スタ辞苑〜全国スタジアム観戦記〜

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静岡県草薙総合運動場硬式野球場(ファイターズver.)~沢村‐ベーブ・ルース Memorial Stadium~

注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大の情報を元にしています

【概要】

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静岡県草薙総合運動場硬式野球場は、1930年開場、静岡県静岡市にある球場。

 

1930年開場というところからも分かるように、日本国内でも屈指の歴史を持つ球場である。これよりも古いとなると、甲子園球場や神宮球場など非常に数が限られる。

甲子園や神宮球場はこちら。

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ただし、1973年、2013年にそれぞれ大規模な改修が行われ、元々の面影は残っていないようだ。

何せ今では事務所の中に当時のマウンド跡を示すマークがあるほどだから、開場当時とは全然違うものになっているのだろう。

 

 

草薙球場には、沢村‐ベーブ・ルースメモリアルスタジアムという愛称が付けられている。

これは日本プロ野球が誕生する前の1934年に行われた日米野球において、のちに読売ジャイアンツのエースとなる沢村栄治が「野球の神様」と呼ばれるベーブルースを三振に打ち取るなど快投を見せ、最終回にルーゲーリックにホームランを打たれた1点のみに抑えたことが由来である。

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球場の前では、沢村とベーブルースが対峙している。決着はいつつくのだろうか…。

ちなみに中央のモニュメントは富士山を模している。

 

さらに1974年11月20日には巨人vsニューヨークメッツの試合が行われ、長嶋茂雄が現役最後の試合に出場した球場としても知られている。

このように、開催数こそ少ないものの日本プロ野球の節目になるような試合も行われている球場なのだ。ちなみに山田哲人がサイクルヒットを達成したこともある。

 

以上のようにプロ野球においても使用されてきた球場であるが、静岡という都市の大きさ、そしてこの球場の存在により、たびたびプロ野球チームの誘致も噂されてきた。

その中でも最も現実味を帯びたのは2010年秋、横浜ベイスターズを住生活グループが買収しようとしたときだろう。

当時の判断としては横浜スタジアムでは動きがとりにくく、新潟あるいは静岡に移転することを前提としての買収計画だったようだ。横浜スタジアムの球場使用料もべらぼうに高かったからね…。

 

結局、いろいろあって話はまとまらず破談に。DeNAが買収したのはその翌年の2011年秋で、本拠地は横浜スタジアムのままとなった。

横浜スタジアムの記事はこちら。

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結果的に静岡にはプロ野球はおろか独立リーグの球団すらないままという状態が続いている。

こんなに立派な球場があるんだから、せめてベースボールチャレンジリーグのチームでもあればいいのになあ、とは思うのだが…。

 

今回は東京オリンピックの関係で札幌ドームが一時的に使えなくなった、北海道日本ハムファイターズの主催ゲームを観戦した。

【アクセス】

最寄まで★★★★☆

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最寄は静岡鉄道の県総合運動場駅。新清水駅と新静岡駅を結ぶローカル線であるが、山手線並みに高頻度で電車が来るのでとても便利。

ただ車両は小さめで混みやすいので早めに帰るか、あるいは徒歩30分かけて東海道線の草薙駅や東静岡駅に向かうのもいいだろう。

 

今回の静岡観光記はこちら。

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最寄から★★★★★

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県総合運動場駅からは大通りを渡って徒歩5分弱ととても便利。地下通路もあるのでストレスフリーだ。

 

【観戦環境】★★★★☆

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収容人数は2万人を超える大きな球場だが、基本的な設備は普通の地方球場といった感じである。

 

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その代わり、バックネット裏は座席も新調されてキレイだ。

しかし屋根はあまりに申し訳程度のサイズ。もはやあってもなくても同じではないだろうか。

 

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外野スタンドは内野スタンドとは分離している。静岡県産の木材を使ったベンチシートとなっているようだ。

ただ、外野スタンドが使われることは一年の間でもそう多くないだろう(さすがにプロ野球では普段なら使うと思うが、今回はコロナの関係で使われていなかった)。

 

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ビジョンは全面LEDになっており、かなり見やすくなっている。このあたりはさすが静岡を代表する球場といったところだろう。

 

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一方の内野席はかなり簡易的なつくりとなっている。

 

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しかしその前方にあるグラウンドレベルで野球を観戦できるウィングシートは地方球場としてはかなり画期的なものといえるだろう。もちろん座席も快適そうだ。

 

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コンコースは普通の地方球場といった感じだが、耐震のために組まれたX字型の鉄骨が特徴的で、球場のいいアクセントとなっている。

 

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外から見たところ。X型の鉄骨と縦型の照明塔がオシャレ。

 

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外野スタンド付近。総合運動場というだけありほかにも様々なスポーツ施設が密集している。

 

また今回はイベント開催のため入れなかったが、球場1階には「栄光の静岡野球コーナー」と題した展示がされているようだ。見てみたかったなあ。

 

【雰囲気】★★★★☆

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午後6時ごろ、試合開始直後の草薙球場。

 

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少し日が暮れた草薙球場。

 

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すっかり暗くなった草薙球場。

ナイターゲームはくれゆく陽とともに球場が変化していく様を楽しむのが最高だ。こればっかりは写真では伝わりきらないので是非球場へお越しください。

 

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球場後方には静岡名物の茶畑が見え、静岡を心行くまで堪能することができる。

一塁側スタンドから見ると静岡市街を見ることができるようなので、座席位置によって変わる景色を見るのもまたこの球場の楽しみ方の一つだ。

 

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試合演出としては札幌ドームでのファイターズの試合よりは少し縮小されてはいるようだ。しかし応援歌やチャンステーマはこの球場でもしっかり流れる。

 

ファイターズのホーム札幌ドームはこちら。

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【グルメ】★★★★☆

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球場外には何カ所か屋台の集まったエリアがあり、スタジアムグルメを楽しむことができる。

 

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静岡の梅ヶ島と呼ばれる地域の焼きしいたけ。大変肉厚で、人生で食べたしいたけでもかなり上位に入るおいしさだった。

梅ヶ島はかなり山奥の方なので、それがここで食べられるのは素晴らしい。

 

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掛川牛を使ったローストビーフ丼。ガーリックが効いて美味しい。

 

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さらに掛川ドッグ。ソーセージの存在感が迫力がある。

ただ、以上3品で余裕で2000円を超えてしまった…。なかなかの良いお値段である。

 

【満足度】★★★★☆

設備としてはそれほど特筆するようなことはないが、特徴的な鉄骨、後方に見える茶畑など随所に「草薙球場らしさ」がありしみじみとした良さがある球場だ。

何より、沢村栄治とベーブルースが真剣勝負をこの地で真剣勝負を繰り広げたというだけでも十分価値のあるものだ。

 

そんな二人の対決に想いを馳せ、そっとほろ苦い静岡茶を味わいながら、思う存分野球を楽しむ。それがこの球場の一番の楽しみ方なのかもしれない。

 

 

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