注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】
川崎競輪場は、1949年開場、神奈川県川崎市にある競輪場。
川崎競輪場は、かつてプロ野球の本拠地として使われていた川崎球場の隣に位置している。
当時の川崎球場は流しそうめんが名物になるほど閑古鳥が鳴く状態であり、球場の上からこちらの競輪場をのぞいて観戦している客もいたほどだったという。野球見ようや。
そんな川崎球場は老朽化のため取り壊され、現在はアメフトが行われる川崎富士見球技場となった。
一方で、こちらの川崎競輪場はまだまだ健在。そのアクセスの良さから、来場者数は全国でもトップクラスだという。
ただ、適宜改修は行っているものの、かなり老朽化している事実は否めない。今回はそんな川崎競輪場にお邪魔してみることにした。
【アクセス】
最寄まで★★★★★
最寄はJR川崎駅、あるいは京急川崎駅。
川崎は東京と横浜という大都市に挟まれ、近年再開発が活発化している街である。
駅前もだいぶキレイになりました。
最寄から★★★☆☆
川崎駅からは徒歩20分ほど。
ありがたいことに、駅から無料の送迎バスも運行されている。車券を買っている人のおかげで、いろいろ優遇されているんだなあ…。
【観戦環境】★★☆☆☆
競輪という競技の性質上どうしても金網を設置せざるを得ず、見にくくなってしまう。
とはいえこれが無かったらあまりに危険なのでしょうがない。
メインとなるスタンドの上の階はガラス張りになっているが、こちらは追加料金を支払わないと入れない。
下の方は入場料の100円で入れるが、かなり老朽化が激しく空気もジメジメしている。
こちらが問題のメインスタンド。
私も別に多少古いとか汚いぐらいは特に気にしないんだけど、ここのメインスタンドはなかなか度を超えている。
あまりに汚いので、モザイク処理をしました。鳥のフンだらけ…。
指定席を持っていない場合は、メインスタンドには立ち寄らない方が良い。
基本的にはゲートを入ってすぐのところにあるスタンドの方がキレイだし飲食店も充実しているので、そこから出る必要はないだろう。
もちろん、疾走感、駆け引き、捲りなどスポーツとしても競輪は楽しめる。オリンピック競技にもなっているほどだしね。
全体像。中央にトラックがあるのは、かつて陸上競技場としても使われていた名残らしい。
コーナーでの駆け引きもまた競輪の見どころの一つ。
競輪は単純に早い人が勝てるわけではなく、ライン戦と呼ばれる共闘体制をうまく利用した人が勝てる、という非常に複雑な競技。
それにより予想の面白みも生まれるが、逆に複雑でよくわからないという面もあり。
【雰囲気】★★★☆☆
お客さんの99%は年配の男性。
かつてはヤジも飛び交っていたのだろうが今はそんな元気もなく、みな新聞片手にもくもくと予想している。
老人ホームの役割も果たしていると言えそうだ。
幸か不幸か、そのおかげで一定の秩序も保たれている。もちろん楽しそうにお酒を酌み交わすじいちゃんたちもいるし、楽しめてるのであれば何より。
また今では街中で見かけるのがあまりに当たり前になっているスマホだが、この空間においてはスマホをいじっているのはむしろ少数派、というかほぼ自分しかいなかった。
なんかもうタイムスリップしたような気分にすらなる。
【グルメ】★★★★☆
基本的にグルメは上にも書いたように入り口入ってすぐの建物に集中している。
建物の内外にいろいろな飲食店が立ち並んでいる。
こちらはこういうところの定番、牛もつ煮。
やっぱもつ煮はたまらんねえ。
外の食堂で食べたカレーライス、お値段なんと400円。
値段の割にはちゃんとジャガイモや玉ねぎも入っているようだし、なかなかにおいしい。
少しばかり接客が塩対応だったが、まあそんなもんだよな…。
一番の衝撃がこちらのお好み焼き。なんとお値段200円。
値上げが続く現代日本において、ありえない値段設定だ。
具はキャベツと玉子ぐらいだが、200円でお腹が膨れるんだから文句はない。もし通学路にあったら、小学生から高校生までみんな通い詰めるだろう。
おじいちゃんしか食べてないのが残念だ…。
【満足度】★★★☆☆
古き良き川崎…といいたいところだが、残念ながら良くも悪くも古くからの川崎を残している、という言い方の方が適切かな。
これはこれでとても貴重な場所になっている気はするんだけど、もうメインスタンドは廃墟になりかけてるし、いずれは消えゆく運命にあるかな、という思いはぬぐえない。
事実、近くにある花月園競輪場は閉鎖されてしまった。
ここに居場所を求めているおじいちゃんたちが来れなくなるまでは、なんとか保っててほしい。
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