注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大前の情報を元にしています
【概要】
横浜国際総合競技場(日産スタジアム)は、1998年開場、神奈川県横浜市にある横浜F・マリノスのホームスタジアム。
国内最大の72327席の収容能力を誇る、日本を代表するスタジアムの一つ。一部ではデカすぎて要塞とか言われている。
2002FIFAワールドカップ決勝、2019ラグビーワールドカップ決勝など、世界的に注目される試合も数々行われてきた。サッカーとラグビーの両方のワールドカップの決勝が行われたスタジアムは世界でふたつしかない(もうひとつはスタッド・ド・フランス)。
決勝戦 ショートハイライト/イングランド代表 v 南アフリカ代表【ラグビーワールドカップ】
新横浜駅前には記念のモニュメントもある。
また特大のライブ会場としても使用され、B'zやサザンオールスターズ、Mr.Childrenなど数々の日本を代表するアーティストの大観衆を飲み込んできた。
武道館でライブをするのも一つのステータスと言われているが、ここでライブを行えるのは本当に極々一握りのアーティストだけだ。なんせ7万人以上入るからね。
日産スタジアムは巨大だが、それがある新横浜公園もまた巨大だ。
競技場、マリノスの練習場、野球場、テニスコート、スケートリンク、スノボー広場、バスケコート、投てき場、ドッグランなどがあり、ここで出来ないスポーツはゴルフぐらいである(打ちっぱなしとかあれば良かったのに)。
そんな新横浜公園には、隠された秘密がある。
大雨時には洪水を防ぐため、超巨大な遊水池となるのだ。
2019年10月13日【台風19号通過後の横浜国際総合競技場】ラグビーワールドカップ日本vsスコットランド当日の朝
2019ラグビーワールドカップで台風19号により中止せざるを得ないスタジアムもあった中、日本VSスコットランドを無事横浜で開催できたのは、新横浜公園のおかげといって間違いない。
日本国民、スコットランド国民(住民?)は新横浜公園に感謝しなければならないのだ。もちろん横浜市民は命を救われているわけですし。
横浜F・マリノスJリーグ優勝記念の記事を書きました!
【アクセス】
最寄まで★★★★★
最寄はJRおよび横浜市営地下鉄ブルーライン新横浜駅。
新幹線のぞみが全て停車するような駅から歩いて行けるスタジアムはかなり珍しい。あとはミクスタくらいか。
横浜市営地下鉄の新横浜駅から上がるエスカレーターには横浜F・マリノスの装飾が施されている。
以前はここにマリノス神社なるものもあったようだが、今はなくなってしまったようだ。
最寄から★★★★☆
新横浜駅からは徒歩10分ほど。他のJリーグスタジアムに比べても、かなり近いと言える(Jリーグのスタジアムは基本アクセスが良くない)。
なお、スタジアムに向かう道順は色々あるのだが、あまりに多すぎて道に迷うという事例が発生する。周りの人について行けば良いんだけど。
このマンホールが一応正規ルート?
そして、道すがらには有名な新横浜ラーメン博物館もある。
横浜スタジアムは中華街、日産スタジアムはラー博で食べて帰るのが横浜市民の嗜みである(今決めた)。
一応隣の小机駅の方が近かったりするが、人が多いイベントでは入場制限がかかるので、新横浜駅に向かいつつ時間を潰してからのんびり帰る方が精神衛生上良い。と思う。
ちなみに横浜市営地下鉄の新横浜駅、JR小机駅のメロディはマリノスの応援歌「We are F・Marinos」である。横浜出身の「ゆず」の2人が歌っている。どうせならベイスターズの曲なんかも作ってくれないかな…横浜高校出身だし…
【観戦環境】★★★☆☆
よく言われる事だが、日産スタジアムは陸上競技場でもあるため、だいぶピッチからは遠い。
2階席からの眺めはいいし、屋根もついてるから快適は快適なのだが…。この点だけは非常に惜しいなあ、と思う。
1階席からはこんな感じ。やっぱりちょっと遠いなあ。
1階席のコンコースはそれなりにキレイでスペースも広く取られているのだが、2階席に行こうとすると…
2階に行くには7階にお上がりください…だと…?
もはや禅問答の世界である。
そのおかげで、2階席のコンコースからはそれなりに眺めがよく、
大都会横浜を一望することができる。
大都会…?と一瞬でも思った人、後で職員室に来るように。
横浜は大都会なので、食糧を自給するための畑もあるのだ。
もちろんかかしもあるのだ。ちゃんとマリノスのユニフォームを着ている。
【雰囲気】★★★★☆
トリコロールはとても綺麗だし、応援も非常に熱がある。
ただあまりに巨大なスタジアムなので、満員でない限りはちょっと一体感が出にくいのが難点。デカきゃいいってもんでもない。
ちなみに2019年12月7日、優勝を決めたvsFC東京戦では、Jリーグ史上最多となる63854人が集まった。この日の雰囲気は実に壮観であった。毎試合これくらい集まればなあ…。
【グルメ】★★★★★
かつてこのスタジアムのグルメなどお金の無駄でしかなかったのでほとんど食べてこなかったのだが、2019年に「Catering&Delivery Service Association」社がマリノスのスポンサーに付くと事情が一変する。
大きく分けて東ゲート前と、
西ゲート前のエリアに分かれているのだが、この西ゲート前に並ぶキッチンがどこも強者揃いなのだ。
ポルケッタ、という豚の丸焼き。これだけの大きさの肉だと噛みきれないんじゃ?と思ったのだが心配ご無用。
とにかく肉がぷりっぷり。ソースも肉のうまさを邪魔してこないいい塩梅。こりゃスゴイ。
そしてこちらが今や大行列必至、このスタジアムの一番の名物と言っても過言ではない、マクベス。
何とも形容しがたいのだが、とてつもなくうまいことは間違いない。歯触りはサクッと軽く、それでいて中身がぎっしり詰まっていて食べ応え十分。中に何が入っているのか分析する間もなく夢中で食べてしまった。
ただ本当に大行列なので、試合開始3時間前には並んでおきたい。2時間前だと試合開始に間に合わない恐れがある(最近は改善されてはいるようだが)。
ついでに東ゲート前で相模豚の焼き肉を晩酌のお供用に購入。これらを見れば分かるように、とにかく肉系のグルメが充実している。
全体的に横浜っぽいグルメはあんまりないけど、崎陽軒のシウマイ弁当も売っている(工場がここから歩いて10分の所にある)し、異文化を様々に受け入れてきた横浜らしさがある、ということでここはひとつ。
【街との一体感】★★★★★
横浜という街は完全にマリノスとベイスターズに二分されている。
横浜そごうの入り口の前に垂れているそれぞれのキャプテンの旗がその象徴だ。
野球とサッカーのチームはなにかと揉めたりするが、横浜ではそれぞれ権力を持っていて力関係が拮抗しているため変ないざこざは生じない(互いに無関心というのもある)。
ベイスターズの本拠地横浜スタジアムはこちら。
横浜の商店街に行くと、結構な確率でこのマリノスの旗かベイスターズの旗がある。横浜FCの旗は見たことがない
むしろベイスターズが真面目に地域密着を始めたのは親会社が変わった2012年からなので、マリノスの方が先輩と言えるかも。地道に努力を続けてきているのだ。
【満足度】★★★★☆
2020年現在、オリジナル10のうちJ2降格を経験していないのは、鹿島アントラーズと横浜F・マリノスの2チームだけ。
Jリーグ屈指の古豪でありながら、2019年には超攻撃的サッカーで4度目の優勝を果たした。
横浜の誇りと言って差し支えないと思うが、個人的にはもっとお客さんが増えてもいいのかな、と思う。
サッカー内容、スタジアムのアクセス、グルメどれをとっても申し分ないと思う(この際スタジアムの臨場感は置いておく)が、だからこそもっとお客さんを集められるはずだ。
何かもうちょっとだけ一工夫がいるのかなあ、と感じる。名実ともに日本トップクラブを目指すなら、妥協する事なくとことん追求していって欲しい。そのポテンシャルはあるはずだ。
しかし地元のよく行くスタジアムは却って評価が難しい。甘くなりすぎないようかなり厳し目にしているつもりだが、どうしても客観的な目線を持ちにくい。その点どうかご了承ください。
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