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試合中の応援は「(パパパン) ちーば!」「(パンパン) ディフェンス!」の2種類。出来立てホヤホヤのチームとあって、とにかく覚えやすく、誰でも出来ることを念頭に置いているのだろう。

しかもスポーツ熱の高い千葉においてはお客さんのノリもよく、試合前の応援練習から配布されたハリセンを叩く姿が会場全体で見られさすが千葉だなあと感じた。

 

とはいえ、試合序盤は会場全体もみんなとりあえずハリセンを叩いてみるといった感じであんまり熱を感じず、淡々と試合が進んでいるように思えた。

 

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そんな感じで最初は少し不安になったが、やはり終盤になって試合が盛り上がってくると一気に熱が高まっていき、ハリセンの音もどんどん大きくなっていった。

これこそがスポーツの持つ力であり、スポーツ観戦のだいご味だなあ、と改めて感じるのでした。

 

どのチームにも言えることだが、お客さんに盛り上げてもらうのを期待するのではなく、いい試合、いい演出をしてチームの方がお客さんを盛り上げる、というより自然と盛り上がってしまう雰囲気を作ることが何より大事なのだと思います。

 

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インスタ映えスポットもちゃんと用意。オシャレ。

 

【グルメ】

コロナ対策としてグルメの販売はもちろん、水分補給以外の飲食物の持ち込みも禁止だった。

 

チケット無料の試合で変なクラスターを起こしてほしくないということか、あんまりゴミを増やしたくないということか、あるいはまだグルメを準備する手配ができていないけど今のうちに飲食物持ち込み禁止の文化を根付かせておこうということか。

 

真意は不明だが、アルティーリ千葉が本気を出したらかなりすごいグルメを出してきそうな予感がする。

 

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千葉駅には改札内に松戸の名店とみ田系列のつけ麺屋さんがあり、その他お土産屋さんなどいろいろなお店が充実している。改札内でも十分千葉を楽しめます

 

【街との一体感】★★☆☆☆

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アリーナ周辺ではフラッグやポスターなどがあるが、さすがに今後浸透していくには時間がかかるだろう。

上記の動画内でもわかる通り開幕直後は千葉駅をジャックしたり、モノレールやバスにラッピングしたりしていたようだが、さすがに永続的な措置ではなかったようだ。

 

再び千葉駅をアルティーリ一色に染め上げ、街中の至る所でラッピングされたモノレールやバスを見られるようになった時、はじめてアルティーリ千葉が千葉市民に真の意味で受け入れられたということになるであろう。

 

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ただ、千葉駅近くの通りにアルティーリ千葉のフラッグが並んでいる様子も見られた。

千里の道も一歩から、千葉という大都市で存在感を示すのは大変だが、時間をかけて取り組んでいきたい。

 

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京葉線沿線の6つのスポーツチームは連携して千葉を盛り上げようという運動を行っている。ここにアルティーリ千葉が加わる日も遠くない。

 

【満足度】★★★★☆

まだまだこれから改善の余地は感じるが、とにかく本気度は十分に伝わってくるし、何より試合終盤の盛り上がりがすべての答えだろう。

いい試合をできるチームはそれだけでもお客さんを惹きつけていくことができる。まさにチーム名の通りだ。

 

この勢いなら、B1リーグで千葉ジェッツとの千葉ダービーが見られる日もそう遠くはないはずだ。千葉ジェッツの実力を考えれば、千葉ダービーがそのままBリーグの優勝争いとなる可能性も十分にある。

千葉ジェッツがアルティーリ千葉の存在をどのように思っているかは不明だが、少なくとも強力なライバルが現れたと感じていることは間違いないだろう。

 

それまでに戦力強化もさることながら、もっともっと良いアリーナにしていき、どんどん熱いブースターを生み出していくことが重要だ。

近い将来、真っ黒に染まったアルティーリ千葉と真っ赤に染まった千葉ジェッツがB1の舞台で激突する日が楽しみで仕方ない。

 

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