注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】

越谷市立総合体育館は、1987年竣工、埼玉県越谷市にある越谷アルファーズのホームアリーナ。
本アリーナは越谷アルファーズのB2時代に一度訪れている。
2019-20シーズンよりB3からB2へ戦いの舞台を移した越谷アルファーズ。
B2では中堅クラブの一角ではあったが、B1昇格へはあと一歩届かないシーズンが続いていた。
そんな中迎えた2023-24シーズン。
この年も35勝25敗の全体4位でレギュラーシーズンを終え、またも昇格にギリギリ手が届かないかと思われた。
ポストシーズン1回戦では、全体5位の熊本を2勝0敗で難なく破る。
しかしB1昇格をかけた準決勝の相手は、56勝4敗というあまりに圧倒的な成績を収めたアルティーリ千葉。
もちろん下馬評ではアルティーリ千葉の圧倒的有利。アルティーリがいかに勝ち抜けるか、それだけが焦点だった。
しかし今回のアルファーズは一味違った。
アルファーズはBリーグ制覇経験のある安齋竜三ヘッドコーチの元、アルティーリ千葉対策を徹底。
第1戦では延長の末、なんとアルファーズが勝利してしまった。
続く第2戦も接戦の末、なんとなんとアルファーズが2連勝でB1昇格を決めてしまった。
大勢のアルティーリファンが詰めかけた千葉ポートアリーナは、沈黙に包まれてしまった。
こうしてBリーグ史に残る下剋上でB1昇格を果たした越谷アルファーズ。
埼玉県勢初のB1リーグ所属となり、2024-25シーズンは関東全都県のチームが出そろうことになった。
【アクセス】
最寄まで★★★☆☆

最寄は東武スカイツリーライン越谷駅。
実は当初駅はなく、越ヶ谷町(当時)の要求によってつくられた請願駅。
越谷市は埼玉県の南東部に位置し、人口は約34万で県内5位。
健康保険発祥の地という歴史を持ち、市内にあるイオンレイクタウンは日本最大。
その一方で観光資源に乏しいのが悩みのタネで、それだけに越谷アルファーズにかかる期待も大きい。
(観光資源がないのは埼玉県全体の悩みだが…)

駅の西口にはなんもない。

でも安いスーパー銭湯がある。サウナが広くて良かった。
最寄から★★☆☆☆

越谷駅からはバスで15分ほど、バスターミナルの1番乗り場から。
写真のように柱に矢印が書いてあるので分かりやすい。

今回は散歩がてらアリーナまで歩いて行ってみることにした。
途中越谷名物の太郎焼きというお店を見かけ、人が絶えなかったので買ってみることにした。
越谷には中華屋さんなども多く、隠れたソウルフードが多そうな街だ。

皮とあんこというシンプルなおやつだが、あんこたっぷりだし1個100円という値段設定が嬉しい。
しかしいくら小豆が健康にいいからって、健康食品として売り出すのは若干無理があるように思う。
あと公式サイトの情報量が多すぎてクラクラする…。

越谷には河川が多く、江戸時代には水郷として栄えたという。

越谷市立総合体育館もそんな川のほとりにある。

徒歩40分ほどで到着。
距離はあるが大通りに沿って歩くだけなので、分かりやすいしストレスフリー。

もうちょっと歩くと、北関東を中心に展開しているファミリーレストランのフライングガーデンがある。
爆弾ハンバーグで有名なお店。

バスの本数は平日は1時間に4~5本あるが、土日は2~3本に減る。
つまり、基本的には通勤需要を満たす路線というわけだ。

案内はなかったが、帰りは臨時シャトルバスが大量に運行される。
これがなかったらとてもお客さんをさばききれないのでありがたいのだが、いかんせん人が多すぎること、交通量が多いこともありなかなか時間がかかる。
というわけで、帰りに駅まで歩くという選択肢は十分にアリだ。
ちなみに行き先は越谷駅行きと南越谷駅行きがあるが、後者は250円で現金のみなので注意。
筆者は路線バスで越谷レイクタウンに向かうつもりだったが、あまりの大人数の大混乱で南越谷駅に行くことになってしまった。
帰りに関しては路線バスの時刻表は信頼しない方がよさそうだ。
【観戦環境】★★★★☆

やはりアリーナスポーツの長所は見やすさと快適さ。
コートも近いし、暖房も効いていて冬でもあったかスポーツ観戦。

アリーナの大きさはB1リーグ基準では全然足りないが、決して小さくは感じない。
越谷という街の大きさを考えればまさにジャストサイズ。

1階のリング後ろの席はただの箱が置いてあるだけで、ずっと座っているとお尻が痛くなりそう。
2階は背もたれがある分、座りやすさは1階よりマシかも。

といっても、本当に背もたれがあるだけだが。
ドリンクホルダーも無いので飲み物をこぼさないように気を付けよう。

横からだと少し遠く感じる。
バスケでチケットが売れ残るのは大体リングの後ろあたりである。

ビジョンは角に4枚あり、大きいサイズのものと、

小さいものがそれぞれ2枚ずつ。
以前は小さいビジョンが1枚あるだけだったから、B1昇格がもたらした変化だろう。

建物のエントランスに入ると宮殿のように階段が中央に伸びている。なんとも不思議な光景だ。
以前は土足禁止だったが、現在は土足OKになっている。
こんなところからもB1昇格の余波を感じられる。

上から見るとこんな感じ。
越谷市のアルファーズ応援横断幕がひときわ目立っている。

外にはちょっとした公園があるので、試合前にピクニックを楽しむことも出来そう。
球場やプールがあるほか、もうちょっと先にはいちご狩りのできる越谷いちごタウンなんて施設もある。
【雰囲気】★★★★☆

マスコットのアルファマンはB1でも健在。
動きやすい恰好なのでふわふわマスコットと違いアリーナを闊歩することができ、アクロバティックなバク転も可能だ。
かわいげのかけらもないが、こんなのが一人くらいいたっていいだろう。
それにしても持っているネギがデカい。

場内の照明は消さずに演出を行っているが、これはアリーナの構造上の問題だろうか?
水銀灯だとすぐに再点灯ができず、照明を消せないと聞いたことがあるが。
それにしても後ろの照明までネギ色に光っている。

試合演出には越谷らしき街の映像も映るが、いかんせん越谷にはランドマークが何にもないのでどこだか全くわからない。
もうこうなったらレイクタウンを使うしかない。

アルファーズ応援の定番アイテムネギバンバンを鳴らしたり、

タオルを振ったり、曲がりなりにもB1らしいアリーナの雰囲気はできつつあった。
立場は人を変えるというが、カテゴリは雰囲気を変えると言ってもいいかもしれない。
また応援も以前は合わせにくいリズムだったのが分かりやすくなったし、一方でフリースローブーイング時の三三七拍子や三本締め文化は継承。
運営の試合演出とファンからの自然発生的な応援がちょうどいいバランスで介在している。

アリーナを埋めた3500人の観客は、勝利の熱気に酔いしれた。
やっぱりスポーツって上を目指している時が一番楽しいし、盛り上がる。

こうして観客たちはバスの大行列へと巻き込まれていくのであった。
続くったら続く。
【グルメ】★★★★★

まず特筆すべきは、マッチデースポンサー曙運輸による特別仕様のコアラのマーチ。なんと入場者全員配布という太っ腹。
しっかりアルファーズのロゴも入っている。
曙運輸はロッテのアイスクリーム輸送を担っている企業で、その縁で実現したと思われる。
なんにせよ曙運輸とロッテの信頼関係あってこそだ。
今まで数え切れないほどスポーツ観戦に訪れたが、これはその中でもトップクラスに特殊で嬉しいプレゼントだった。
千葉マリンですらロッテのお菓子なんてもらったことないのに…。

続いて越谷の特産品であるネギを使った焼きそば。
ネギは具として入っているのかと思っていたが、ど真ん中に一本入っていた。みずみずしくておいしいネギ。

場外の屋台で日本酒を売っていたので購入。
越谷市政50年を記念した地酒「越ヶ谷宿」で、埼玉県の「彩のきずな」というお米を使っているとのこと。
越谷にも地酒があるのかと驚いたが、割と甘口で飲みやすい。
日本酒が苦手な人でもいけちゃう一杯。

しかし何といっても今回のMVPはこちらの「ねぎ」。
いやいやアリーナでねぎを買っても困るだろう…と思うかもしれないが、これは「チュロス」だ。
こりゃ一本取られましたな。ネギだけに。

帰りは南越谷駅で降ろされてしまったので、急いで探して見つけたのがこちらのお店。

名物の塩つけ麺を注文。うまい!
【街との一体感】★★★★☆

こちらは越谷駅の構内。
エスカレーターにはこれでもかとアルファーズのポップが貼ってある。どうやったって目に入る。

越谷市も強力バックアップ。

駅構内にアルファーズコーナーまで用意されている。

駅からバス乗り場までの道のりもアルファーズの選手一色。

逆側は若干ふざけている。
朝通勤で駅に向かう人が嫌悪感を抱かなければいいが…。

こちらは越谷駅構内の東武ストア。こんなところにも横断幕が。

アルファーズのグッズを一通り販売していたり、

選手とコラボのお弁当を販売していたり、

いろんなところにアルファーズのロゴがある。
実質アルファーズのオフィシャルストアになっている。

越谷にもお土産屋さんがあり、さらっとアルファーズのポスターが貼ってある。
ちなみに店内には全国各地のお土産が置いてあった。さすがに越谷だけで土産屋さんは成り立たないか…。


街中でも時折ポスターやタペストリーを見かける。

駅から伸びる大通りにもタペストリーがたくさん。

越谷市役所の一番目立つところにアルファーズの横断幕がある。

こちらはアリーナの入り口。
アルファーズのB1昇格を祝うメッセージが掲げられている。

その裏側にはホームアリーナであることを示す幕。

またこちらは新越谷駅の商業施設。

東武鉄道とのコラボを控えているようで、気合が入っているようだった。
最近勢いに乗るアルファーズだけに、東武鉄道としても急激に距離を縮めているらしい。

その証拠に試合のチケットを持っていると割引になるキャンペーンを行っているし、東武鉄道はアルファーズのスポンサーにもなっている。

新越谷駅の構内にもポスターがあるし、

試合情報を貼りだしてくれたりもしている。なんなら越谷駅よりも気合が入っているのではないか。
このように官民一体となってアルファーズへの協力体制が敷かれている。
あとは越谷市民の熱をどれだけ高めていけるか、それはアルファーズの頑張り次第となる。
【満足度】★★★★☆
B2からB1へ昇格したことで、全体に劇的な変化が見られた。
試合演出、グルメ、街の雰囲気、そして観客動員と、これまでとは比較にならないほど成長を見せている。
一方で、Bプレミア基準を満たす新アリーナの準備が直近の大きな課題となる。
越谷レイクタウンにアリーナを建設する計画もあるが噂の域を出ず、越谷のみならず埼玉全域で候補を探すという話もある。
ただ観光資源やアイデンティティが何もない越谷だからこそ、アルファーズの存在価値にもつながってくるはず。
浦和におけるレッズのように、宇都宮におけるブレックスのように、アルファーズが市民の心のよりどころになりうるからだ。
埼玉県勢初のB1チームとして、埼玉に誇れるくらい成長して欲しい。
「越谷にアルファーズあり」と言われるその日まで…。
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