注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】
アリーナ立川立飛は、2017年開場、東京都立川市にあるアルバルク東京のホームアリーナ。
このアリーナについては、以前も記事を書いている。
今回訪れたのは、前回の記事が写真が少なく物足りないものであったので改めて書き直したいと思ったのが一つ。
そしてもう一つの大きな理由が、2022-23シーズンにホームを代々木第一体育館へと移すことになったことである。
すなわち、アルバルク東京のホームアリーナの変遷をまとめると、
代々木第二体育館(2016-17)~アリーナ立川立飛(2017-2022)~代々木第一体育館(2022-2023)
となる。2023年以降は未定ではあるが、お台場のZepp Tokyo跡地にバスケ用アリーナを作るという計画もあるようだ。
完成したらBリーグでもウルトラCのビッグニュースになるだろう。
アルバルク東京が2022-23シーズンにホームとする代々木第一体育館はこちら。
代々木第一体育館という1万人規模のアリーナをホームとするからには、3000人規模のアリーナ立川立飛で試合をする機会は激減することは間違いない。
とはいえ、アルバルク東京にとっては2017-18、2018-19シーズンはBリーグ二連覇を成し遂げた黄金期とも言え、その間にホームとしていたここ立川は今後も思い出の地として語り継がれてゆくであろう。実際、立川での試合は全くなくなる、というわけではないようだ。
というわけで今回は(おそらく)アリーナ立川立飛ラストシーズンとなる2021‐22シーズンの試合を観戦し、記録として改めて残しておくことにした。
【アクセス】
最寄まで★★★☆☆
最寄は多摩都市モノレール立飛駅。
立川駅から二駅であるが、立川駅での乗り換えが面倒くさかったり、モノレールの運賃が高かったり、モノレールの車内が狭いせいで帰りは非常に混雑したりと、地味に不便だったりする。
というわけで、立川駅からモノレールに沿って30分ほど歩いていくのもおすすめだ。立川駅からしばらくは歩道も整備されている。
最寄から★★★★★
立飛駅を降りるとアリーナはすぐそば。駅からの近さで言えばBリーグのアリーナでも屈指である。
駅までがなかなか大変なのだけど…。
【観戦環境】★★★★☆
2階席からの眺めはこんな感じ。まったく不便はないが、一番前の列は見切れ席として少し安く売られており、実際手すりで少し見えにくいようだ。
とはいえちゃんと料金を安くしている点はありがたい。たまに周りと同じ料金なのに手すりで見えにくい、みたいな場合もあるので…。
アリーナ自体が50年使用可能な仮設アリーナ、をモットーとして作られているためかイスが若干チープな感じがする。
またそのモットーのためかコンコースが少し狭く、移動がしにくい。3000人のアリーナ規模とはいえギリギリの狭さである。
コンコース自体も一周回ることができず、カタカナの「コ」の字のように立ち入れない場所がある。不便とまではいかないが、ほんのちょっとずつ足りていない感じがする。
アリーナのサイドからは旗がなびくほどの暖房が入っており、空調は問題なく快適だ。試合中はプレーに影響するためか弱まっていたが。
ちなみに前回はここから観戦したので、そちらからのアングルを見たい方は以前の記事をどうぞ。
写真では見えにくいが、1階席のベンチ裏の席にはコロナ対策のためかアクリル板が設けられている。気になる人は気になるかもしれないのでご注意を。
社会情勢的にしょうがないところではある。
【雰囲気】★★★★☆
画像のように光の演出はもちろん、音量が大きくなかなかの迫力。大きくないアリーナゆえ、音の演出は結構やりやすいのかもしれない。
試合前には、東京の名所が一気に映し出される。とはいえ、ここは立川なのでここに映される名所からはちょっと遠いかな…。
やっぱり立川のチームではなく東京のチームなのだな。
試合前には、格闘技の入場アナウンスでおなじみのレニー・ハートさんの声で選手紹介される。すげえ迫力だ…。
誰だかわからない人は下の動画を見ればわかるはず。
試合前になるとマスコットのルークが太鼓をたたいて拍手を煽るのだが、それ以外にも選手がコートに入場するたびに自然発生的にブースターから拍手が巻き起こる。
確か以前はこういう文化はなかったと思うのだが、いろいろ頑張ってファンが一体となって盛り上がる文化を作り上げてきたんだろうな、という努力の跡が見える。
もちろんスリーポイントなどの盛り上がるプレーでは会場が一体となってどっと盛り上がるのだが、それだけでなく(声は出せないものの)パパパン!パパパン!と選手を鼓舞する拍手が起きる。
こういう独自の文化って、チームのアイデンティティにもなるし、なにより一体感が生まれるので結構大事だと思うんですよね。素晴らしいです。
アルバルク名物と言えばこの大きなフラッグ。見栄えがする。
また今回気付いたのだが、このアリーナには随所にカメラが設置されていて、なかなか普段では見られないアングルの映像をビジョンで見ることができる。
地味ではあるがなかなか面白い試みだ。
また会場外にはフォトスポットが設けられていたり(Aの部分に立つことでALVARKが完成する、ということらしい)、
選手とアルバルクの母体であるトヨタの車を紐づけて紹介したりしている。車好きには楽しいだろう。
…と前回に比べるとかなり良くなっているとは思うが、首都圏にあるほかの人気チーム、千葉ジェッツ、川崎ブレイブサンダース、宇都宮ブレックスなどと比べるとまだもう少し足りないかな、という気はする。
狭いアリーナゆえまだできることも限られているのかな…?
↓首都圏のライバルたち。
【グルメ】★★★☆☆
アリーナの横にはキッチンカーが並ぶスペースが設けられていて、ピザやタコスなどのグルメを楽しむことができる。
今回は肉塩焼きそば。このメニューで外すことはないでしょう。
その横にはマリオンクレープの屋台もある。アリーナの中にはミスタードーナツも売っている。
普通においしいものを普通に食べられる、そんなヨロコビがある。
【街との一体感】★★★☆☆
立飛駅前にはアルバルク東京ののぼりが置かれている。
アリーナと駅を挟んで反対側には多くの人でにぎわうららぽーとがあるのだが、
このように随所にアルバルク関連のグッズが置かれている。そりゃこんだけ近ければねえ。
また立川駅前のソフトバンクショップは大々的にアルバルク東京を応援しているという掲示が見られた。これはかなり目立つ。
とそんな感じで立川における存在感は大きくなっているようだ。実際立川でも地域貢献活動を行っているようだし、言ってみれば住めば都ということか。
しかしまたホームアリーナを移転したら、これらも無くなってしまうのかな…という寂しさはある。
【満足度】★★★☆☆
十分に楽しめたし、並のチームであれば★4つくらいはあるのだが、いかんせんBリーグ2連覇の実績もあり、後ろに天下のトヨタ自動車がついているアルバルクであることを考えると、もっとできる!と思えてならない。
演出面などでもいろいろ面白い工夫やアイデアも見えるし、お金のないチームであればよくやってるなと思うのだが、いかんせんこのアルバルク東京がお金がないわけがない。
もっとじゃんじゃんお金を使って、観客が飛び上がるようなものすごいものを見せてほしい。
また立川という立地もやっぱり絶妙に都心から離れていて、東京と言われても正直ピンとこないところはあるかな…。
総じていえば、やっぱりこのアリーナにはアルバルク東京というビッグクラブは収まりきらない、ということになるだろう。
今後より都心に近い大きなアリーナをホームとすることになるので、きっとそこで観客の度肝を抜くようなことをしてくれるはずだ。
というか、してくれないと困りますよ。
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