注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】
滋賀アリーナ(滋賀ダイハツアリーナ)は、2022年開場、滋賀県大津市にある滋賀レイクスのホームアリーナ。
滋賀レイクスはこれまで、滋賀県立体育館(ウカルちゃんアリーナ)をホームとして活動してきた。
しかし老朽化が進んできたこと、そしてキャパシティがBリーグの基準を満たしていないことから、新アリーナへの移行の動きが活発化してきていた。
隣の草津市に良い感じの新しいアリーナができたが、そちらもキャパシティが足りなかったり悩みは尽きなかった模様。
そんな中で新たに誕生したのがこちらの滋賀アリーナ。
新県立体育館とも呼ばれるこの施設は、もちろん新築のため快適性は最高、キャパシティも十分と滋賀レイクスにとっては申し分ないアリーナだ。
実際2022年12月に開業すると、さっそくホームアリーナとしての使用を開始した。
チーム名も滋賀レイクスターズから滋賀レイクスに変更するなど、リブランディングを行った。
ところが、まだ新アリーナを建設するお話は消えてはいないようで…。
こんな立派な施設なのになぜ?というと、県の持ち物であるためレイクスが自由に使えないという大きな制約があるためだ。
またVIPルームがないなどBリーグを運営するにも最適とは言えない他、後述するような問題もあり滋賀アリーナもホームとしては微妙なのである。
今回はそんな滋賀アリーナでのレイクスの一戦を観戦し、滋賀アリーナの立ち位置を見てみることとした。
【アクセス】
最寄まで★★★★☆
最寄はJR瀬田駅。新快速は止まらないものの、大津や草津といった滋賀県内の主要都市から非常に近い。
京都もすぐそこ。
そんなすぐそこの京都に行った旅の記録はこちら。
最寄から★★☆☆☆
瀬田駅からはバスで10分~15分ほど。とても歩ける距離ではないうえ、結構な山奥である。
このアクセスの悪さ、街中からの遠さが滋賀アリーナの大きなネックとなっている。チーム名の由来である琵琶湖からも遠く離れているし…。
その代わり、かなりの頻度でバスを出してくれるのはとてもありがたい。
Bリーグでは観客がそれほど多くないためかバスの便数を絞っており、最悪30分ほど待たされるような場合もあるのだ。
【観戦環境】★★★★★
新しいアリーナであるためとても快適で見やすい。1階と2階が連続的になっていて歩きやすくなっているのもよい。
中央には大きな4面ビジョン、そして円形のリボンビジョンがあり視覚的にも鮮やかだ。
アリーナ全景。キャパシティーとしては十分にあり、新B1リーグの基準も満たしている…はず。
とりあえずB1ライセンスの保険にするには十分なアリーナだ。
最近のアリーナではコンコース上に距離が書いてあり、ランニングコースとしても使えるようになっていることが多いようだ。
もちろん、この日のようなイベント中にランニングするのは非常識も甚だしいのでやめましょう。
しかし、実際にどういうタイミングで使えばいいのかはよく分からない。
個人的にいいなと思ったのが、バスケのルールを分かりやすいアニメで説明してくれるところ。
初めてバスケを見に来た人はルールを知りたいけど、もう知っている人には必要ない、そんなジレンマを解消してくれる。
すなわち、アニメを流しておけば必要な人は見ればいいし、必要じゃない人は見なければいいだけなのだ。このアニメBリーグ共有の財産にすればいいのに。
↓イメージとしてはこんな感じ。
コンコースも新しくてキレイ。新築のにおいがする。
【雰囲気】★★★★☆
演出面では非常に質が高く完成されている。光、音ともに見事でバランスよく、とても鮮やかだ。
滋賀県出身の西川貴教さんの楽曲も使われるなど滋賀要素も取り入れている。真冬なのに真夏の曲が聞けるのはここだけ。
しかし、やっぱりアクセスの悪さ、チームの調子の悪さに起因すると思われる客足の伸び無さが悪目立ちしている。
現状ではいろいろと環境的に厳しく、よっぽど好きでないと通うには至らない状況だ。行くための心理的障壁があまりにも大きすぎる。
やはりもっと街に近い新アリーナが必要だろう。立地だけで言えば以前のウカルちゃんアリーナがかなり良かったんだけどなあ。琵琶湖にも近かったし。
あと個人的には、MCの方のぐいぐい来る感じがちょっと疲れた…(笑)なかなかに圧が強い。
よっぽどエネルギーのある時じゃないと試合が始まる前にぐったりしてしまいそうだ。滋賀の人はこれくらい強引な方が好みなのかな?
【グルメ】★★★★★
キッチンカーはアリーナ前の駐車場にずらっと並んでいる。バラエティ豊かで選ぶのもなかなか楽しい。
お正月ということでお雑煮。白みそのお雑煮は初めて食べた!
お餅も丸くて西日本ならではの味だ。いいもん食べた。
フィリピン出身の選手がいるということで、フィリピン料理?らしいアドボチキンという料理のランチボックス。
味付けは多分日本人向けにだいぶアレンジされていると思う。醤油の煮つけみたいな感じかな。
スタグル安定の中津からあげ。どこで食べても大体うまい。
グルメに関しては依然より断然レベルアップしているのを感じる。バラエティも豊かで味も良く、程よく地域性や選手グルメも取り入れている。
近江牛の牛串とかできたら最高だ。
【街との一体感】★★★★★
瀬田駅のホームを降りると、すぐさまレイクスのロゴがこれでもかと目に飛び込んでくる。なかなかのごり押しっぷり。
ガラス窓にもレイクスのロゴ。陽の光を浴びて床に落ちる影が何ともオシャレだ。
駅を出てもレイクスだらけ。こりゃ思ったよりもすごいぞ。
幕もいっぱいあるし、目立つ大きなボードもある。
ポスターも掲示板に貼られている。まだ滋賀アリーナをホームにしてから2カ月ほどだが、努力の跡はそこかしこに見える。
【満足度】★★★★☆
演出も文句なし、試合の見やすさ、快適さも文句なし。ただし、立地の悪さだけがどうにも目立ってしまうし、その影響がいろんなところに波及している。
全体的にものすごく努力しているのがとてもよく伝わるので応援したいのだが、本当にそこだけがもったいない感じ…。
なんとかより立地の良い新アリーナまでこぎつけることができればいいのだが。
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