注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】
京都市体育館(かたおかアリーナ京都)は、1963年竣工、京都府京都市にある京都ハンナリーズのホームアリーナ。
京都市初の運動公園として整備された西京極総合運動公園内の施設の一つで、2019年まで京都サンガのホームスタジアムだった競技場も同じ公園内にある。
今はこちら。
一時期はここをホームとする京都ハンナリーズが命名権を取得し「ハンナリーズアリーナ」の名前がついていたが、2021年に契約が切れ元に戻ってしまった。
わざわざ名前が戻っちゃうあたり、若干お察しな感じはある。
2023年にはネーミングライツにより新たに「かたおかアリーナ京都」の愛称がつくことになった。
そんな京都ハンナリーズは、2009年からbjリーグに参入。なかなかに衝撃的なチーム名だが、個人的にはすっかり慣れてしまった。
しかし美的意識の高そうな京都の人にこのネーミングが受け入れられているのかはよく分からない。
bjリーグ参入後は浜口炎ヘッドコーチのもと、そこそこの好成績を残すものの、どうしてもプレイオフで勝ちきれない状態が続いた。
2016年のBリーグ開幕後もそこそこの成績は残しているが、微妙に最後のところで勝ちきれないような感じが続いている。
更に2020年に浜口炎ヘッドコーチが離れると、そこそこの成績すら残せない感じになってきてしまった。このままではB1残留も危うい。
そんなハンナリとばかりもいかない京都ハンナリーズの試合を観戦した。
【アクセス】
最寄まで★★★☆☆
最寄は阪急京都線西京極駅。快速以上の種別が停車しないためしょっちゅう列車が通過し、いわゆる「屈辱の風」が吹き抜ける駅。
また京都駅からは一度地下鉄に乗り、四条駅から烏丸駅へ少し歩いて阪急線に乗り換える必要がある。
京都駅は街の中心から微妙に外れているせいか、交通の中心からも少しずれているような気がする。
そんな古都京都を闊歩した旅の記録はこちら。
最寄から★★★★☆
西京極駅からは徒歩10分ほど。距離的には近いが、途中信号のない横断歩道を渡る必要があるのが少しかったるい。
京都サンガのかつてのホームスタジアム西京極競技場はすぐ隣にあるが、ここで試合が行われた帰りは結構な騒ぎだったのではないだろうか?
プロ野球も行われるわかさスタジアムの前には京都出身の鉄人・衣笠祥雄像がある。亡くなってから設置されたものらしい。
京都におけるスポーツの聖地、それが西京極総合運動公園である。
【観戦環境】★★★★☆
1963年開場という非常に歴史あるアリーナだが、古さはあるもののそれによる嫌な感じなどは特にない。
いい意味で味のあるアリーナだ。
中央には四面ビジョンが鎮座している。最近のBリーグでは珍しい光景ではなくなってきたが、それだけBリーグが成長してきたという証。
この二階部分が入り口。アリーナ全体が一色に染まっていて統一感もある。
ちなみにこのチームカラーは浅葱色(あさぎいろ)といって、新選組の羽織のイメージらしい。新選組って最後負けてるけどいいのかなぁ
入り口と反対側。子供が遊べる遊具がぽつんと置かれているが、何となく寂しい感じはする。
黒いカバーで現実部分が見えないようになっているのはせめてもの救い。ここにも座席を置けるといいなあ。
座席はかなり角度がきつく、上から俯瞰しやすい、前の人が邪魔にならないというメリットはあるもののバスケ観戦においてはさすがにこんな高さは必要ないような。
コートからの距離も遠く感じるし、照明も届きにくくて少し暗い印象を受ける。階段はいい運動にはなるのだが。
入り口から見たアリーナ全景。こうして見ると座席の角度が結構えげつないのが分かる。
ちょっと鳥栖スタジアムっぽい。
コンコースは全体的に古さは感じる。天井が低くてバスケ選手だったら頭ぶつけそう。
【雰囲気】★★★★☆
演出は今のBリーグの中でもかなりシンプルな部類。悪くはないが、取り立てて特徴もないといったところ。
何か心に引っかかるアイデンティティが作れるといいな。せっかく日本一の文化都市京都のチームだしね。
現時点でも十分楽しいけどね。
マスコットのはんニャリンかわいい。でもこんな見た目してキレキレのダンスを踊るんだから分からんもんだ。
今回一番驚いたのはアリーナの一体感。アリーナ中から手拍子やらメガホンを叩く音やらが聞こえてきて、かなりの圧を感じた。
やっぱり関西のノリの良さはスポーツの応援において強力な武器になる。
おそらく京都の人の京都に対するプライドは日本一だろうし、それがこのアリーナで存分に表現されていると考えるべきかな。いい意味でね。
【グルメ】★★★★☆
アリーナ前にはキッチンカーがずらっと並ぶ。これこれ、この光景が見たくてわざわざ現地に行ってる。
お出汁を使った京風タコ焼き。やっぱり京都はお出汁どすえ。
何に入れても味が奥深くなる。
じぃじの餃子。どなたのじぃじかは存じ上げませんが、きっと料理がうまいのでしょう。確かにおいしかった。
そういや餃子の王将も京都だったな。
最近のBリーグはどこもグルメのレベルがかなり高くなってきた。食でお客さんの心をつかむのが一番手っ取り早いよなあ、と近頃思う。
【街との一体感】★★★☆☆
アリーナ横にはサンガとハンナリーズの垂れ幕が下がる。サンガはもうここにいなくなってしまったが、魂はさまよい続けているらしい。
公園内にもサンガとハンナリーズの自販機が並んでいた。
京都の一大スポーツイベントの一つと言えば全国女子駅伝、その隣にひっそりといるのがハンナリーズ。
ちなみに全国高校駅伝、通称都大路の舞台も京都。
西京極駅前のお店にもポスターが貼ってあった。
とはいえ、京都の街が一体となって応援する、というのは難しそう。大都市はどこもそんなもんよね。
むしろ頑張ってる方だと思います。
【満足度】★★★★☆
観客動員数が伸び悩む京都ハンナリーズだが、アリーナの雰囲気自体は決して悪くはない。
グルメも美味しいし、建物自体も結構味があって自分好みだ。
でももし観客数が伸びなくて苦しんでいるのだとしたら、何かを変えていく必要があるのかも。
「悪くはない」というのでは、今のBリーグではそろそろ物足りない時代に突入しているのかもしれない。
「正解はない」…ことがエンタメ業界の一番難しいとこだよなあ。楽しければ何でもありなんだけどね。
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