注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大後の情報を元にしています
【概要】

HAPPINESS ARENAは、2024年竣工、長崎県長崎市にある長崎ヴェルカのホームアリーナ。
ジャパネットが地元長崎に作り上げた、長崎スタジアムシティの中核を担う施設の一つ。
当初アリーナ建設計画はなかったのだが、ジャパネットがプロバスケチーム長崎ヴェルカを立ち上げたうえでそのホームアリーナとして使用するために作られたというなんとも贅沢な経緯がある。
すなわちHAPPINESS ARENAを含む長崎スタジアムシティと長崎ヴェルカは、全てジャパネットによってつくられたということになる。
ジャパネットがこのプロジェクトにどれだけ社運をかけているかをうかがい知ることができるだろう。
そんな長崎ヴェルカは2020年に創設されると、B3からB2、そしてB1へととんとん拍子で昇格してきた。
そのおかげでHAPPINESS ARENAの竣工となった2024年もB1で迎えることができ、2026年に開幕するBプレミアへの参入も決まった。
あまりに順調すぎて怖いぐらいだが、もうすでにアリーナが満員となる中で長崎ヴェルカとHAPPINESS ARENAはこれからどんな景色を見せてくれるのか。
それを確かめに、一路長崎へと向かった。
そんな長崎での道中はこちら。
【アクセス】
最寄まで★★★☆☆

最寄はJR長崎駅。
九州の端っこなので便利とは言い難いところもあるが、とはいえ長崎県の中心駅であることに間違いはない。
中心駅から歩いて行ける点で全国のBリーグアリーナと比べても引けを取らないアクセスの良さだが、ハピネスアリーナの場合それに加えてスタジアムやショッピングモール、ホテルやオフィスまで備えている。
本当にすごい施設ができたもんだ。

長崎電鉄を使用する場合はスタジアムシティノース停留場が最寄となる。
ただ十分長崎駅から歩いて行けるので、混雑がひどい場合などは無理に利用する必要はない。
また長崎駅の隣浦上駅も徒歩範囲である。
最寄から★★★★☆

長崎駅からは徒歩10分少々。
アリーナのあるスタジアムシティノースは長崎駅から反対側なのでちょっと遠い。
スタジアムシティノース停留場からは横断歩道を渡ってすぐ。
写真のような建物を見て、スタジアムやアリーナがここにあるとは思うまい。

こちらがアリーナのあるスタジアムシティノース。
左側がスタジアムで、右側がオフィス。

階段を上ると、オフィスの奥側にアリーナが見えてくる。
アリーナを作るだけで全国のBリーグチームは苦労してるのに、こんな巨大施設をポンと作られてしまったらお口あんぐりである。
【観戦環境】★★★★★

収容人数はおよそ6000人で今のBリーグでは決して大きい方ではないが(そんな時代が来るなんて)、小さいようには感じない。
全国に数多できた1万人規模のアリーナと比べても、その迫力は全く引けを取らない。

今回取れたのがたまたま2階の最上席だったが、バスケはとても見やすい。
ただ、この規模のアリーナとしては少し高さや距離は感じる。
それがこのアリーナの迫力につながっている面もあるが。

もちろん4面ビジョンもある。今のBリーグでは当たり前の光景となった。

非常に細かいところだが、リングに設置されているクロックがどの角度からでも見える親切使用になっている。
実はここまで配慮が行き届いているアリーナってそんなに多くない。
これだけで素晴らしい運営だということがよく分かる。

改めてアリーナ全景。
1階席が小さく、2階席の方がはるかに大きいという特殊な構造をしており、それもまたアリーナの迫力につながっている。
8角形に設置された席はどこに座ってもコートに正対することができ、設計者のホスピタリティを感じられる。
これがスタジアムの「ついで」に作られた施設だなんて、誰が想像できようか。

実はこのアリーナ、左右非対称になっている。
それはリボンビジョンが一周つながっていないことからも分かる。
最近は音楽ライブなどの多様なイベントに対応できるよう、非対称になっているアリーナが増えている。
↓非対称アリーナの一例。

リボンビジョンは270°取り囲んでおり、ここからだとそのすべてが見える。
ライブイベントの時はこっち側にステージを作るのかな?

2階の通路から見たところ。めっちゃ近い!
このアリーナで狙うべき席種はここなんじゃなかろうか。

よく見るとその下にVIPルームがあるのが見える。
様々な検討を重ねた結果、ここがVIPエリアに最適という結論に至ったのだろう。
そしてVIPルームって大体アリーナの上の方に設置されているイメージだが、こんな低い場所にあるのもなかなか珍しい。
これもまた設計時の柔軟かつ合理的な発想から生まれたアイデアに違いない。


改めて座席を見ると、とんでもない急角度になっていることが分かる。
これはもはや壁と言ってもいいほど。
そりゃ迫力と臨場感のある観戦体験ができるワケだ。

座席は跳ね上げ式でふかふかのクッション式。
ドリンクホルダーは劇場のように手すりについているスタイルだ。
座席に関して言えば、屋外のピーススタジアムと比べ物にならないほど良い。
屋内施設のメリットを存分に生かしている。

続いてゲートを通ったところのエントランス。
全てのお客さんがここを通過するのでとても混みあう。

コカコーラのキャップアートなんかがある。
この施設は日本中の注目を集めており、その分一流企業のスポンサーも集まってくる。

中にもグッズショップがある。
見てみたところ馬場雄大選手のタオルが割引されていたので購入した。
シーズン終盤はグッズが安売りされているのでねらい目だ。

こちらはリボンビジョンがない側の2階コンコース。
この部分だけコートが直接見える構造になっている。

ここから観戦するのもなかなかよさそうだ。
ちょっと両側の壁があって窮屈ではあるけど。

続いて3階のコンコースへ。
ここではどこからでもコートが見えるようになっている。こういうとこ歩くの好き。

プライベートが確保されたペアシートや、

立見席などがある。
今はいろんなニーズを満たす席種があるのが当たり前となっている。

これは見たところビールサーバーのようだ。
これまで活用されたことはあるのだろうか?稼働したらまたアリーナの大きな魅力となりそうだ。

外の3階デッキから見たところ。
下に書かれている「NAGASAKI STADIUM CITY」の文字は、応募した人の名前が刻まれたレンガでできている。
この中には福山雅治さんやさだまさしさん、内村航平さんなどの名前もあるそうだ。
探したい人は頑張って。

こちらは長崎ヴェルカとV・ファーレン長崎のグッズショップ。
この下に臨時ショップを出しているせいか、ちょっと質素な感じになっていた。

こちらが2階のデッキ。
雨や日差しもしのげるし、賑わいもあって楽しい。

ここにあるのはジャパネットのショップ。
この施設ができたのは全てジャパネットのおかげ。

臨時グッズショップはこちら。
わざわざ上に行かなくても済むようここで販売しているのだろう。
【雰囲気】★★★★★

こちらがマスコットのLUCA。なかなかスタイリッシュな感じだ。

始まった瞬間、引き込まれる演出。
これは…カッコいい!
いい意味で長崎らしさがないというか、とにかくスタイリッシュでカッコいい。
とても洗練されていて、余計なものをそぎ落とした印象だ。
なるほど、こういうアプローチもあるのか…と感心。
そういえば川崎ブレイブサンダースの時も同じことを思ったな。

相手チームもロゴをビジョンに映し出し、加えてプロジェクションマッピングでコートにも映し出して歓迎ムード。
こりゃ相手チームの選手やファンも喜ぶね。
今の時代は相手チームを冷遇するより厚遇する方が流行りなんだよね(お客さんをもてなすのは当たり前のはずなんだけど)。



そして演出はとにかく派手、映えがすごい。
完全に今のトレンドを捉えている印象だ。長崎でこんな最先端の光景が見られるなんて。
実際客層も若い人が多く、特に女性が多かったのがとても印象的。
V・ファーレン長崎の試合ではそれなりに高齢の方も多かったのとは全く対照的で、似ているようで客層は全く違う。
お客さんの数もすでに全試合ほぼ満席で、現時点で増やしようがないところまで来ている。
V・ファーレン長崎はキャパシティが違うとはいえまだそこまでにはなっていないので、長崎ヴェルカの方が勢いがあると言っても過言ではないほどだ。
何気なく仲里依紗さんのチャンネルを見ていたら、唐突に長崎ヴェルカの名前が出てきてびっくりした。
本当に流行っているらしい。

相手チームのフリースロー時には、選手がビジョンに登場しお客さんのブーイングを煽る。
耳に手を当てたりする動きが妙に腹立つんだが(笑)

試合は敗れてしまったが、特に演出が頑張らなくても自然とヴェルカコール、ディフェンスコールが巻き起こる素晴らしい雰囲気が出来上がっていた。
個人的に試合前の応援練習って応援を強制されている気がしてあんまり好きじゃないのだが、そういうのもなく自発的に観客が応援に参加していた。
応援団みたいなコールをリードする存在もいなかったし。
長崎ヴェルカが出来てたかだか数年でここまでの文化を作り上げるなんて、いったい何があったんだろう…?
その経過を見ていないので判断はできないが、もしかしたら長崎の県民性としてついつい盛り上がっちゃう精神が備わっているのかもしれない。

この日は本拠地最終戦とあって、特別ムービーも流された。
まだたった1年でこの盛り上がりである。
すでにお客さんはこれ以上増えないのに、一体長崎ヴェルカはどうなってしまうのか…。

長崎ヴェルカとHAPPINESS ARENAは、すでに十分すぎるほど長崎にHAPPINESSをもたらしている。
【グルメ】★★★★★

アリーナ内には軽食やおつまみ、ドリンクやお酒などが販売されている。

今回は島原ハムを選択。
ちょっと小さいが味は美味しくてあたたかいし塩っ気も強いので、おつまみには十分だろう。
しかし何といってもここは長崎スタジアムシティ、お隣のピーススタジアムに長崎のおいしいものがずらりとそろったフードコートがある。
ガッツリしたお食事はそちらで、アリーナ内では軽くつまめるものを選ぶのが最適解だろう。
【街との一体感】★★★★☆

長崎駅にあるウェルカムボード。
V・ファーレン長崎と長崎ヴェルカのマスコットの造形の違いがみられて面白い。

長崎の特産品を紹介するコーナーにもマスコットがいる。
この2人は長崎のマスコットにもなっているようだ。


長崎駅の県庁側にフラッグがある。

プレミアスマイル長崎矯正歯科は長崎ヴェルカを応援中。

長崎駅の駅ビルアミュプラザではコラボキャンペーン中。
しかしグルメはスタジアムシティで食べてもらいたいところ…?

こちらの銀行はスタジアムシティをプッシュ。
そういえばスタジアムシティ自体は長崎県内であんまり推されていないような気もする。


こちらにはV・ファーレン長崎はなく長崎ヴェルカののぼりだけが立っている。
なんだかよく分からないが、何かしらの使い分けがあるのだろう。

長崎市役所にわずかにある長崎ヴェルカ要素は給水所。


スタジアムシティのノースとサウスのそれぞれにマンホールが設置されている。
もちろんV・ファーレン長崎のマンホールもある。

そして自販機も。

ゼンリンとコラボしたグッズも販売中。
がっちりマンデーで見たけどゼンリンって儲かってるらしい。

スタジアムシティのすぐ近くにあるショッピングモールでもキャンペーンを行っている。
競合しないよううまく相乗効果を高めていきたい。

マスコットが表紙になったムック本も販売中。
長崎ともども盛り上がっていきたい。

サブウェイも応援中。

みやむら女性のクリニックも応援中。

稲佐山に登るロープウェイを降りるとのぼりが立っていた。
ロープウェイはスタジアムシティと一体で運営されている。

長崎空港のロビー内にはドデカポップがあった。
搭乗しないと見えない場所にあるのでなかなかレア。
そしてV・ファーレン長崎ではなく長崎ヴェルカである。
やっぱりターゲット層が微妙に違うのかもしれない。

搭乗直前にテレビでスポーツコーナーをやっているのを見つけた。
そういえば北海道日本ハムファイターズは夕方のスポーツコーナーきっかけで、主婦人気が加速したという話も聞いたことがある。
全体的に長崎の顔はV・ファーレン長崎だが、長崎ヴェルカも独自の存在感を放っているといったところ。
何より若い女性客という、V・ファーレン長崎の手があまり届いていない層をがっちりキャッチできているのが非常に大きい。
【満足度】★★★★★
ハピネスアリーナは本来スタジアムのついでに作った施設ではあるが、スタジアムとはまた違った潮流を生み出している。
アリーナは汎用性も高いし、規模感も音楽ライブを行うのにちょうどよさそうだし、もしかしたらスタジアムシティで最も活用される施設になるかもしれない。
2026年にはBリーグオールスターも開催され、長崎はバスケでますます盛り上がることだろう。
長崎ヴェルカが長崎にHAPPINESS(優勝)をもたらす日も、そう遠くないかもしれない。
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