スタ辞苑〜全国スタジアム観戦記〜

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ロッテ浦和球場~お菓子と選手の工場~

注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大の情報を元にしています

【概要】

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ロッテ浦和球場は、1989年開業、埼玉県さいたま市にある千葉ロッテマリーンズ二軍の本拠地。

ロッテ最大(お菓子工場としても日本有数の大きさ)を誇るロッテ浦和工場の敷地内にある、というかなり特殊な球場である。

 

ロッテの一軍の本拠地はこちら。もちろん浦和ではなく千葉。

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元々ロッテの二軍は自前の球場を持っておらず、川崎や青梅の球場を間借りする形で使用していた。

とはいえ寮からも遠いし、当時の本拠地であった川崎球場から行くのも不便だったので、1989年にロッテの工場内に球場を作ったという経緯がある。

 

なおロッテが千葉に移転するのは1992年のことなので、その3年前にファームは浦和に本拠を置いていたことになる。

つまりロッテは千葉より浦和の方が歴史が長いのだ。さらにもっと言うと、Jリーグの浦和レッズよりも浦和歴が長い。

 

浦和のスポーツ界においてマリーンズはこっそり重鎮なのである。

↓ちなみに浦和レッズのホームは実は浦和ではなかったりもする。

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今回はそんないろいろと特殊事情を併せ持つロッテ浦和球場を訪れてみた。

【アクセス】

最寄まで★★★★☆

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最寄はJR武蔵浦和駅。

実はヤクルト戸田球場と同じ最寄り駅である。

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とはいえ、徒歩だと両球場は40分くらいかかるので近いと言える距離ではない。

はしごしようと思えばできなくはないが、オススメはしない。どっちもナイター設備ないし。

 

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なお新幹線からもこうやって球場が見える。

宣伝効果は意外とバツグンなのではないか。ロッテともども。

 

最寄から★★★★☆

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武蔵浦和駅からは徒歩10分少々。写真の通り巨大なロッテ浦和工場の横を通り抜けていく。

 

建物には窓もついておらず非常に無機質で、お菓子工場というカワイイ名前とは裏腹になかなか異様な雰囲気だ。

ホコリ一つでも入ったら大問題だから色々大変なんだろうな。

 

【観戦環境】★★☆☆☆

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試合自体はまあまあ見やすいが、柱やフェンスといった視界に入る障害物がなかなかに多い。

二軍という特性上、客の見やすさより安全性を重視しているのだろう。人も少なくて何かあってもすぐに対処できないだろうしね。

 

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バックスクリーンは文字通り板だけ、スコアボードは今どき珍しいアナログ式

設備に関してはそこらの地方球場の方がよっぽど充実している。

 

逆に今は二軍でもスマホアプリで簡単に速報を追えるので、もしかしたらこれで十分なのかもしれない。

いやそんなわけない。

 

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しかしこの球場の唯一にして最大の長所は選手との近さ

話しかければ十分聞こえるくらいに近い。このアットホーム感こそファームの魅力。

 

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球場の入り口はここ。チケットが無いので、自由に入れるし自由に出られる。

とてもプロ野球の球場とは思えないほどの簡素ぶりだ。

 

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ロッテのベンチは三塁側。席数は200人くらい。

12時の開場と同時にすべての座席がすぐさま埋まった。確実に座りたい場合は遅くても11時半前には列に並んでおいた方がいいだろう。

 

無料だから気軽に行ける球場かと思いきや、無料なせいでかえってとても気軽には行けない状況となっている。

ファンからしたらチケット代を払ってでももうちょっとまともに試合を見たい人が多いだろう。

ロッテの敷地を無料で開放してくれてるんだからありがたいんだけどね…。

 

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三塁側のトイレは整備されてキレイになっている。この点は戸田球場よりマシ。

 

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工場直送?のアイスの自販機もある。夏には飛ぶように売れるだろうな。

チケットの代わりに買っておこう。

 

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一方、ビジターの一塁側の入り口はこれ。入っていいのか不安になるレベルだが、怒る人もいないので大丈夫。

 

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一塁側の座席数は三塁側の半数ほど。

つまり椅子取りゲームの倍率もおそらく二倍くらい激しいだろう。ここに来るビジターファンはいろいろな意味で覚悟が必要だ。

 

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一塁側のトイレはなかなかアレ…。

トイレだけでも三塁側に行った方がよさそう。出入り自由だし。

 

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一塁側と三塁側の間には関係者用の設備がある。

そして普通に選手が出入りしている。このゆるさがいいのよ…。

 

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球場を入ったところには掲示板があるが、注意書きだらけである。

警察署長の名前入りで応援行為は禁止されている。

 

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そしてここにスタメンが貼りだされる。

メンバー表を並べてコピーしているためかめちゃくちゃ色が薄いし、妙に紙がくしゃくしゃである。

このゆるさがいいのよ。いいのか…?

 

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防球ネットはとんでもない高さをしている。絶対にボールを外には出さないという強い意志を感じる。

 

【雰囲気】★★★☆☆

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前述の通り応援行為は禁止なので、パラパラと拍手が起こるくらい。そもそも二軍の試合で応援はほとんどないが…。

客層は目の肥えたおじさんだらけかと思っていたが、意外と若い人も来ていた。野球人気は以前より年齢層も性別も幅広くなった印象がある。

 

【グルメ】

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球場ではアイスを売っているくらいだが、徒歩5分くらいのところに評判のうどん屋さんがある。

店名は澤村だが、おそらくロッテの澤村とは関係ないだろう。

 

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ワシワシとした武蔵野うどんはなかなかに独特の食感。これはぜひ球場に来る前に食べてほしいですね。

ちなみに試合が終わるころには閉店しているので気を付けて。

 

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またチケット代がかからなかったので、その代わりに道中にあるドンキホーテでロッテ商品をたくさん買った。

これだけ買えば選手のおやつ代くらいにはなるだろう。

 

【街との一体感】★★★☆☆

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選手寮、室内練習場など、二軍に必要な設備はほとんど球場の周辺にまとまっている。

周辺に住んでいる人やロッテで働いている人は、自然と愛着がわいてくるのではないだろうか。

 

少なくとも千葉マリンの周辺よりはロッテ色が強いと感じる(工場があるんだから当たり前か)。

 

【満足度】★★★☆☆

良くも悪くも二軍の特徴を詰め込んだ球場という感じ。

ヤクルトが戸田球場からの移転を決めた今、状況としてかなり似ているロッテが移転を決めるのも時間の問題…かもしれない。

 

少なくとも二軍の試合でもそれなりに客が入る昨今、この状況は結構もったいないような気はする。

もちろんこの球場なりの良さもあるから、そこは良し悪しなんだけどね…。

 

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