注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】
秩父宮ラグビー場は、1947年開場、東京都港区にあるラグビー専用球技場。
今回観戦した日野レッドドルフィンズをはじめ、東京サントリーサンゴリアス、東芝ブレイブルーパス東京のホームスタジアムである。ちょっと被りすぎ…?
秩父宮ラグビー場については以前も記事にしているので、施設の概要は↓をご覧ください。
今回改めて訪れたのは、秩父宮ラグビー場および神宮球場は建て替え計画があり、ここでラグビーを見られる機会もそう多くはないだろうためだ。
前回の記事では秩父宮ラグビー場の建物自体にはあまりフォーカスを当てていなかったので、今回の記事では改めて建物探検をしてみることにした。
いずれは消えゆく運命にある秩父宮ラグビー場を、改めて記録に残しておきたい。
【アクセス】
最寄まで★★★★★
最寄は東京メトロ銀座線外苑前駅、あるいはJR信濃町駅。
外苑前駅は以前もうちょっと奥にしか出入り口が無かったのだが、いつの間にかスタジアムに近いところに出入り口ができたようだ。
最寄から★★★★★
外苑前駅からは徒歩5分、信濃町駅からは15分ほど。
道中にはリーグワンののぼりが立てられていた。
【観戦環境】★★★★★
相変わらず非常に試合が見やすい。さすがラグビー場、ラグビーを見るのに非常に適している。
といいつつサッカーの試合もたびたび行われていて、1964東京オリンピックやJリーグで使われたこともあったりするのだが。
臨場感も抜群で、ラグビーの迫力を十分に感じることができる。
こちらはビジョンがある方のサイドスタンド。座席はなく立ち見用のパイプが設置されている。
私のイメージでは歴史あるスタジアムにはこういう立ち見のスペースが残っているイメージだ。
新しいスタジアムにはあんまりないんじゃないかな。
不便っちゃ不便だが、秩父宮ラグビー場の歴史を感じられるスタンドである。
こちら側はその反対側のサイドスタンド。
屋根があり雨を避けられるが、柱が多いため一部の席では視界の邪魔になってしまう。
そんな不便さもまた秩父宮ラグビー場の歴史ゆえかもしれない…。
こちらがメインスタンド。こちらも屋根が一部用意されているほか、上の方にVIP席や放送席などがある。
この一席一席にスタジアムを作ったラガーマンの汗と涙がしみ込んでいる。
このスタジアムで一番大きいであろうバックスタンド。
どの席からでも見やすく、特に一番前の席からは非常に選手を近くに感じられる。
シンプルではあるが素晴らしいスタジアムだ。
サイドスタンドから見たスタジアム全景。それぞれのスタンドは独立しているが、基本的には一周ぐるっと回れるようになっている。
もちろん駅からはメインスタンドが一番近い。
メインスタンドのコンコース。売店、トイレなどの設備も充実。
こちらはバックスタンドのコンコース。メインスタンドより古さは感じるが、こちらにも売店やトイレがあり設備としては十分だ。
メインスタンドのコンコースには、プレハブの喫煙スペースも確保されている。
私自身はタバコを吸わないので普段あんまり意識しないが、スタジアム内にこういうのがあるのは珍しいのではないだろうか。いや、あるけど目についてないだけか。
日野レッドドルフィンズはネットラジオをやってくれていて、OB選手が試合中に選手の心理などを解説してくれる。
半分雑談のような感じだったが、なかなか面白く聞くことができた。
【雰囲気】★★★★★
お客さんはそれなりに入っていて、なかなかに盛り上がった。
応援には「パンパンパンパン パパパパパン」というリズムが取り入れられているのだが、これはCMで有名な「トントントントン 日野の2トン」から来ているようだ。なかなか面白い応援スタイルである。
そしてやっぱり、写真のように周りにビル群が立ち並ぶ中でラグビーを見られるというのは秩父宮だけの特権。
もちろん随所からスタジアムの歴史も感じられ、それだけで気持ちが昂る。
「聖地」でラグビーを見るというのはそれだけで素晴らしいことなんだなあ。
入り口には銅像が立っているのだが、特に名前などは書かれていない。
秩父宮様をイメージしているのかなあとは思うが、その名も「主将」像とのことで明確に誰と決まっているわけではないようだ。
ノーサイドの精神があるラグビーらしいっちゃらしいのかもしれない。
メインスタンド前の広場では紙芝居、わなげ、あめ細工があってまさしくお祭りのそれである。
ここまで思いっきりお祭りに振り切っているスタジアムも珍しかろう。ありそうでなかった。
マスコットができたようだが、名前はまだないらしい。でもマスコットがいるとプロチームっぽくなっていいね。
【グルメ】★★★☆☆
売店がスタジアム内の至る所にあり食料調達には困らない。少々値段が高いのと、さほど味にこだわりがあるわけではなさそうなのがネックだが…。
コンコースの隅に一台だけキッチンカーが止まっていてホットドッグを売っていた。無難なおいしさ。
甘酒やお汁粉など、売店に温かい飲み物が置いてあるのが秩父宮ラグビー場の特徴。
ラグビーのメインシーズンは冬なので、そんな中野外で試合を見るにはちょうどいいのだろう。
スタジアムのそばには古くから愛されるラーメン店のホープ軒もあるので、試合前後に寄るのもよいだろう。温まるし。
【満足度】★★★★★
ドルフィンズの試合演出などはまだまだこれからではあるが、聖地秩父宮でラグビーを見る、もうそれだけで十分に完成している。
日本ラグビーの歴史を感じ、ビル風に吹かれながらラグビーを見る、他にはもう何もいらないのかもしれない。
そんな秩父宮ラグビー場の歴史もあとわずか。
今のうちにその歴史を目に焼き付けておきたいと思うのと同時に、新しい秩父宮ラグビー場がこれを上回る素晴らしいスタジアムになることを心から祈っている。
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