注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大前の情報を元にしています
【概要】
明治神宮第二球場は、1961年竣工、東京都新宿区の球場。その名の通り、神宮球場のお隣にある。
神宮球場の記事はこちら。
神宮球場の正統派な歴史と違ってかなりヘンテコリンな運命を辿っており、単なる第二球場というだけで片付ける事はできない。
まず、そもそもこの場所は球場ではなかった。元々ここは相撲場だったのである。戦後の1947〜48年には両国の代わりに本場所も行われたぐらいだから、かなり本格的なものだったと思われる。
1961年に野球場が完成。全面クレー舗装だったが、1991年に人工芝に。
ちなみに東京オリンピックでは、投てき競技の練習場になるらしい(具体的な話はないようだが)。そんなのアリ…?
そして極め付けは、この球場はゴルフの練習場だという事だ。写真を見れば一発で分かる。
どう見ても打ちっぱなしである。さすがに試合中は使えないようだが…。
というわけで、この球場では野球、相撲、ゴルフ、そして投てき競技が行われることになる。実にカオスだ。
【アクセス】
最寄まで★★★★★
最寄は東京メトロ銀座線外苑前駅、あるいはJR信濃町駅。神宮球場とほぼ同じ。
最寄から★★★★★
外苑前駅からは徒歩5分、信濃町駅からは15分。神宮球場とほぼ同じ。
【観戦環境】★★☆☆☆
2階席からの眺めはこんな感じ。球場全体が見渡せていい感じだが、高校野球シーズン中の日差しはちょっと堪える…。
一方1階部分は日差しは凌げるが、席は人気だし学生で埋まるので立ち見。ちょっとグラウンドからも遠い。
そして神宮球場よりもより古くて汚い。整備もちゃんとしてないだろうしなあ…。
【雰囲気】★★★★★
この狭い内野席に一塁側三塁側それぞれに応援団が陣取り、その間には試合を一目見ようと高校野球ファンが固まっている。
敵味方そして観客までもがキュッと同じ空間に詰められ、なんだか不思議な一体感がある。神宮球場とはまた違った独特な雰囲気がある球場だ。
手書きのスコアボードもまた味があって良い。今や地方球場でもビジョンがあるのが当たり前だから、かなり貴重なものだ。
しかしグラウンドがところどころ剥げてる、というかところどころに人工芝があるというこの状態だと選手はやりにくいのではないか…?
【満足度】★★★★★
決してキレイな球場ではないし観戦するのも一苦労だが、コンパクトなスタンド、手書きの味のあるスコアボード、そしてなぜかあるゴルフ練習場のおかげでこの球場独特の雰囲気が醸成されている。
しかしながら、この球場は2019年11月3日にひっそりとその役目を終えている。2021年に解体される事になっているのだ。
1試合だけであったが、この球場の雰囲気を感じる事ができたのは大変貴重な経験だった。こうして記事にした事で少しでも記録として残れば嬉しいなあ。
2021年7月現在、柵で覆われてはいるがまだ取り壊してはいないようである。この辺一帯もこれから一気に変革の時を迎えるが、その第一歩ということになるだろうか…。
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