注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】
東京ドームは、1988年、東京都文京区にある読売ジャイアンツの本拠地。
…なのだが、2021年には東京オリンピックの影響で横浜スタジアムが使えず主催ゲームを行った横浜DeNAベイスターズに続き、同じく東京オリンピック・パラリンピックの影響で神宮球場を使えなくなった東京ヤクルトスワローズの主催ゲームが行われた。
この間にユニフォーム配布も行われるスワローズ真夏の祭典「TOKYO燕プロジェクト」も行われた。もちろん東京ドームで行われるのは初である。
横浜DeNAベイスターズバージョンはこちら。
なお公式サイトを見てみると、神宮球場を使えない理由を
「世界的スポーツイベントの開催に伴い、本来はビジター球場である東京ドームをホーム球場として使用します。」
としている。
オリンピック・パラリンピックと書かず、あえて世界的スポーツイベントとぼかして書くあたりに、神宮球場を資材置き場として使われたスワローズの恨みが見え隠れしている…ような気がしないでもない。
更には2021年見事セリーグを制したヤクルトは、日程の関係上神宮球場が使えず日本シリーズをこの東京ドームで戦うことになった。
オリンピックの影響でシーズンも日本シリーズも東京ドームで戦うことになったが、幸か不幸か東京ドームでの戦いで流れをつかんだヤクルトはそのまま日本一に輝いた。
結果的に東京ドームがヤクルトにとって縁起のいい球場になったわけである。
【アクセス】
最寄まで★★★★★
最寄はJR、都営三田線の水道橋駅、都営地下鉄の春日駅、東京メトロの後楽園駅。飯田橋駅なんかも徒歩圏内だ。
いろんな駅があって便利なのだが、地上に駅があるのがJRだけなので意外とどこに駅があるかわかりにくい。初見殺しの球場なのである。
最寄から★★★★★
どの駅から歩いてもおよそ5分以内には着く。
水道橋駅のドーム側ではない出口から来ると、このように東京ドームシティのコースターと東京ドームを同時に眺めることができる。
【観戦環境】★★★★★
今回、普段の巨人戦ではなかなか取れない3階のラウンジ席が空いていたのでせっかくなので取ってみた。
3階席がどこかというと…
つまりここである(適当)。
普段東京ドームにはよく行っているが、このわずかなスペースに設けられた3階席がどうなっているのかとても気になっていたのだ。
なんとここでは写真のように無数にモニターが設けられていて、試合中継の映像を見ながら生で野球を見ることができる(ただし音声は無し)。
若干映像の方が遅いので、生で球筋を見た後すぐに映像で確認できる。こういったことは普段なかなかできないのですごく面白い(DAZN使えばやれないことはないが…)。
席自体も他の席種よりはかなり座り心地が良い。
ただ、カップホルダーがついていないなあと思っていたところ…
なんとテーブル付きでした。こりゃすごい。
しかも木製のテーブルなんて屋外のスタジアムでは絶対できないことだ(クッション性のある座席もできないが)。
ドームの利点を最大限生かしている。
さらに特筆すべきなのが、席のすぐ裏がブッフェになっていることである。
東京ドームホテルの料理が食べられるらしく、試合は見放題、グルメは食べ放題だ。こりゃたまりませんなあ…。
ただ普段は当日飛び入りで食べられるが、コロナ禍では事前の予約が必要なようだ。
私も食べようかと思ったがダメそうだったのでやめた。そもそもスワローズ仕様の東京ドームグルメを楽しむつもりだったのでちょうどよかったが。
とはいえこういうのがあることを知ってしまったので、またいつか食べてみたくなっちゃったなあ…。
【雰囲気】★★★★★
ヤクルトにとって敵地である東京ドームで「WELCOME TO TOKYO DOME」だなんて、普段なら絶対あり得ない光景だ。
ただ同じ都内で、しかも電車で数駅しか離れていないので不思議と違和感はそんなにない。
本日はヤクルトvs広島。
キッズプロジェクトということで小学生にユニフォームや英語ドリルを配ったり、親子でグローブを作ってキャッチボールしたり、野球に関連した自由研究を募集して場内に張り出したりなどなかなか面白い試みも見られた。
ちなみに自由研究の最優秀作品は確か「なぜ日本には野外球場とドーム球場があるのか」とかそんなのだったと記憶している。多分その子は将来こういうブログを書いていると思う。
中身も読みに行けばよかったな。
場外にはスワローズグッズショップも。ジャイアンツカフェとスワローズショップが並ぶ光景は極めて貴重である。
しかし、やっぱりスワローズの象徴と言えば畜ペンつば九郎である。
ここは神宮球場ではないのに、つば九郎とDJのパトリックユウさんのやり取りを見ているとここは神宮なのではないかという錯覚に陥る。
もしかして神宮球場の雰囲気は全部つば九郎が作り出しているものなのか…?
しばらく見ない間にいつの間にかつば九郎の大喜利コーナーも増えていた。
矢継ぎ早に相談という名のお題が来るのでつば九郎も大変そうだ。IPPONグランプリより忙しいぞ。
もちろんいつものくるりんぱなどお馴染みのコーナーも盛りだくさん。やっぱりつば九郎に勝てるマスコットはプロ野球にはいない。
試合演出の映像はおそらく神宮とほとんど変えていないと思うが、ビジョンが大きい分より迫力が増しているように感じた。
もちろん点が入れば東京オリンピック開会式でも使われた東京音頭に合わせて傘をフリフリ。
ベイスターズでは違和感を覚えた東京ドーム開催だが、スワローズではさほど違和感なくスワローズのホームゲームとして受け入れることができた。
もちろんベイスターズと違ってもともと東京がホームということもあるのだろうが、つば九郎や東京音頭が作り出すスワローズの文化はちょっと球場が変わったくらいでは揺らぐことはないんだなあ。
【グルメ】★★★☆☆
ただ、神宮球場とは比べ物にならないのがやっぱりグルメである。一応、スワローズに合わせて緑の食べ物を出しているのだが…
山形だしと山菜の牛丼は、確かにさっぱり食べられるものの山菜の主張が強すぎて肉が少なくなっていた…。
味はそんなに悪くはないが、あくまで山菜はトッピングであって肉を食べたいんだよなあ…。最後はもはや山菜丼になってしまった。
こちらは神宮球場名物ヘルメットグルメ。
ただ焼きそば自体はたぶん普段の東京ドームで出しているものなので、ごくごく普通である。
以上2点で1700円余りと、お財布にも決してやさしくはないのが東京ドームグルメである。とりあえず、ヘルメットをお土産にできてよかったと思うことにする。
やっぱり、食べ物に関しては神宮に勝てるとこはない。
【満足度】★★★★☆
今回分かったのは、東京ドームには非常に快適なラウンジ席があるということ、そしてつば九郎と東京音頭があればどこに行っても神宮球場にできるということである。
ということは、今後神宮球場が建て替えになって新しくなっても、この二つさえ残っていれば元の雰囲気を踏襲できるということだろうか…?
私にとっては非常にいいヒントになったかもしれない。この時の経験を生かして、新・神宮球場の誕生を今から楽しみにしよう。
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