スタ辞苑〜全国スタジアム観戦記〜

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新潟県立鳥屋野潟公園野球場(HARD OFF ECOスタジアム新潟 ベイスターズver.)~新潟県民の悲願~

注:本記事は新型コロナウイルス感染拡大の情報を元にしています

【概要】

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新潟県立鳥屋野潟公園野球場(HARD OFF ECOスタジアム新潟)は、2009年開場、新潟県新潟市にある野球場。

 

新潟といえば政令指定都市ともなっている日本海側で最も栄える大都市であるが、かねてより大規模な野球場がないことが問題となっていた。

1982年には上越新幹線の開通に合わせて既存の球場を改修してプロ野球のナイターを実施する計画があったがとん挫した、という話があったことから、かなり昔から問題となっていたことがわかる。

 

1990年には2009年の新潟国体に合わせて大規模な野球場と陸上競技場を作る計画が浮上。とんとん拍子で進むかと思われた。

 

しかしバブル経済の崩壊、そして2002FIFAワールドカップに合わせて陸上競技場を優先的に作ることが決定し、野球場の建設計画は再び暗礁に乗り上げてしまった。

ちなみにこの時にできたのがワールドカップ会場、そしてアルビレックス新潟のホームである新潟スタジアム(デンカビッグスワンスタジアム)である。こちらは2001年に完成。

sportskansen.hatenablog.jp

 

その後、それならいっそのことドーム球場を作ろう!などやけになった計画が持ち上がるほど話が二転三転するも、なんとか建設計画がまとまる。

更に2008年には開場を前提としてプロ野球オールスターゲームの招致も決定。

 

ところが集中豪雨や新潟中越地震といった自然災害が重なり、再び暗礁に乗り上げかけてしまう。

それでも財界や野球関係者の呼びかけにより、13万人もの市民の署名が集まり計画再開。新潟県民は大きな野球場をよっぽど求めていたのだろう。

 

結局ドーム球場とはならず大幅なコストダウンが図られ、さらに2008年のオールスターも返上するなどいろいろあったが、2009年にはなんとか無事開場にこぎつけた。

オールスターゲームも無事2010年に行われ、名実ともに新潟県を代表するスタジアムが完成。新潟県民が待ち望んだ環境が整った。

地元新潟ではテレビでも取り上げられるなど県を挙げての一大イベントとなったようだ。


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以降新潟県高校野球の決勝の舞台となったり、新潟アルビレックス・ベースボール・クラブの本拠地の一つとなるなど有効活用されている。

 

その後、新潟という都市の規模の大きさ、そしてプロ野球開催に堪えるこのスタジアムの存在ゆえ、たびたびプロ野球チームの新潟移転が噂に上がることがある(新潟県も招致にはかなり乗り気である)。

その中でもっとも現実味を帯びたのは2010年の住生活グループによる横浜ベイスターズ買収騒動の時だろう。

 

この時は横浜残留の他、新潟、静岡移転の選択肢が浮上し、買収決定となれば新潟移転も十分ありえたのだが、結局はご破算となっている。

その後はDeNAがベイスターズを買収し横浜スタジアムも改修したので、新潟移転の目はほぼなくなったといっていいだろう。

 

改修後の横浜スタジアムはこちら。

sportskansen.hatenablog.jp

ただ、今回のように新潟で現在もなおたびたびベイスターズ主催の試合が行われている。

これはベイスターズ新潟移転の話があったことに加え、DeNAのオーナーである南場さんが新潟出身であることも大いに関係していよう(今回はオリンピック開催のためハマスタが使えないことによる措置も兼ねている)。

 

ちなみに南場さんはハーバード大学出身で女性で初めてのプロ野球オーナー会議議長経団連副会長を務めるなど超やり手のおばさんである。

多忙な中でもしょっちゅうハマスタで野球を見て、グルメも自分で買ってるらしい。


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…とまあ、オーナー自ら楽しみにしている新潟シリーズなのだが、予定されていた2試合のうち私の観戦予定だった試合が雨天中止となってしまった。

天気ばかりはどうすることもできないのだが、せっかくなのでできる範囲で記事として残しておくことにする。

【アクセス】

最寄まで★★★★☆

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最寄はJR新潟駅。

距離こそ関東から遠いものの、やはり新幹線の存在は偉大。東京からあっという間に新潟にたどり着くことができる。

 

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私のイメージでは上越新幹線といえばこの二階建て車両なのだが、この年の9月いっぱいで廃止となった。

これに乗れただけでも今回新潟に行った甲斐があったというものだ。この車両子供のころからの憧れだったんですよね…。寂しい。

 

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また新潟駅の象徴でもあった万代駅舎も解体中。自分の記憶の中の新潟駅のイメージがどんどん変わってゆく…。

 

そんなこんながあった新潟旅行記はこちら。

sportskansen.hatenablog.jp

 

最寄から★★☆☆☆

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新潟駅からはバスで20分ほど。栄えている万代口ではなく南口から出発。

…なのだが、私がバスに乗った瞬間に試合中止の報告があり、バスの運行も中止となった。クソー、せめてバスに乗せては欲しかった…。

 

が、時間も有り余っていたし、やることもなかったので、気合でスタジアムまで歩いてみることにした。タクシーでもよかったけど、お金ももったいないし時間もあったので。

この前のバスでスタジアムに行っている人はいるはずなので、さすがに帰りのバスはあるだろう、という読みである。

 

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新潟駅のバス停にはこのように味のある手書きの文字が使われているものがある。

とても政令指定都市のバス停とは思えないが、昭和の雰囲気が感じられ大変よき。

 

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道中には「新潟」という地名の通り潟がある。球場の名前にも入っている鳥屋野潟は新潟で最も身近な潟であり、新潟の地形の形成にも大きな役割を果たしているらしい。

 

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新潟駅から40分ほど歩くと、アルビレックス新潟のホームビッグスワンがあり、

 

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そのすぐそばに目的のハードオフエコスタジアムがある。

 

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そこから10分ほど歩くと到着。平坦なので歩けないことはないが、新潟駅から50分ほどかかるとなるとさすがに往復はしんどい…。

 

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ビッグスワンスタジアムはこの地下通路を通ってすぐ。日本海側では最大級のスタジアムが横に並んでいるというのは大変面白い。

 

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読み通り、無事帰りのバスは運航されていた。よかったよかった。

…で、よく見るとこのバス横浜市営バスのおさがりのようだ(横浜市民なのでその辺は分かる)。まさかバスで横浜と新潟がつながっているとは思わなんだ。

 

【観戦環境】

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当然球場内には入れなかったのだが、このスタジアムでは普段外野の広場を開放しており遠目からとはいえ球場の様子を見ることができる。

広島のズムスタも一部外から見ることができる場所があるが、地方球場でそのような工夫をしている球場は大変珍しい。

新潟県がいかに本気でこのスタジアムを作ったかをうかがい知ることができる。

sportskansen.hatenablog.jp

同様に外から中を見られるようになっているズムスタはこちら。

 

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なんとかコーンぎりぎりの位置から内部の様子を少し見ることができた。

プロ野球ではこのように規制されてしまうが、普段であればもっと周りを歩くことができる。

散歩がてらここで中の試合の様子を見られるなんて最高だろうなあ。ヤクルトの戸田球場みたいだ。

sportskansen.hatenablog.jp

 

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ただ、こちらは戸田球場と違いちゃんと散歩道として整備されているものだ。

 

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こちらはバックスクリーン側。

内野スタンドの座席はちゃんと背もたれとカップホルダーがついており、外野スタンドのベンチは新潟県の木材が使用されているなど、様々な工夫が凝らされている。

 

【雰囲気】

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試合は中止となったが、ベイスターズのグッズショップは営業中。さすがにここまで来て何もせずに帰るわけにもいかない、ということで多くの人が集まっていた。

 

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私も30分ほど並び、「I☆YOKOHAMA」タオルの新潟バージョンをゲット。

もはや横浜なのか新潟なのかよくわからないが、お土産というのは意味を考えてはいけないのである。

 

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一方、対戦相手のスワローズも新潟県燕市と「名前が似ている」というだけの理由でいろいろ交流を行っている。

 

マスコットのつば九郎は燕市PR隊鳥となっており、また神宮球場で燕市DAYを開催したり逆に燕市で野球教室を行ったり結構深く交わっている。

今回の対戦相手がスワローズだったのは意図してかたまたまかは分からないが、どちらのチームにとっても新潟とは縁があるのだ。

 

【グルメ】

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外からはわずかにグルメののぼりが見えたが、実際中には入れなかったのでどのような状況になっているかを確かめるすべはなかった。

新潟のグルメといえばそりゃあもう大変美味しいので期待していたところではあったのだが、仕方ない。

 

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スタジアムまで歩いてクタクタになっていたので、新潟駅で新潟名物へぎそばと穴子天丼のボリュームあるセットを頼んだ。

新潟のへぎそば本当美味しくて好きなんですよね。

 

【街との一体感】★★★☆☆

新潟では2年ぶりのプロ野球開催とあって大盛り上がり…

 

というわけにはいかなかったが、新潟の夕方の情報番組にベイスターズのマスコットであるスターマンが登場するなどPRは怠っていなかったようだ。

横浜では夕方の情報番組にベイスターズが出てくるというのはありえない(TBSが親会社だったころですらやってないのにやるわけがない)ことなので、ある意味大変珍しいことではある。

 

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球場内部には新潟アルビレックス・ベースボール・クラブのユニフォームなどが飾られていた。

中央のユニフォームにはアルビレックス新潟、新潟アルビレックスBB、新潟アルビレックス・ベースボール・クラブなど新潟中のアルビレックスのロゴが集まっていてなかなか壮観だ。

やっぱり新潟のスポーツ熱はかなり高いようだ。

 

【満足度】

残念ながら中止となってしまった今回の試合だが、これはきっと「ベイスターズだけじゃなくアルビレックスの試合も見にこい!」という新潟からのメッセージなのだろう。

 

そんな妄想をしながら、いつかきっと独立リーグの試合も見に行きたいと思うようになった。

独立リーグでも全国にはいろいろ面白そうな球場があるので、BCリーグや四国アイランドリーグプラスの球場めぐりもしてみたいところだ。

いつかこのスタジアムのリベンジも絶対にしてやるぞ!

 

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