注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大前の情報を元にしています
【概要】
大阪ドーム(京セラドーム大阪)は、1997年開場、大阪府大阪市にあるオリックスバファローズの本拠地。
かつては、大阪近鉄バファローズの本拠地であった。
大阪ドーム、そして近鉄と言えば、やはり思い起こされるのは「代打逆転サヨナラ満塁優勝決定お釣りなしホームラン」であろう(長い)。
2001年9月26日、優勝マジックを1とした近鉄はオリックスとの優勝決定戦に挑む。9回裏に入る時点で2-5の3点ビハインドで、「今日の優勝はないな」と誰もが思っていた矢先の出来事だった。
回の先頭である吉岡がレフト前にヒットを放つと、川口、益田が続け様に出塁、あれよあれよという間に満塁に。この時点で大阪ドームの空気が一気に押せ押せムードになる。
ここで打席に立つのは、前年までの6年間で1本もホームランのなかった北川。ただ、この2日前に松坂から逆転の口火を切るホームランを放っており、「何か起きるのでは」という空気が流れ始めていた。
2ストライク1ボールからの4球目。甘く入ったボールを捉えた打球は、奇跡を呼び込む満塁ホームラン。いてまえ打線の栄光を球史に刻み込んだ。
9回裏完全保存版 2001.9.26 大阪近鉄バファローズ優勝 北川博敏、奇跡の代打逆転満塁サヨナラHR
しかしそれから3年後の2004年6月13日、突如大阪近鉄バファローズとオリックスブルーウェーブの合併が発表される。
プロ野球に12球団ある事は、太陽が東から昇って西に沈むくらい当たり前の事だと思っていた筆者は、テレビでこのニュースを見た時に電撃が脳天を突き抜けるくらいの衝撃を受けた事を今でも強く覚えている。
あまりに唐突だったため当然選手会やファンは猛反発。更にナベツネの「たかが選手が」発言が更に火に油を注ぐ形に。
結果的にこれが経営陣vs選手&ファンの構図を決定的にしてしまったのは皮肉な事である。
選手会は日本プロ野球史上初のストライキを決行。ファンも納得するばかりでなく、パリーグ存続を願ってパリーグ連盟歌の「白いボールのファンタジー」を歌って心を一つにした。
結局合併を回避する事は叶わなかったものの、ライブドア、楽天が相次いで新規参入を表明、結果的に「オリックスバファローズ」「東北楽天ゴールデンイーグルス」の2球団が新たにパリーグで戦う事となった。ライブドアを選ばなかった点は英断だったなあ…
大阪近鉄バファローズ、オリックスブルーウェーブの栄光、そして合併という大きな歴史を背負ったオリックスファンは、それらの歴史を詰め込んだチャンステーマ 「丑王」を今日も高らかに歌い上げている。
オリックスバファローズ日本一記念の記事を書きました!
【アクセス】
最寄まで★★★★★
球団のイチオシは長堀鶴見緑地線のドーム前千代崎駅。
ただ都会だけあってJRや阪神でも行ける。このアクセスの良さは東京ドームに引けを取らない。
最寄から★★★★★
ドーム前千代崎駅は駅名からして近いことが分かるだろう。
ただ正確には阪神のドーム前駅の方が近かったりする。甲子園も大阪ドームも阪神が便利だ。
京セラドームを訪れた時の大阪旅行記はこちら。ほとんど神戸ですけど。
もう一度訪れた時の旅行記はこちら。
【観戦環境】★★★☆☆
このドームの内野で特徴的なのは、前の席からエアコンの風が出てくるということだ(画像参照)。電気代とか心配になるけど、ドーム球場の空調代ってすごいんだろうなあ。
が、問題は外野席だ。ご覧の様にバックスクリーンが見えない。おかげで、試合状況を確認するにはスマホで見ないといけない。
なんか閉塞感もあるし、外野は応援の華なのになんだかなあ…。
イチロー伝説の始まりはここから…って、イチローがここ来るときはビジターだったでしょ…。
【雰囲気】★★★★☆
外野席にはいてまえ魂、青波魂の横断幕があり、悲劇の歴史を思い起こさせる。
ただ、デッドボールがあれば関西弁のヤジが飛び交うため、気軽に行けるような雰囲気ではない。
しかし応援歌のかっこよさは12球団の中でも群を抜いている。吉田正尚の応援歌や丑王をはじめとしたチャンステーマは非常に凝っていて素晴らしい。
ただし、その難易度も尋常ではないので、外野席に行く時はしっかり練習するべし。
個人的には若月の応援歌がすごく好き。
【グルメ】★★★★★
ドーム球場のグルメは消防法の関係で火が使えない事が多く、野外球場に比べて味が落ちがちだ(西武ドーム除く)。
しかし大阪ドームは違う。火が使えなくても十分満足できるグルメを食べられる。
大阪ドームの名物と言えば、やはりいてまえドッグだ。
ホットドッグを出す球場は多いが、こんなにでかいのは見たことがない!
ちなみに、ソースは自分でかけ放題。5~6種類ほど用意されているので、途中で飽きないよう色々な味を楽しめる。見て楽しく、食べておいしく、コスパも抜群。さすがは天下の台所だ。
トリボーは自分で「メッチャ美味いやん」とか書いちゃってるが、確かに美味い。コンビニでこれ売ってたら毎回買うと思う。
火を使えなくてもホットスナックでうまいものを出してくれるとはさすがだ。
ちなみに、ペットボトルを持ち込もうとするとこのカップに移し替えさせられる。
ちょっと恥ずかしいが、こういうセンスは大阪らしい。良い記念になりました(気を付けます)。
【街との一体感】★★☆☆☆
オリックスは大阪の球団のはずなのだが、大阪で野球と言えば1番目は阪神タイガース、2番目は大阪桐蔭、3番目は読売ジャイアンツと言えるレベルで存在感がない(順番は適当です)。
大阪出身の知り合いに聞いてみたが、やはりクラスにオリックスファンはいないか、いてもだいぶ変わった目で見られるようだ。ううん…。
【満足度】★★★★☆
グルメや雰囲気など、良くも悪くも「大阪」を存分に感じられるスタジアムだ。
ただ、オリックスというチームが中途半端にオシャレなので、なんだか球団の色が見えづらいなあ、という印象。
同じタイミングで出来た寄せ集め球団だったはずの楽天は、2013年に優勝、日本一になったというのに…。
あの「悲劇」を繰り返さないためにも、なにか球団の核になる特色が欲しいところである。
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